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鷹目遊里史板

457夕凪:2009/02/21(土) 00:17:42
中京名古屋 中村遊廓 稲本別館
●中村情緒を味ふには小店でプロ階級が速成モダンで安価な
 近代生活を享楽するよりか、矢張り一流店で名古屋独特の気分を
 吟味するに越したことはない。

 先に云った日吉町の稲本楼、本家長寿楼、四海波と云った
 大店で時間を超越して、しとやかな相手と三味線で歌って夜を明かし
 果ては結ぶ桃色に夢と、旅の労れをさっぱり朝湯で流して
 いそいそと帰へった方がいいです。

●この中村で群を抜いてゐる店がある。
 稲本別館と云って、東海道は静岡の蓬莱楼、岐阜の浅野屋と
 並稱されてゐる中村の大御所で、店も一流なら客も一流、
 廓が名古屋の名所とさへ云はれてゐる。

 立並ぶ大店に伍して桃山御殿式の建物と支那式の正門とが
 よく調和して変わった外観をみせてゐる。

 2、3年前に火災に会ったと云ふが木の香りの抜けきらぬ広間で、
 金箔の格天井や襖の扇面は主人が知己の諸書家の作と聞くが、
 よく蒐集したのをうち見つゝ一献傾けるのも格別、
 各室の造作、調度の快よい事主人が趣味の程知れて奥ゆかしい。

●娼妓は全部東京の一流藝妓落ちばかりとて、
 日頃は茶花、その他藝ごとに餘念がないとはうれしいかぎり。
 徒に東海道を上下する紳士諸君は寸刻をさいて
 一度此の店を吟味する事を筆者は進言する。


                      1933年の全国郷土雑誌より


(参考)ttp://www.inamoto-nagoya.com/index.html


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