経済記事から、日本の現状を考察するスレ - 1087641003

4：七誌＠仮コテ：2004/06/19(土) 19:51: ＜続き＞
なぜ若者が延滞をここまで膨らませてきたのでしょうか？
８０万人近い若者が利用している＜育英資金＞ですが、１９９９年からの延滞が何故急増してきたのでしょうか？
仕方なしに学校にいくような若者は、この＜育英資金＞を殆ど利用しないでしょう。
しっかり勉強したい、でも家の事情で資金が足りないという若者がこの＜育英資金＞を利用している例が殆どだと思います。
その若者が、社会に出たものの返済が出来ず苦しんでいるのです。

日本企業は、大企業・中堅企業に関係なく、コストを引き下げるために、単純労働、作業を中国や海外へどんどん移転させていきました。
そして、大企業は、終身雇用制を放棄し若者を育てるということから、即戦力を重んじ、＜派遣＞という今まで経験のある者を＜臨時に採用＞するようになってきています。

いわば、≪コンビニ雇用≫といえるかも知れません。

必要なときに、必要な人を、時間で区切って雇用する。
これは、確かに企業にとっては良いかも知れませんが、では今まで社会経験のない若い者は一体どうすればよいのでしょうか？

以前、ヨーロッパ、特にイギリスでも同じようなことがありました。
若者に仕事がなく、社会が荒れてしまったのです。
いたるところに落書きされ、犯罪も蔓延していったときがあったのです。
今、日本社会がこのイギリスと同じような状態に陥ってきています。
物凄い勢いで社会の荒廃が進んでいっているのです。
かつて、この経済レポートで、＜猿化する日本人＞という事を書きましたが、この現象がもはや、都会・地域に関係なく起こってきているのです。
以下の犯罪はその典型例だと言えます。

１）５月２日　仙台市　１５歳高校生をコンビニ強盗容疑で逮捕　
高校生は、男性アルバイト店員（２５）に全長３０センチの包丁を突きつけて「金を出せ」と脅し、レジの現金十数万円を奪った疑い
２）５月２日　沖縄　中２がコンビニ強盗未遂容疑
少年は１日午後１１時２０分ごろ、具志川市田場のコンビニエンスストアにサングラスにタオルの覆面姿で入り、包丁を示して店員（２１）を「金を出せ。出したら危害は加えない」と脅した疑い。
動機は「（ゲーム機の）プレステを買う金が欲しかった」

ほぼ同時に日本の北（仙台）と南（沖縄）で、中学生と高校生という若者が包丁を持ち出し、強盗を働くという犯罪を犯しているのです。
２万円のゲーム機が欲しければ、アルバイトをして稼いで買えばよいというのは一般常識です。
社会が荒れてくれば、＜働く＞より＜奪えばよい＞ということになります。
これが、上記の強盗に繋がったのです。

上場企業の役員が犯す犯罪、国権の最高機関である国会議員の犯罪・スキャンダル、更には、国会議員の保険料未納問題等々を見せ付けられて、何も知らない若者は一体どう思うでしょうか？
こんな国は駄目だよ、と思っても何ら不思議ではありません。

『法は犯していないから問題はない』と述べる国会議員・企業幹部はいますが、これは当たり前なのです。
法を犯せば罰せられるのです。
我々国民が上場企業の役員や国会議員に求めているのは、何も高いモラルではないのです。
社会的な当たり前の事を求めているだけなのです。
上場企業の役員や国会議員は、我々一般国民とは違って選ばれたエリートの筈です。
そのエリート達が社会的な当たり前の事が出来ていないことに若者はあきれ、そして反社会的な行動に入っていくのです。
はけ口を求めて、落書き、犯罪に走るのです。
また、マスコミでは『景気は回復している』と報道されているものの、自分の親や周りは一向に景気は改善せず、自分達だけが落ち込んでいる、いわば社会の負け組みと思い込み、のけ者にされているのではないか、と錯覚を覚える若者も出てくるでしょう。

このような状況が続けば、職もなく将来の展望もなくなれば、若者は無秩序な行動に走ることもありえます。
そして、このような社会から見捨てられた若者同士の連帯感が出てくれば、一斉に犯罪者集団になることもあり得るのです。

今回の中学生・高校生の強盗事件は、その“はしり”だと言えると思います。
日本の社会に警鐘がなっています。

http://www.collectors-japan.com/nevada/main/m_040501_4.html