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☆☆☆☆☆ 同 人 α ☆☆☆☆☆ - ニューロン・カフェ

2214万理久利:2012/06/10(日) 12:41:01
「窓辺にて そして、それから」著者写真
モノクロのちょっとした絵になる写真です。それにしてもやせ細った体を曲げて
遠い空を見ている姿は、著者の作品「鈍色の空」に出てくる主人公となぜか重な
ります。どこか若者らしくない、憂いと迷いに満ちた表情です。若者らしくない
とは、老人じみたというものではなく、楽しい(馬鹿な)遊び、夢、明るい未来
に思いを馳せる、そんな若者世界とは別な時間を生きているといったものです。

廻りにもそんな人がほんの少しいたことを覚えています。物静かで、いつも考え
事をしているか本を読んでいる。学校の成績はいい、ぷいっと家を出て離れ小島
で暮らし始める、いわゆる不良ではない、でも普通の人とどこか違う。そんな人
は極めて稀な存在ですから、廻りの大勢の普通の大人達には“変わり者”として
通っていたようです。でもそんな人の数少ない言葉、話を聞くのを面白く感じて
いたことも事実です。

そんなことを思い出しましたが、基本的にはこのワンショットは一種の著者お得
意の決めポーズで、中味は普通の若者と変わらぬ明るさと暢気さと、若さからく
る一種の傲慢さのようなものを持っていたのかもしれません。
歳を重ねてからの写真は、どっかり、にっこりで、口数は少なさそうですが、そ
れなりに世間に溶け込んでどうにか生きているような気もします。上述の“変わ
り者”たちも同じような変化を遂げているケースが多く見られます。

“変わり者”もこの写真のモノクロ青年も、歳を重ねて行き着いた先のおだやか
な顔が、どこか昔と同じ顔(表情)に見えるのも不思議です。
これまで心の中の色々な狭間で揺れ動きながら、変わらないもの、変えられなか
ったもの、変えなかったものがあるのでしょう。
「窓辺にてーそして、それから」を読むとますますそんな気がしてきました。

※リンク・ブログ「ポートレートとコメント集」より
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