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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

4159万理久利:2016/03/02(水) 09:31:44
人生詩 評2
今回の作品で気になるフレーズまたは内容を取り出してみた。本、絵画、自然現象、色恋、
風邪、に無理矢理収めた。

本:
11月5日 徳田秋声 10代
11/8     同  『あらくれ』10代

絵:
11/5檜画廊 「丸木位里・俊」色でもなし、形でもなし、ただ生きて居る、そんな境地。
線の運びそのものが生命 [線・グラデーション・自然物][歪み・線・雲・濁り]
人間を描く 「この世に対しては、ことごとに深いという認識、他人にたいしては恥ずか
しい。自分自身にたいしてはエラン・ヴィタル」そしてそのすべてにたいしては「好き嫌
い」40代
11/9 「その人の欠点を強調すると似顔絵になる」40代

影・陰:
11/8 三時なのに、日陰は地面を這い、建物まで這い上がっている 40代
11/11 午後三時、会社の前の広い通りも、建物の青い影にすっぽり入っている。40代

色恋:
11//11 安倍君をめぐる山本君へのいやがらせ 慰労会で
???????????? 山本君?色男安倍君?主人公 60代
11/22 須田女史との風月堂二時間デート
   ?????? 福田さん?Mille須田?主人公 10代

風邪:
11/5 風邪気味。寒気がするし、くしゃみするし、熱がある。 60代
11/8 ようやく風邪から抜け出た。昼はいつもの弁当だが味がない。風邪はこれだと思い
   出した。60代
11/22 風邪気味だ。歩くと頭に響く。鼻水がぽたぽたと落ちる。鼻の穴の中に塊がこびり
   つく。40代
11/23 休日だ。風邪やっと治る。まで鼻と痰は出るが体調はすっきり。頭が痒くてフケ
   も気になるので銭湯へ行く。四時半頃は空いていた。40代
以上

 文頭10代の日記に徳田秋声が登場。文学に惹かれた理由が彼の文体それが作り出す世
界だというからには秋声の本を読んでみたくなる。早速青空文庫で『あらくれ』を読んだ。
う〜ん、確かに似た雰囲気があることはある。
 同様にして檜画廊の絵を探し出してみた。丸木夫妻はあの広島原爆の絵を描いた人で
あることがわかった。強烈であまり好きではなかったが、主人公が出会ったと思われる御
夫妻それぞれのアルプスの山やヨーロッパ各地の風景を描いた作品はよかった。著者神野
氏の「大首絵」の豊かさ、暖かさ、柔らかさそして力強さと共通するものがあった。『あ
らくれ』女主人公の力強とも少し重なるような気がした。
 午後三時、窓の外の景色が、陰/影を使って生きてくる。ふと目にしたものを影を使っ
て何気に表現する。何気なのに、景色が見えてくるのだ。
 色恋では、10代のころの2時間デートをうまく描いている。なぜ自分は誘われたのだ
ろうと逡巡し、かつ彼女の本命と想像している友人男性に少々遠慮しているところなど心
のかけひきが伝わってくる。60代、同窓会でかつての憧れの男子!?をめぐる、いい親
爺の話もほっと笑えた。これまた、だれでも似たような経験がありそうだが、それを忘れ
てしまっているか、または作品の中でうまく取り上げる/表現することがなかなかできな
い。
 まずは廻りの人ひとつひとつの仕種、言葉の中に、自分の体の中に、自然の中に、煌め
を感じられることが大前提。平凡な中に煌めきを見いだせるかどうかだ。そして、それを
描けるだけの能力と感性と意思が必要なのだろう。奇抜な事件、ストーリーなど無くても、
読めば読むほどじんわりと味がでてくる。この作品にはそんな心地よさがある。

 【「この世に対してはことごとに深いという認識、他人にたいしては恥ずかしい。自分
自身にたいしてはエラン・ヴィタル」そしてそのすべてにたいしては「好き嫌い」 】40代
 このフレーズは、主人公が貫き通そうとしてきた「生き方」のように思えた。この作品
にはそれが常に見え隠れしている。

「凜(主人公の妻)はいそいそと町田へ行き、なにやらシングルを買ってくる」
作品最後のこの一行だけでも不思議と、なにやら「生きるっていいなあ」と思えてくる。
たった一行の中にたくさんのものが詰まっている。
????おわり
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