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誤用用例辞典(1)

1桃李庵主人(管理人):2025/08/11(月) 12:16:08
(1)「石破流蒟蒻問答」
 「こんにゃく問答」とは、「コンニャクのようにクニャクニャしてとらえどころのない、要領を得ない問答」のこと、*ではない*。
 「深遠な禅問答を(無言の行をしながら)してるのかと思ったら、実は(にわか住職のコンニャク屋が)こんにゃくの話しかしてなかった件」というのが「こんにゃく問答」だ(これ、ネタバレなんだが、いいよなもう、古典だから)。
 つまりこれ、「後から聞いてみたら実は話が噛み合ってませんでした」の意味。

(2)「四面楚歌」
 「四方敵に囲まれて絶体絶命」の意味で使う人が多いが、*そうではない*。
 「味方(だと思ってた人たち)に囲まれている状況」なのだ。
 「現在自分の四方を敵と一緒になって囲んでいるのは、元味方だった同郷の人たちである、という衝撃の事実に今気づいた」ことである。
 項羽は元々楚にゆかりのある人なので、「楚歌」とは「自分の故郷の民謡」ということになる。それが自分を包囲している敵陣の中から聞こえて来たもんだから、味方だった人たちまでが、なんと、今では敵側についてしまったのか、という絶望、それが「四面楚歌」だ。
 つまり「友達だと思ってたのに裏切られたチックショー-!!」の意味。

 ※きみら、高校で習わなかったのか?いーや、習ったはず。みんなただ単に忘れてるだけだと思う。
 なぜというに、げんに俺は習ったし、教師になってからは自分が人にも教えたし、大体、それをちゃんと教えない漢文の先生なんかがいる高校なんて、わが国のどこかに本当にあるのか?それは本当に「高校」なのか??(コウメ太夫のネタに出てくる、「先生がチンパンジーでした」っていう学校だってそれは教えるだろ)
 ていうか、そこを教えなかったら、「四面楚歌」のくだりを漢文の教科書に(この半世紀-いや、多分御一新以来ずっと。いやいや、もう和銅元年ぐらいから-の間必ず)載せてる意味がないでしょ。教えてるに決まってんでしょ。

2桃李庵主人(管理人):2025/08/11(月) 12:28:45
追記。
…ですがね、これって、「(楚の出身者じゃない兵士に)楚の民謡を歌わせる」というはかりごとなんで、じつのところ「敵が囲んでる」んですがね。

でもそれ、項籍先生は知るよしもなかったわけでね。その「絶望した!!」は本物なんですよな。

歌(それも、大勢の合唱なら余計)っていうのは不思議に訛りが隠れて標準化されるもので、エリック・クラプトンも素でしゃべってる時は結構田舎臭い訛りあるのに、歌ってる時はそれ全然無いし、ボブ・マーリーだって歌ってる時には「普通の英語」だし、そういうことからすると、「あれ、あいつら楚っぽくないな。なりすましじゃね?」とは、気づきにくかったかもね。


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