この結果は、従来の遺伝子の複製機構では説明できなかったミトコンドリアゲノムの初期化機構に、ROSによるローリングサークル型複製の活性化が関与することを示しています。本研究は、母系遺伝(細胞質遺伝)を担うmtDNAの複製・分配機構の解明を通じて、どのような機構を経てミトコンドリア機能を健全化した子孫が誕生するかという、生命の基本原理の理解に迫るものです。
成果は、米国の科学雑誌『Molecular Biology of the Cell』(5月15日号)に掲載されるのに先立ち、オンライン版(3月23日付け:日本時間3月24日)に掲載されています。