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テーマ前書き集
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:
編集部
:2014/06/12(木) 16:03:54
第31号「遊び」
第31号「遊び」 2012/5
我(われ)ホモ・ルーデンス
父のコクヨの大学ノートに
「遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこ
そ動がるれ」
と鉛筆で書かれていたのを思い出します。
当時、父はほとんど布団の中で、同居の孫たちの声を聞いていました。孫たちが階段を
どたどたとものすごいスピードで降りるのにも、大きな声で話し、笑い、ふざけ会うのに
も、私はイライラしたものでしたが、父にとっては未来に繫がる息吹だと感じていたのか
と、後になって感じ入ったものでした。
その父も遊び人だったと思います。賭け事も女遊びも縁遠く、そんな時間があったら家
の修理の挑戦、友を尋ねて、歴史を訪ねて、見も知らぬ人を訪ねての旅行、おんぼろ軽四
輪に様々な細工をし走行しやすくする工夫、孫を連れ出して近隣ドライブ、次々と生き生
きとやっていました。趣味というよりも一種の「遊び」だったのかと思います。
「遊び」についてはこれまで漠然と、現実離れの世界で自由に魂を羽ばたかせる、その
程度の認識で来ました。子供はもちろん大人も遊んでいる。遊びとはなんだろう。
「遊び」の定義は幅広いようです。
【広辞苑】
1.あそぶこと。なぐさみ。
2.遊技。
3.遊興。特に、酒色や賭博をいう。
4.あそびめ。うかれめ。遊女。
5.仕事がないこと。
6.しまりがないこと。
7.(文学・芸術の理念として)人生から遊離美の世界を求めること。
8.機械の部分と部分か密着せず、その間に或る程度動きうる余裕のあること。
【ホイジンガ(ハイツィンハ)】『ホモ・ルーデンス』著者
1.自由な活動
2.隔離された活動
3.未確定の活動
4.非生産的活動
5.規則のある活動
広辞苑は、さすが、日本語を守ろうとする意地と使命を感じさせます。「遊び」という
単語をひいたのは初めてで、こんな意味もあったのかと自分の認識の薄さにげっそりする。
ホイさんの定義は広辞苑の区分けとは違う視点から迫ったものだと思いますが十分重なる
部分があります。
安易に「遊び」について語ることはできませんが、子供にとっては未来に向けて、大人
になるための学習の場所として、そして成人にとっては主に心の均衡を保つ、魂が自由に
羽ばたく場所として在るのではないのかと考えます。
父の最後の鉛筆書きは力なく揺れたものでした。もう遊ぶ力は無かったのかもしれませ
ん。それを孫に托したのか、若い命が羨ましくかつ無念さで一杯だったのか、それとも最
後の最後まで、こんな走り書きを残すことで遊んでいたのか、未だに判りません。
その娘も遊びが好きです。仕事も一種遊びに変え楽しむ工夫をしていました。日常でも
ちょっとした遊びで心の均衡を保っているような気がします。もちろん親と同じく男遊び、
賭け遊び、ゲームは苦手です。創造・想像の世界で時間の初めと終わりを決めて行ってい
ます。これは機械の「遊び」部分と同じようなものかもしれません。
2012.03.17 古賀 由子
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