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アーカイブ/村上春樹作品あれこれ
■前回掲載した村上春樹「海辺のカフカ」をめぐってのやりとりのルーツでしょうか。
2002年−〔落書き帳〕より
窓辺にて−村上春樹のワンダーランド 投稿者:Tea Pot 投稿日:10月14日(月)
きのう夜中、村上春樹新作の「海辺のカフカ」上下巻を読み終えた。
「カフカ」と自称する15歳の主人公の少年が、父との確執の生活に見切りを付け、幼少のころ
彼を捨てて出ていった母の姿を求める旅に出た。
しかしこの作品にたいして私には少々物足りない思いが残った。空想、メタファの世界を通して
何を描きたかったのだろうが、枝葉末節が多くそれらの物語が主題へどのように関連しているか
が判然としない。
彼の作品では「ねじまき鳥クロニクル]、[世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が
双璧であると私は思う。とにかく村上春樹は物語の作りが実にうまい。井戸の中や地底の部屋や
山奥の村といった現実の生活から隔離された舞台装置において真実を求めて思考する主人公の個
としてストイックに生きる謎に満ちた不思議な世界を描いていく。
私は彼の著書のように、その内容が人生に深く関わるかどうかはともかく、読者のある種の想念
をかき立てるものが良い小説だと思っている。最近は良い音楽を聞いて、静かな美しい森の中、
小川の流れ、なだらかな丘陵、湿原の花々などを想起するように、自分の想念を拡げてくれる
物語が少なくなったように思える。
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