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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

3487万理久利:2014/11/12(水) 16:46:06
今日の青空文庫/竹内浩三
 フィリピンで戦死したの若者の詩、そこに焦点を当てる見方もあるだろう、「反戦」に
彼の作品を利用する人も居るだろう。彼自身の心はそういうある意味矮小な世界にいたの
ではないと思う。戦時下であろうと、天災に会い全てのものを失ったときでも、そして日
常の一見平和な時でも、自然の中で人々と共に生きている、生き続けようとする一人一人
の人間の心の中に潜む世界だ。
 話すこと、ものを書く事は自分の心を表現することで、その作品の中に自分の心を見る
ことだ。自分の心は不浄ではないか、自分の心が発する言葉はつまらないものだ、と疑い
始める。「語ること」、「詩を書く事」を止めて、書かせ、語らせてきた自分の心自体の
在り方をじっと見つめ続ける――。こんな葛藤をしながら生まれ出た詩/言葉だから、読
む人の心に響いてくるのだろう。


  口 業
 竹内浩三

 修利修利 摩訶修利 修修利 娑婆訶
 己のうたいし ことのはのかずかずは 乾酪(チイズ)のごと 麦酒(ビイル)のごと
 光うしないて よどみはてしは わがこころのさまも かくありなんとの 証(あかし)
 なるべし
 うたうまじ かたるまじ ただ黙々として 星など読まん 風などきかん 口業のあさ
 ましきをおもいて われ 黙して 身をきり 臓をさいなまん ただ苦業こそよけれ
 ただに涅槃をおもい 顔色を和らげ 善きことせん 無声もて 善きことせん

 「日本が見えない」藤原書店発行 小林察編より






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