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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

2663万理久利:2013/04/17(水) 19:03:24
玉鬘と唐津の鏡山
 碇さん以上にじっくりと源氏物語を読んだ記憶はありません。女性の名前の付け方がど
れも味わい深い、それだけの印象。なんだか女たらしのマザコン男の話だとばっさり切り
捨ててきたような気がします。時に宮廷の美形お坊ちゃまの女狂いの裏で、貧しい人々、
搾取され続けた人々がどれだけいたのだろう、などと斜に構えた青臭い見方をしていたも
のです。
 年をとってくると、宮廷の世界のことだからこそどこか純粋に男女の愛とか母への思い
とか、嫉妬とか妬み恨みや恐怖、日本の自然、四季、美しさが表現できたのではないかと
も思うようになりました。彼等には「食べる」「生存」への現実的な心配がないからです。
同じように平民だからこその自由や楽しみ哀しみや味わう美しさがあったとも。
 同人誌の作品の中にも歴史ものが登場してくるので自然と興味が沸いてきたこともあるよ
うです。

 玉鬘はあの源氏といっしょに寝ている時に怨霊に殺された夕顔の娘だったのですね。
京都中心の物語が何と佐賀にまで飛ぶことに驚きました。鏡山はもちろん玉鬘のことすら
ほとんど知りませんでした。
紫式部が漢詩にも通じる才女であることは判りますが、佐賀鏡山まで作品の中に登場させ
るためには、それなりの日本全国の知識があった、あるいは書物に通じていた、帰京者か
らよく話を聞いていた、それがあったからでしょう。
 後の佐賀の人々(鏡山周辺の人々)も源氏物語二十二帖玉鬘を読み、式部の後の物語を続
け、地に根付かせたのかもしれません。

 碇さんは興味深い気づきを多く投げかけてくれます。
「今回の作品は小生やみくもに資料を求め面白くもなく文芸上の意図もなく、貴重な紙面
を戴き恐縮しました。」と最後に書いておられますが、たくさんの資料から何かを発見す
る目と淡々と書き綴るその上手すぎない文章(格好つけない文章)がかえって碇さん独自
の作品らしさがあります。身構えた文芸上の意図などは不要です。どれだけ素直に伝わっ
てくるか、それが大事だと考えます。






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