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Japanese Medieval History and Literature
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アルビテール・エレガンティアルム
釈由美子が好きさん
いえいえ、ありがとうございます。
御座候さん
ラテン語に、arbiter elegantiarum という言葉がありまして、この表現に相応しい
のは後白河と後鳥羽で、遊君別当はこの系譜に連なるものの謂かと愚考しておりました
が、すこし考えを改めました。
http://www.asahi-net.or.jp/~hd1t-situ/azuma/119305.html
時代はぐっと下るものの、七十一番職人歌合などでは、すぐ訴訟沙汰になりそうな職業が
ほかにうんとあるはずですが、なぜ遊君にかぎり別当職があるのか。
『吾妻鏡』を確認するに、該当箇所は有名な三色餅の前日のことで、これは、正式の職制
というよりも、酒宴での悪ふざけに過ぎぬのではあるまいか。
里見、おめえは女性あしらいが上手い色男だから、遊君の別当に任ずるぜ、いいな。と、
宴席の連中は、よ、大将、よろしくな、などとやんやと騒いだのではあるまいか。
あの時代、遊女の訴訟が頻々と発生したとも思えぬし、金の縺れが訴因になるほど貨幣
経済が発達していたとも思えませぬ。仮に遊君が訴えても、通常の訴訟として処理すれば
済むことで、あえて遊君専門の別当を設置する必要はありませぬ。要するに、建久4年5月
15日の後段の記述を字義通り真面目に受け取ると、事実関係を誤認するのであって、これ
はただのfarce(笑劇・茶番)として読むべきもののような気がします。ファルスの根拠
を示せ、と問われれば、困るのですが。
遊君別当の実態を鎌倉時代に探しても、何も出てこないのではあるまいか。東島誠氏とい
う方は存じませぬが、あまりにウブな考察のように思われます(笑)。
なお、arbiter elegantiarum は、普通、趣味の審判者とか目利きと訳されますが、私は、
粋や通という訳でいいのではあるまいか、と考えています。
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