したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

明主様

2919ゲラゲラ【転載禁止】:2021/08/06(金) 06:15:04
上司は、若造。
小さなプロジェクトが終わった。
大学から派遣された研究者と、ゲラちゃんたち古だぬきで構成されたチームだった。

上司というわけでもないんだが、ゲラちゃんは現代の学問には未知な部分も多い。
必然的に、彼ら若造に教えてもらう立場になる。
若造、30歳前後だ、おそらく20代のほうが多いと思われる。

最終日の昨日、ゲラちゃんは若造に駆け寄り言った。
 「お世話になりました」

若造は一瞬、怪訝な表情になったが、ゲラちゃんは深めに頭を下げた。
再び、頭を上げると、若造の照れくさそうな笑みがあった。
 ニターーーッ。
5〜6歳の少年の笑みだ。

作業期間中は、コロナ下での私語厳禁もあって、若造たちと、古だぬき連には
どことなくぎくしゃくした空気がないでもなかった。
もめてはいないが、素顔の会話はなかった。
しかし、若造たちは、実に的確に教えてくれた。
そのことへの感謝だった。

どちらが上とか下とか、関係ないと思う。
知っているほうが教え、知らないほうが教えを乞う。


知識はあっても、社会的儀礼の経験はないのだろう。
なんと返答していいかわからず、思わず出た、少年の笑みだったと思う。
初めての会話が、無言の笑みだったとわけだろう。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板