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フランス語フランス文化質問箱

267Sekko:2010/09/18(土) 02:48:47
大統領のこと
フランスは、フランス革命の名残で、理想としては直接民主制と間接民主制のくみあわせになっています。後者が普通選挙による議員の選出、前者がストやデモや、そして、国民投票、中でも、国民投票による大統領選出です。
で、第五共和制のはじまりに、1964年1月31日、ドゴールが、国家権力は党派を超越したものでなくてはならない、全権は国民投票によって選ばれる大統領にある、従って、大統領は、どの党から出ても、一度選出されれば党派から離れる、三権分立のどの権力からも超越する、平時には、首相と大統領の活動領域は分けられねばならない、という趣旨のことを言いました。
 つまり、議会での立法は、その時の多数党が決定するわけですし、多数党のリーダーがたいていは行政のトップとして内閣も率いるわけですが、大統領はこれに党派的には関与しない、だから、原則として内政には関与せず国家としての外交や軍事面での決定権を持つ、ということになります。
実際には、各党が大統領候補を立てるわけで、その公約は党派色があるし、選出されればその党が多数党となり、大統領はその党から首相を選ぶことになります。
サルコジは、政府の人事において右派からも左派からも入閣させるなど、一見例外的な「開放」路線をとりましたが、内政にも立法にも関与しまくり、首相の采配余地を残しませんでした。もはや党派がどうというより「金と権力」で動いているようで、それは今の世界の全体的な傾向になっている気がします。ヴィルパンのようなドゴール派はそれをもちろん批判していますが、2012年の次の選挙でまたサルコジが勝つなら、第五共和制はほんとに終わるでしょうね。


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