あの当時一番よく耳にしたのは“I WANT TO HOLD YOUR HAND”だろうか。 この
辺になると流石にこの年齢では気恥ずかしい。 驚いたのは何とは無しに耳に残っていた
“ミッシェル”“オブ・ラ・デイ、オブ・ラ・ダ”がビートルズの曲だったことである。
そして“TICKET TO RIDE"になるとまさにこれだという感じである。意識下で聞き覚え
ていたのか何かしら懐かしく、いわばこの曲でハマったと言っても過言では無い。そうい
う意味では最初に著名な丈で借りたCDアルバムが「ヘルプ」だったため、この曲に直面
できたことが幸運だったかも知れない。いずれにしてもそれから私のビートルズ漁りが始
った。CDアルバムも「PREASE PREASE ME」から「PAST MASTERS ?」まで全部借
りまくったし、解散後のジョン・レノン、ポール・マッカートニーの作品まで手を延ばし
た。最近の「Live at the BBC」や「アンソロジー」等は図書館に出るのが待ちきれずに、
貧乏性の私にしては珍しく購入する始末である。今や一端のビートルズ通である。
かくしてジレッタントにもほど遠い身ではあるが大胆にもビートルズの紹介を試みるこ
ととなる。
先ずその魅力であるがすでに言い古されているように、アイドルからスタートしながら
其処に止まらずに絶えず自分達の音楽を追求して行った事である。 従って“DON'T LET
ME DOWN"“HELTER SKELTER"等のハードな曲から“グッドナイト”“SHI'S LEAVING
HOME”等の優しいものまで色んな曲がある。一般にクロウト衆はジョン・レノンの音楽
性をより高く評価している節があるが、私の好きな曲はどちらかといえばメロデイメーカ
ーと言われたポール・マッカートニーのものがやや多いようである。
とにかく色んな楽器を使いこなし、多重録音を多用して色んな曲風を作り上げているの
である。
これまで喰わず嫌いだった人の為に、全く私の独りよがりな推奨曲をアルバム毎に列記
する。
?「プリーズ・プリーズ・ミー」
“PLEASE PLEASE ME”“LOVE ME DO”
?「ウイズ・ザ・ビートルズ」
“ALL MY LOVING”“ROLL OVER BEETHOVEN”
?「ア・ハード・デイズ・ナイト」
標題曲は特に気に入っている。間奏部が私の琴線に触れるのである。
“CAN'T BUY ME LOVE”
?「ビートルズ・フォー・セール」
“I'LL FOLLOW THE SUN”“メドレーカンサスシテイ〜ヘイヘイヘイ”
?「ヘルプ」
“HELP” “TICKE TO RIDE YESTERDAY”
“DIZZY MISS LISSY” はカバー曲であるがハードな乗りで好きな一曲である。
?「ラバー・ソウル」
“ノルウエーの森”“ミッシェル”“イン・マイ・ライフ”“ガール”
?「リボルバー」
“エリーナ・リグビー" “HERE THERE AND EVERYWHERE” がまた美しい
曲でロック嫌いの人にも気に入って貰えると思う。
“GOOD DAY SUNSHINE AND YOUR BIRD CAN SING”
?「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」
このアルバムは架空のクラブのショウというコンセプトで纏められているので全
曲聴く方が良い。中でも前述の“シーズ・リーヴィング・ホーム” “A DAY IN
THE LIFE”が良いし、標題曲も軽快である。“グッド・モーニング・グッド・モ
ーニング”は鶏の鳴き声等が入っていて楽しい。 又アルバムのジャケットには
各国の著名人に混じって福助・置物が何故か入っている。
?「マジカル・ミステリー・ツアー」
初めて全世界衛星生中継されたという“ALL NEED IS LOVE”は流石の盛り上
がりである。
“THE FOOL ON THE HILL” “STRAWBERRY FIELDS FOREVER”
“PENNY LANE”もメロディ系であるが“I AM THE WALRUS”も変わった味がある。
?「ザ・ビートルズ」 (いわゆるホワイトアルバム)
ジョージ・ハリスンの代表作である“ホワイル・マイギター・ジェントリー・ウ
イープス”や“グッド・ナイト”は甘いし、“アイ・ウイル”もメロディアスで
ある。
“オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ”は思わず身体が踊り出すし、“PIGGIES”は
ユーモラスである。前述の“ヘルター・スケルター”“EVERYBODY'S GOT
SOMETHING TO HIDE EXCEPT ME & MY MONKEY”は喧しいが最も好きな部類の曲で
ある。“REVOLUTION 1”“HAPPINESS IS A WARM GUN”“BLACKBIRD”も捨て難い。
?「イエロー・サブマリン」
“ALL TOGETHER NOWは掛け合いの楽しい曲である。
そして“オールユーニードイズラブ"ここにも収録されている。
?「アビー・ロード」
いま現在一番気に入っているアルバムである。“COME TOGETHER”“YOU
NEVER GIVE ME YOUR MONEY”も良いが圧巻は“GODEN SLUMBERS”から
“CARRY THAT WEIGHT” を経て“THE END”へ雪崩れ込む終結部である。
“ジ・エンド”ではジョン、ポール、ジョージのギターアドリブ競演が聴ける。
又、“I WANT YOU”ではテープループが使われているし、ベートーヴェンの
“月光”のコード進行を逆から辿ったといわれる“BECAUSE"は新鮮だ。
?「レット・イット・ビー」
“ACROSS THE UNIVERS”は私には宇宙空間を漕ぎ進むようなイメージがある。
そして“LET IT BE”で私は何故か行ったことも無いリバプールの港町を思い浮
かべ間奏のギターに酔いしれるのである。“THE LONG AND WINDING ROAD”
の叙情性、“GET BACK”の軽快さは数ある傑作の中でも出色のものだと思う。
?「パスト・マスターズVOL.?」
シングルレコードの集大成なので“FROM ME TO YOU“THANK YOU GIRL”
“SHE LOVES YOU 等代表的な曲が多いが“THIS BOY”で三人のハモリを楽し
んで頂き度い。