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伊東静雄を偲ぶ

1278青木 由弥子:2016/05/23(月) 13:26:49
東京ステーションギャラリー
モランディ展、行きました!東京ステーションギャラリーも独特の風情のある場所で、ゆっくり歩行するリズムとひとつひとつ現れて来るモランディの絵のリズム感がとても良かったです。
山本様がおっしゃるような「思索と輪郭」につながるかどうかは心もとないのですが、絵を観ていて気になることと言えば、背景と事物の関係、地とモチーフ、特にその輪郭線の周辺でした。

絵の全体を見ているとき(図版を見ているときもそうです)モチーフは背景より手前にあるように見えます。つまり、世界の内側、世界の中、にあるように感じます。
でも、描かれた絵の、輪郭線のところをじっとみていると、その前後が逆転するような不思議な感覚に襲われます。モチーフと背景との明度の差なのですが・・・具体的には、輪郭線間際の「物」は暗く、そのすぐ外側の空間は明るく描かれている、ことが多いのです。白い壺に光があたる。当然、壺は白く輝いていて・・・背景も灰色だったりすると、壺より全体的に明度は低いのですが、壺のすぐそばの背景は、後ろ側から光が当てられているように(たぶん反射光など、あるいは目の錯覚を利用するというテクニック的な部分も含めて)ほんのり明るんで見えます。

明るい方が暗い方より手前にあるように感じてしまうので、輪郭線(物 が 世界 と接する間際)だけを見ていると、物、の方が地で、世界の方が手前に際立って見えて来る、のですね・・・。セザンヌが描いた女性像を見た時にもそれを感じました。

日本画のように輪郭線で描くのではなく、物の形そのものが輪郭を作り出す西欧の絵は、物のすぐそばの空間をほんのり明るませることによって、物の存在感を際立たせる、というテクニックが発達したのかも知れないのですが・・・物それ自体がかすかに発光しているようにも見えてきて、いつも不思議な気分になります。(感想ばかりで・・・世界秩序、というような大きな話には全然つながっておりませんが)




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