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古代科学史掲示板
210
:
山田
:2018/12/30(日) 12:22:28
K/T、K/Pg境界層
・・
およそ6550万年前、中世代白亜紀と新生代第三紀の境界に位置する1〜3センチの極薄い赤い粘土層。恐竜、アンモナイト等絶滅の原因とみられる地球環境激変の証左となる地層。
残念ながら日本列島ではほとんど痕跡が認められない。北海道で一部発見されたようですが。
関東平野武蔵野などの地山の地層は黒色腐葉土でその下には赤土のローム層があります。この赤土の層はおおかた富士山あるいは浅間山などの火山灰の堆積によるものです。このローム層をやや掘り進むと黄黒い薄い層がみられたらそれは姶良Tn火山灰層と呼ばれます。約2万9千年前〜2万6千年前に、鹿児島の桜島周辺の姶良カルデラの大爆発によるものです。AT層と呼ばれますが、関東地方ではおよそ10cmほどの層です。
平野部において、赤土の地層学のスケールでは6550万年前はまったく視野にはいりません。
ところがです、武蔵野西側にある南北の関東山地、秩父や奥多摩になると、先にお話した日本列島最古層ともいうべき地層がみられます。「古生代シルル紀から中生代ジュラ紀(約4億4000万〜1億4300万年前)にわたる地層」で、これは採集された化石から判断したものです。秩父、奥多摩のもうひとつの特徴をなす地層があります。秩父の武甲山などは石灰岩の塊のようですし、青梅、五日市、奥多摩には昔から石灰を採掘してきた歴史があります。昔からといっても石灰を漆喰などで使う技術を憶えてからで、さほどではありません。
この石灰岩のある地層は古いです。詳細を調査中ですが、いわゆる白亜紀の白亜はイギリスにある石灰の岸壁からの名付けといいますから。
奥多摩にはほかにチャート石の岩が露出したところもあり、このチャートもとても古いでしょう。6550万年前よりもっと昔だと思います。
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