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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

2668万理久利:2013/04/20(土) 10:20:05
「人生詩」評の2
 シリーズ三回目ともなると主人公の職業などもう少し現実的なところを知りたくなりま
す。主人公を囲む人々が重ねて登場してくると、作品の中でひとつの世界ができあがって
くるからです。あまり踏み込まないように適度な距離でこの世界を見る方が良いのかもし
れません。正確なところなど知る必要も無いくらい、淡々と暮らす日々が短い言葉で綴ら
れているのです。それだけに気負わない、気取らない、大きな事件も差し込まず、それこ
そ平凡で静かな裸の人間の生活、生き方が見えてきて、その中に小さな感動、驚き、哀し
み、があるのだということが、読んだ後いつもじんわり伝わってきます。
 小さなしぐさ、事柄、表現の中に、評者だけでなく多くの人が思い当たることがあるに
ちがいありません。それくらいあたりまえの基本的な人間の生きる小さな日常、瞬間瞬間
を捕らえているからだと思います。
 適度な距離感をもちつつ、前回33号作品と同じく、評者にとって主人公の生きてきた
その時その時の生活や精神世界を浮かび上がらせてくれる名脇役をとりあげてみます。

<でてくる人達>??/以下は今回初登場
10代 花福(いっしょに映画を見に行った人?)/銅洋平??ひろみ(姪)藤原 竜さん
    古淵
40代 木立ちゃん 谷戸君 稲田さんのアキナちゃん 田中君 橋本君 神崎さん
    原田さん 佐伯さん マイアミのママの姉さんの子供/海江田(枝)君子
    なべ ちゃん??/玄 益夫ちゃん 桜里君
60代 蟻町さん 箕面さん 繁ちゃん 凜 広子おばちゃん 玄 今堀君 山室さん
????????/ 土方君??大蔵君 磯田君 森さん??(ラボの?)先生

 今回初めてラボが60代の箇所ででてきます。主人公は薬品会社あるいは生物研究所に
務めている気配です。40代をみるとどうも出版社か広告会社のような気もするのですが。
本好きであることは確かですが、職業作家ではなさそうです。人生いろいろ、30回も引
っ越しをする人もいるわけで、職場もいろいろ変わってもおかしくない。
 主人公の奥さんは主人公と同じく甘い物好きの凜さん。息子が玄さん。学友、職場の仲
間、近所の人、そして家族、意地悪そうな人は誰も登場してこないので、ゆっくり穏やか
に味わうことができます。

<出てきた本>
10代 「劣等感から奮発した『小林秀雄人生読本』」とあります。確かに評者も彼の文
    章には劣等感を覚えたものです。今でもです。「奮発して立ち読みする」ところ
    はやはり負けん気の強い何にでも挑戦する十代らしさがあります。『文学入門』、
    整さんとあるから、あのチャタレー夫人の伊藤整の作品でしょうか。チャタレー
    夫人もちゃっかりと先に読んでいたことでしょう。
40代 『文学界』『夜と霧』 文学界が気になります。大衆文学指向ではなさそうです。
60代 『しぐさの日本文化』 『空と無我』 『無限の果てに何があるか』 『完全征服
????????標準古文単語』 『現代<死語>ノート』 『別れの言葉辞典』 『知ってるよう
????????で知らない日本語』 『Science,』『日本語大辞典第四巻』
    この時期になると手に入れる本の量も増えます。時間とBook Offとは言え少々
    のお金の余裕がでてきたからでしょうか。
    Scienceが気になります。微生物を取り上げたものではなく太陽系ブラックホー
    ル新発見を読みたかったようだ。飽くなき探求心。古き日本語へのこだわり。

手にする本のタイトルを眺めているだけでも、主人公の生きてきた姿が浮かび上がってき
ます。
??????つづく
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