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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

2599赤松次郎:2013/03/13(水) 20:22:45
「肥と筑」第二十四回 感想その1
 前書き−テーマ「息吹」において、私達の回りの活動に関して数字の意味づけ(特に素
数)、新人の国木光さんの名前の謎解き等は他の追従を許さない見事なものだ。単に人を揶
揄したり、オリジナルではない他人の戯画を安易に貼り付けたりするのではなく、自分の頭
で考えたアナグラムや数字遊びなどは、オキシモーランの精神と同じで高度な遊びであり
ユーモアであろう。

 また「息吹」についても少々調べてみた。
土井晩翠の天地有情のなかの詩「造化妙工」
  嗚呼うるはしき天地(あめつち)の
  たくみをいかにたゝへまし、
  月日めぐりて年行きて
  かゆるいくそのけしきぞや。

  春の歩みのつくところ
  地に花薫り草いろひ、
  春の呼吸(いぶき)のゆくところ
  空に蝶舞ひ鳥歌ふ。

と謳っている。後は青空文庫で読めます。
 また、芥川龍之介の「神々の微笑」に
支那の哲人たちは、書道をもこの国に伝えました。空海、道風、佐理、行成――私は彼等の
いる所に、いつも人知れず行っていました。彼等が手本にしていたのは、皆支那人の墨蹟で
す。しかし彼等の筆先からは、次第に新しい美が生れました。彼等の文字はいつのまにか、
王羲之でもなければ遂良でもない、日本人の文字になり出したのです。しかし我々が勝った
のは、文字ばかりではありません。我々の息吹きは潮風のように、老儒の道さえも和げまし
た。この国の土人は大部分悉達多の教えに帰依しています。しかし我々の力と云うのは、破
壊する力ではありません。造り変える力なのです。
 この小説は日本という民族が世界中のあらゆる習慣や文字や思想や宗教を取り込んでも、
結局は日本独自の文化に作り替えという独特のエネルギーを説いたものである。
 それは沈黙、暗黒、真空のなかにもエネルギーに満ちあふれていているように、いまにも
新しい生命が生まれる予感として「神の息吹」たる風が吹いてくる。これが「息吹」なので
しょう。
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