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4526万理久利:2016/09/28(水) 17:54:31
46号「肥と筑 第三十六回」 評
周回遅れの感想だが、興味深かい内容だったので一筆。

 第三十五回の「空?の先祖は蝦夷(えみし)だった」の考察に驚かされたが、今回も引
き続き蝦夷の話だ。この回が掲載されたα45号は偶然にも、『生命』で青森の三内丸山
の縄文巨大遺跡、『アルタイ語族と日本語』で日本人のルーツについて取り上げていて、
ともに徐福船団が訪れる前の太古の日本人について考えさせられた。
 知識不足のアイヌや琉球人について改めて調べてみたりした。考えて見れば北海道や東
北にも古代の日本人は住みそれなり文化を作っていたはずなのだ。縄文と弥生時代それぞ
れの遺跡の分布図をみると縄文時代は圧倒的に東北が多い。そこに多くいたのが蝦夷だ。
時代は下って平安初期、蝦夷征伐の坂上田村麻呂と勇敢に戦ったのが東北で威力を誇った
アテルイを長とする蝦夷だったのだ。

 第三十六回では、東北地方の豪族安倍氏(元は蝦夷)、その安倍氏の血を引く藤原三代
をとりあげている。
 前九年・後三年で破れてしまったものの、東国の田舎の豪族と馬鹿にする中央の気取り
やインテリに負けないくらいの洗練された安倍兄弟。三内丸山の遺跡にみられる知恵と工
夫の力を脈々と引き継いでいるとも思えた。蝦夷の血は中尊寺にみられるように奥州に高
度な文化をもたらした藤原三代にもつながっている。藤原清衡、基衡、秀衡の藤原三代と、
秀衡の長男泰衡、併せて四代にわたるミイラに見られる、樺太アイヌとの共通点を挙げて
著者は栄華を誇った奥州藤原氏とアイヌとの血の繋がりがあることを補強する。このあた
りは想像の世界に終わらず根拠(証拠)を重視する理系人間の著者らしい歴史との取り組
み方だ。

 アイヌも徐福と同じように、長い歴史の中で、能力のある人達は日本全国に散らばる。
奈良、京都といった国の中心で活躍する役人や、色々な分野で力を発揮する人になってい
ったのだろう。著者はアイヌと琉球人の生物学上、言語学上の共通点について少し触れて
いるが、日本の歴史におけるアイヌのような関わりは薄いように思える。
 『アルタイ語族と日本語』で博田氏が注釈の中で、「DNA分析による説により日本人の
ルーツと沖縄人とは共通であることが分かりほっとしたことがあった」と書いていたが、
私も同じ気持ちだ。なぜかホットする。博田氏と同じく大和朝廷の頃の琉球と日本の関係
を知りたくなった。

その他
・「エンチュウ」→「エムチュウ」・「エミチ」→「エミシ」
呼び名の変化も著者が歴史パズルを解く一つのポイントだ。言語学上の共通点を博田氏も
とりあげていた。ともに理系人間だ。
・青丹よし(アオニヨシ)、奈良時代、この青と丹に徐福の匂いがある。
・丸山という名称の古墳は青森や茨城だけでなく全国にあるようだ。
古墳の形からかな?
・著者ご当地豆知識、筑波の「福来(フクレ)ミカン」は初耳だった。日本書紀にある常世に
ある「非時香果(トキジクノカグノミ)」らしい。徐福上位陸の地肥前から流れ流れて常世の国常
陸にたどりついた著者を改めて思い浮かべた。
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