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雑談スレッド

173Seven:2004/06/04(金) 00:38
(続き)
 どーいう訳か、ラマルクを支持し、ダーウィンを散々攻撃する人達が別分野から現れました。作家のサミュエル・バトラーは「半ダースもの本を書いて」ダーウィンの学説を非難しました。かのノーベル賞作家、ジョージ・バーナード・ショーもそうです。この人達は、精神が物質より上位にある、という観念論の信奉者でした。こういう人達にとって、精神が、つまりはその生物個々が努力する事によって進化の方向を決定できる、という獲得形質説の方が遙かに魅力的であり、進化は個人的な精神の影響なんぞ受けず、極言すれば「単なる偶然」によるとする自然選択説は唾棄すべきものだったのです。
 で、「個々が努力すれば、より良い姿へと進化できる」という発想は、政治的イデオロギーとも密着し始めます。特に社会主義者には獲得形質説は人気でした。前述のショーも社会主義者です。オーストリアの生物学者で社会主義者だったパウル・カンメラーという学者は、カエルとかを使った様々な実験を行い、なんと獲得形質説の正しさを実証して見せました。これには世界中の科学者がたまげました。カンメラーはこの功績が認められて、モスクワ大学の教授職に招かれたりしたんです。当時モスクワ大では、元アマチュア園芸家のイワン・ミチューリンという人物による獲得形質説が人気を集めていたのです。
 どっこい、この「カンメラーの実験」というのが、実は捏造である事が、アメリカの調査委員会によって暴かれました。カンメラーは「助手がやった事だ」とかなんとか言い訳しながら、結局は拳銃自殺してしまいます。
 これで今度こそ獲得形質説にはトドメが刺されたか……と思われたんですがさにあらず、一部ではより猛威をふるい始めます。どこで信奉されるようになったかというと、それはロシアの共産党内部です。彼らは、獲得形質説を前述のミチューリンにちなんで「ミチューリン主義」と称し、絶賛しました。カンメラーの生涯は映画化され、これまた絶賛されました。例の捏造実験については、「資本主義者の仕業」だとして無視されました。尚、ミチューリンも死後に映画化されてます。旧ソ連を代表する大作曲家、ショスタコーヴィッチの曲に「ミチューリン」というのがあるんですが、これはこの時の映画音楽です。
(続く)


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