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3896長岡曉生 :2015/07/27(月) 00:57:08
シリーズ・歪んだ風景―セピア色の手帳 第四回−評
 時機を逸してしまいましたが、ご容赦下さい。
以下、評です。

 著者の作品は、主人公の実体験を感情抜きでストイックに綴る本体がある。
たとえば、小伝馬町近くにあった主人公の勤務先の亜細亜設計の内情が、不動産仲介業の気
楽さと比べた場合の建築設計者の仕事の大変さを軸に記述されている。
つまり、外から見て報酬料が同じように見える不動産売買業と建築設計業とは、それぞれに
要する手間と苦労から見れば雲泥の差があると言うことである。
 その中で面白かった記述は、主人公が属する設計事務所では[仕事がないからと言って、
その余暇時間に自動車や電気製品などのような完成品をせっせと作り置きするわけにはいか
ないのだ。]という部分である。これは、言ってみれば理系からみた比較論ともいえる。

 一方、この本体部分に比べて記述の分量こそ少ないものの、作者は一種のスパイスとして
何時もなにがしかの詩的あるいは哲学的なプロットを残している。これは文系的思索による
意識の解放とも言えようか。
今回のスパイスはイェイツの詩[イニスフリーの湖島]という形を取る。
つまり実生活とは離れた立場から、人生をより冷静に穏やかに見ているのだ。
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