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Japanese Medieval History and Literature
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井上章一の音声データで分かったこと(その7)
私は井上が「審査委員会」を「調査委員会」と言い間違えているのではないかと思っていましたが、これは誤解でした。
「新世紀ユニオン」のブログ「委員長の日記」には、資料として松田の2021年4月7日付メールが載っています。
4月2日、「日本歴史学協会」の「今般、日本中世史を専攻する男性研究者による、ソーシャルメディア(SNS)を通じた、女性をはじめ、あらゆる社会的弱者に対する、長年の性差別・ハラスメント行為が広く知られることとなりました」という声明が出され、次いで4月4日に北村紗衣・隠岐さや香等によって「オープンレター」が出された直後の、ネットでは「炎上」が延々と続いていた時期ですね。
当時、日文研では、
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3月29日にはG先生が日文研に呼び出され、井上章一所長、瀧井一博副所長、松田利彦副所長から再度の事情聴取を受け、この場で「調査委員会が立ち上がる」「懲戒処分の可能性がある」との説明がなされます。このとき、G先生は脅迫状等で身辺が不安なので日文研内の宿泊施設の利用をお願いしますが「警備に責任が持てない」「女性職員の反発が強い」との理由で、松田副所長から断られています。
http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-3548.html
という状況だったそうです。
さて、松田のメールは、
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所内業務および信州大学兼業につき 2021/04/07 水 14:54
○○先生
CC:井上所長、瀧井副所長、一鷓総務課長
先生に関わる調査については近く調査委員会が立ち上がります。
提出していただいた資料の検討が中心になると思いますが、聞き取りなども必要に応じて行うかもしれません。
そのときはご協力をお願いします。
いくつかお伝えすべきことがあり、ご連絡差し上げます。
1)所内の担当委員会・小委員会について
現在、所長から事実上自宅謹慎を言い渡されているかたちになっており、
また、所に来ていただくのも女性教職員を中心に反発があります。
日文研外のお名前が出ることは、呉座先生にとっても望ましいことではないと思います。
そこで、いくつかの委員については
以下のように、交代していただかざるを得ません。
・出版委員会: 委員会の委員から外れていただきます。
同『日本研究』編集委員会: 編集委員会代表及び編集委員から外れていただきます。
・研究協力委員会 京都新聞担当小委員会: 代表を外れ、小委員会の委員として残留。
・広報委員会 一般公開実行委員会: 代表を外れ、小委員会の委員として残留。
本日の調整会議で承認され、明日のセンター会議で報告の見込みです。
なお、大橋直義先生の共同研究班代表など、さらに外れていただかなくてはならない業務が生ずるかと思われます。
2)兼業について
添付の兼業届け(信州大学経法学部知財関係プロジェクト業務)をいただいています。
こちらは、まだ兼業の意思はおありということでしょうか。
調査にともなう自宅待機中につき当面控えていただくことは、可能でしょうか。
先方ともご連絡をとりご検討いただけますと幸いです。
ご自愛ください。
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というものですが、ここで松田は「先生に関わる調査については近く調査委員会が立ち上がります」と書いています。
この時点で松田が書き間違えるはずもないので、これは「運営会議」の下に置かれる「懲戒審査委員会」ではなく、文字通り「調査」を目的とした委員会ですね。
そして、「調査委員会」の結論が、井上の電話があった5月27日時点でもまだ出ておらず、「調査委員会がどんな結論を出して、運営会議がどんな結論を出すか、私には見えていないのですけれども」という表現になる訳ですね。
井上は「調査委員会には法律の専門家が二人入っていらっしゃるので」とも言っていますが、私はこれも「運営会議委員のうちから5名以上7名以下で組織」される「懲戒審査委員会」に「法律の専門家が二人入って」いるのかと思っていました。
しかし、そもそも「運営会議委員」のメンバー21人の中に「法律の専門家」が見当たらないので変な感じがしたのですが、これも「調査委員会」の話であり、「法律の専門家が二人」というのは弁護士が二人ということでしょうね。
さて、これまで懲戒処分の話をしてきましたが、重要なのはもちろん准教授内定の撤回の方です。
法律論としては本件の内定撤回はあまりに乱暴な話で、私は関係者が法律に無知なためにこんな無茶な結論を出したのかと思っていました。
しかし、井上が「人事権の濫用みたいなことになり得る判断をすると、そうした場合、あなたが不服の申し立てをしたら、私は日文研に勝ち目はないような気がしています」、「少なくとも私は呉座さんに、日文研にとどまる権利は担保されていると考えています」と言っているように、内定撤回が法的に無理なことは井上・松田・瀧井を始め、関係者はみんな熟知していた訳ですね。
そこで三人は呉座氏が「自発的に」退職するように「なだめたりすかしたり」することとし、5月21日、「どういう話になるのかというのが全く分からない」状態で呉座氏を呼び出して、相当強烈な退職勧奨を行なった訳ですね。
それは呉座氏にとって、次に呼び出されたら「監禁されてですね、何かサインするまで返さないとかそんなことはないと思いますけれども、まあ、いずれせよ、何かこう、重苦しい空気がずっと流れて、お互い気分が悪くなってもなあ」と思わせるほどのものであった訳です。
井上は「やめさせることは絶対出来んと思う」「そこに踏み込むのは、私は人事権の濫用やと思うし、呉座さんが不服の申し立てをすれば、呉座さんが勝つと思う」などとは言っていますが、結局は自らその「人事権の濫用」を行った訳で、まあ、当初から「ただ、自発的にやめてくださったらありがたいな、という気分」を松田・瀧井と共有していたのでしょうね。
日文研・井上章一所長と呉座勇一氏の会話記録(その1)(その2)
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/d8963b585fd4cf73c2ab214be9b2bbc0
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/21fb31990238d4b8518437ac19ffa172
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