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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

3560万理久利:2015/01/06(火) 20:55:02
事件(四)評
 今回でようやく退院を迎える。
皮膚の再生描写は実に生々しい。経験のない人間にもその様子が想像できる。まずは痛み
との戦いであることも入院中藥漬けにならざるを得なかったことから良く分かる。次は後
遺症の問題が襲いかかるのであろう。ましてや女性であれば醜くただれた皮膚への嫌悪感
や絶望感が湧いてくるのだ。
 そんな娘を出迎える両親や、火傷を負う切っ掛けになった電話相手の様子も伝わってく
る。黙って普段通りやり過ごす人、積極的に取り組もうとする人、少なからずの責任を感
じる人、みなそれぞれに主人公を優しくみつめ対応する。

 中には「祟り」説まででてくる。災いがあったとき顔を出すのがこの「祟り」だ。
過去にあった同じような事件を思い出し、そのことと繋げて考え始めるとこういう説が出
て来るのだろう。災難に遭った当人も、祟りや迷信など鼻にもかけないような合理的な人
間であるにも関わらず、つい信じてみたりするのだろう。一人の人間の中にある多面性を、
もう一人の「俺」を登場させることでうまく表しているように思える。今回はこの俺の語
りで「御主人様」の状況が描かれている。このあたりも実に新鮮みを感じるところだ。
 毎回短い作品となっているが、だからなのか、「俺」と「私」そしてそれを取り巻く世
界がかえって浮き上がってくるようだ。

 祟り説を持ち出した電話相手の母親や電話相手の隆嗣とこれからどんな展開があるのか
が気になった。短すぎて少々欲求不満になるが、短いからこそのものがあるのかもしれな
い。最終回で総括の感想/評を入れる必要がありそうだ。
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