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天使ごっこ・悪魔ごっこ(6)六月の感想−2
◆病院の情景描写
まるで昔映画でみた人間改造工場の場面のようだ。工員はみな静かに各々の準備をし てい
る。実に人間の苦悩を背負い込んだ患者と反対に、治療をする側の冷静さ無感動の装いは、
患者にとって手術室は物を製作・修理する工場のような無機質を感じるものだ。いろいろの
最先端の器具や装置や、てきぱきとした行為者の所作は患者にはつれなく思える一方、冷
静・冷徹でなくては的確な判断ができないという思いもある。実際私も目の手術をしたとき
に、先ず感じたのがその景色であったのでじつによく理解できる。また主人公はシリアスな
病状を第三者的に眺めることで、苦痛や不安の感情をそらすという無意識行動をとっている
のではなかろうか。
◆社会での情景描写
社会生活での仕事への情熱、組織での評価などの激しさは、病院での静かな時間とまったく
違った対比をなすもので、非常な戦いといってもいいくらいの情景である。情を排した力の
一面と、弱者同士の思いやりと優しさの一面。まさにこれは病院での手術を執刀する行為者
と、病室での患者同士の関係に似ていて、この物語の場面場面が鋭い対比として表現されて
いて、「光と影、光と闇、理性と感情、生と死、創造と破壊、静と動」などの二項対立を考
えさせる構造が興味深い。
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