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4157万理久利:2016/02/29(月) 20:47:36
人生詩 評1
 「生き物」、自分も「生き物」、それをテーマにとりあげるとき、バリバリ理系タイプ
のお題は『生命』となり、理系であっても文学色が強いタイプは『生きる』になるのだろ
うか。
 生命とは何かを宇宙のなりたちまで遡って、進化のしくみや、気象、社会現象を総合し、
法則まで見出して考えるのが理系。生きることをそのまま受け止めて、美しい物、小舞さ
れれるものを廻りの人、生物、天気、宇宙の中にみつけ、その中で泳いでいく、流されか
つ主体的に生き続けるのが文系のように思えてくる。後者はこの『人生詩』を書き続けて
いる著者のことだ

 著者は日本最強とも言われる『日本国語大辞典』十数巻を長年に渡り一頁ずつ、一言一
言ずつ味わっている。一頁ずつ食んでいる言葉虫をつい想像してしまう。
だから、だからこそどの作品も言葉を大事に紡ぐことに繋がっていくのだろう。
 言葉を使っての物、心、動き、美しさ、はかなさ、輝き、躍動を表現する著者の作品は、
人に見せるというより、自然の発露、自分自身が楽しむため、確かめる為、そして自分を
自然・宇宙に解き放つための作業のようにも見えてくる。これは「絵」、「色」、「デザイン」
に取り組む氏の姿にも共通する。

 氏は有名作家でもなく画家でもなく、妻と子と孫をもつ普通の親爺だ。青年時代、中年
時代、老年時代を過ごしてきた。人類誕生から連綿と命を繋いできた累計人類の中のひと
つぶに過ぎない。その一粒の「生きる」をこの『人生詩』の中で描いているように思う。
 何気ない日常の中にキラキラと光る物、ワクワクする物が隠れているのだ。それを発見
させてくれるのが、「日本語大辞典を喰う」にみられる言葉を大事にしてきたが故の氏の
言葉扱いの業にあるのだ。遊び心、冒険心にある。

 『人生詩』の中で繰り広げられる一見平凡な生活、青年期、中年期、老年期の生活は誰
にでもある、またはあった事柄ばかりだ。かけ離れた世界、突拍子もない世界ではない。
何時の日かわくわくどきどきうっとり、じめじめもやもやかっかしたことを忘れてしまっ
たり、きずかなかったりしたことが見えてくる、改めて廻りをながめてみよう、感じてみ
ようと思わせる不思議な力がある。「生きてることっていいじゃない、廻りにこんなにど
きどきキラキラするものがたくさんあるんだ」そんな気持ちがふと湧いてくる。
   つづく
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