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『戊辰戦争』評の1
たまたまこの作品を目にした頃、江戸の文化、普通の市民の暮らしぶりにふれた二冊の本
を読んでいました。幕府(侍)の横暴、生活の貧困、紙と木のちゃちな家が並ぶ江戸の度
重なる大火事、吉原のみじめな女たち、そんなマイナスイメージを払拭する江戸の姿があ
りました。この本の著者は決して江戸を絶賛するわけでなく、問題点もたくさんあったこ
とも承知で、それでもなおかつ、自由で武士に限らない農民、市民の教育浸透ぶり、リサ
イクルの徹底ぶり、皇室、江戸城内のいわゆる宮廷(おかかえ)芸術ではない市民が創り
出した芸術等独特の世界があったことにもっと目を向けるべきだ、誇り、自信をもつべき
だと言っているような気がします。
そんな江戸時代に別れを告げ、天皇絶対政権による日本の統一に対する徳川に忠誠を守る
諸大名、侍たちによる各地で繰り広げられたダッチロールのような反発の戦争が戊辰戦争
だった、これが作品を読んだときの思いです。鎌倉時代から数えれば約700年、江戸時
代約300年という一応平和な奇跡的に長く続く武士による時代が変化しようとするので
すから日本中の藩が揺れ動いたにちがいありません。作品の中では全国各地で繰り広げら
れた戦いの様子が書かれています。この時代などトンと興味のなかった評者の知るところ
は会津白虎隊、上野の西郷ドン、新撰組程度しか頭に入っておらず、いかにも芝居、ドラ
マになりそうな、本になりそうなものだけでしたが、これだけの戦いが全国であったこと
には改めて驚かされました。もっとたくさんの戦いがあり、また戦った人々だけでなく、
その家族、友人たちにも大きな渦が巻き上がったことでしょう。
近代化への扉を開いてから、100年もたたないうちに西欧によって日本国土はゼロポイ
ントに、その象徴が長崎と広島に落とされた原爆です。
戊辰戦争はついこの間のことであったと、この作品を読みながらかつくづく考えました。
明治百年とテレビや新聞で騒いでいたのもついこの間のことのように思えます。
西欧の恐怖から日本国としての存続を考えたとき江戸時代からの脱皮は必然だったのかも
しれませんが、その代償は大きい、それでもあの頃の日本人の多くが日本のことを真剣に
考え前に進もうとしたに違いない、そう思いたくなりました。
ああ選挙カーの声がうるさい。
????????????つづく
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