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執筆作業に係わる諸障害とその超克法
1
:
折木
:2017/11/02(木) 00:45:27
これから私が行おうとしている議論は、これを書く当の人、すなわち私自身が抱えている問題が発端となっている。ここでいう問題とは、《書き物をしようと決心した後、何から手をつければよいか分からず、一向に筆が進まない》ということである。すなわち《書く意欲はあるが、書く技術がない、または足りない》ということである。始めに宣言したように、この問題を抱えているのは当の私である。したがって、この議論は、私が[先生]となって、あなた方に「書き方に関する技法」を教えるというものにはなっていない。むしろ私は一[生徒]として、あなた方、学友とともに、この問題について考えようとしている。だから、これを読み終えた諸君には、ぜひ、この私論に対する反論や新しい意見などをコメントしてもらいたい。
ここで一つ注意してほしいのは、私は決して、「“あらゆる”書き物に関すること」を考えていくわけではないということだ。この議論における問題は、元々は私事の問題である。よって、当然、《私の<書きたいこと>を、私がいかにして書けばよいか》ということがこの問題の中核となっている。私の<書きたいこと>というのは、評論や試論、論説文の類であるから、すなわち、この問題で取り扱う書き物の種類は、上記のような「論述文」に限定される。したがって、同じく論述文を<書きたいこと>にしている人が、最もこの議論の恩恵を受けることになるだろう。しかし、他種の書き物をしたい人にも、この議論を一般化しても認められる一部の規則や定理に関しては、同様の読後効果が得られるはずである。
2
:
折木
:2017/11/02(木) 17:18:59
今回の議論の進め方については、まず、私が執筆に取り組むにあたって、順にぶつかってゆく諸障害をその順に取り上げ、各々の後ろで、その超克法を、私のできうる限りの緻密な議論を経て示すこととする。すなわち、執筆作業の過程を「道のり」にたとえるならば、一歩一歩―私のできうる限りで―確かめながら、これから私は歩んでくことをここで約束している。したがって、私の歩みは[亀]のそれに近い。これに相対すれば、私より<書くこと>に慣れた人は、私がつまずいてしまう諸障害のうち、そのいくつかないし全てを、ぴょんと越えてしまう[兎]の如き歩みをしていると言ってよいだろう。逆に、私より<書くこと>に慣れていない人と相対すれば、ときに私の歩みは、その人の理解を超えた歩みになっている可能性がある。しかし、恐らく私は、その超克的な歩み方に関して無自覚であるので、文章としてその事態や仕組みを皆さんに説明することは出来ないだろう。そもそも、この議論が利己的な私欲に根ざしていることに立ち返れば、平素から私が超克できていることに関しては、今回の議論で深く解析されるべきではないだろう。
ところで、ここまでの議論も<文章によって編まれたもの>ということを、今一度、確認してもらいたい。つまり、ここまでの歩みの中で、私はいくつかの障害を、皆さんに説明する前に既に超えてきてしまった可能性があるということを示唆している。この議論が議論であるということは、これも私の<書きたいこと>、すなわち<論述文>にほかならない。(つまり、私は、<論述文>を書くにあたっての私有の諸障害とその超克の仕方について、<論述文>を書いている途中にある。この複雑な構図には、この議論の緻密性に、<将に今書かれてきたもの>が《直接的、当時的な参照》として働き、ライブリーに寄与するというメリットがあるが、同時に、<書くことに対して障害があること>と、<障害があることに対して今書いていること>というジレンマが“一見して”ある。このジレンマについては、もっと後の方で説明する。)
しかし、「私が既にいくつかの障害を超えてきた可能性がある」ということよりももっと先に、皆さんに説明しておかなければならないことがある。それは、「執筆における『障害』とは何か」という概念の問題についてである。というのも、これを明らかにしないで、私が障害を超えてきたかどうかを確認することは出来ないからだ。
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