深夜にノックが二度なった - 1402953926

1：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 06:25:26 ID:AiaW93Yg0: 　二年ぐらい前の話

　実家の二階には俺の部屋、親父の部屋、トレーニング室、風呂場、トイレがある。

　親父はとっくに部屋に戻り、寝ている状況の時だった。
　夜中の二時頃、自分の部屋のドアを二回ノックする音が聞こえた

　全身に鳥肌が立つ。
　何故ならそんな時間帯、誰がわざわざノックする人間がいるのだろうかと感じたから。

　時間にして１，２分ほどだろうか……。
　静観していると、再び二度ノックが鳴る。

　一呼吸置いてから俺は「はい」と低い声を出した。

　しばらく待つが、返答は何もない。
　俺は「誰？」と不機嫌そうに口を開く。

　それでも返答は何一つなかった。
　ドアを開ければ済む話なのだろうが、本能的に今、ドアを開けないほうがいいと感じていた。
2：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 06:36:32 ID:AiaW93Yg0: 　この当時mixiを頻繁にしており、俺はその時の状況を詳しく書いた。

　五分ほどしてコメントついているかなと更新すると……。
　非常に不気味なコメントがあった。

　当時mixiでマイミクになっていた顔も知らない女性からだった。

【ひょっとしたら私かも…。いつも想っていたから】

　上記のような内容で恐ろしく長いコメントがついていた。
　コメントした相手のプロフィールなどを確認すると、現在は身体が悪く入院中らしい。

　奇妙な感覚に陥った俺は、同級生でもあるマイミクへメッセージを打つ。
【ちょっと怖いコメントついたんだけど、俺の記事見てくれない？】と。

　時間にして２～３分ほど。
　自分のところへ戻ると、例のコメントは消えていた。
　書き込んだあと、削除したのだろう。

　何故ここまでコメントした女性について、恐れるかと言うと、以前怖い事があったからである。
3：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 13:47:45 ID:6VXzplz.0: 続きは？
4：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 19:29:17 ID:lLil4woU0: 　読んでいる人いたから続けるｗ

　その怖い女の名前を『Ｓ』とする。
　俺の地元は明かせないけど、Ｓのプロフィール上の住所は隣の県になっていた。

　とある日、Ｓからメッセージが突然届く。
　
【１さん、○○に住んでいるのですよね？　○○って近くですか？
できたら私のマイミクのＨさんがその辺に住んでいるんですが
様子を見に行ってほしいのです　Ｓ】

「……？」
　何だ、このメールの内容は……。
　一瞬寒気が身体を貫いた。

　ＳのマイミクであるＨという男とは、まるで面識も何もなく、ただ住んでいる場所が同じ市というだけだったので……。
　だが無視するのも失礼かと思い、俺はとりあえず差し障りないような形のメッセージを返す事にした。

【確かにその場所は隣の駅なんで、近くといえば近いですね。
ただ、私とはまったく無関係の人のところへ何故行かないと行けないんですか？】
5：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 19:44:16 ID:lLil4woU0: ※↑　ＩＤ変わっているけど、職場ＰＣと自宅ＰＣから書き込んでいるせいですｗ

　上記のようなメッセージを返すとすぐさま返事がくる。

【三日間連絡がまるでつかず、私がいくら連絡しても返事がない状態なんです　Ｓ】

【まだ三日でしょ？　それなら体調崩しているだけかもしれないし、
そう神経質にならなくてもいいんじゃないですかね。　１】

【彼、持病があって、ひょっとしたら大変な事になっているんじゃないかと思うんです。　Ｓ】

「……」
　ぶっちゃけるとこの時どうでもいいよ、そんな事という気分だった。
　Ｓの顔だって俺は知らないし、ましてやそのマイミクのＨなんて何の関わりもない。

　それにＳは、自分で彼氏と半同棲みたいな感じで暮らしていると自ら書いているのに、
何故離れた場所にいるＨの事をそうまで気にするのか。
　そして何故、俺まで巻き添えにしようとするのか……。
6：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 22:01:51 ID:W98L6pUQ0: 続き期待あげ
7：不思議な名無しさん：2014/06/17(火) 22:38:09 ID:vZ8b.Uxo0: 面白そう
8：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 05:58:25 ID:AiaW93Yg0: 　あまり関わりにならないほうがいいな…、いや、関わらないほうがいい。
　そう判断した俺は再びメッセージを打った。

【もし何日も連絡が取れないようなら、彼の家族が捜索願出すなり、
直に部屋へ来るだろうから、放っておけばいいんじゃないでしょうか。　１】

【こんな事今までなかったんです！　三日も連絡ないなんて…。私、心配で心配で……。　Ｓ】

　そもそも半同棲の彼氏いるのに、この女は何を言っているのだろうか？
　そんな意味不明の三角関係に、何故俺が巻き込まれなきゃいけない？
　お互いのやり取りをするのもうんざりだなと思い、少し厳し目のメッセージを打つ。

【確かに連絡つかず、心配するのはいいです。ただ、見ず知らずの私が
そこへ行かないければならないという理由とは別のはずです。　１】

【１さんしか頼れる人いないんです！　住所も書くのでお願いします！　Ｓ】
9：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 06:06:52 ID:AiaW93Yg0: 　そういって彼女はＨの住む住所を書いてきた。
　車で１０分もあれば到着できるような距離である。

　ただ、俺がそこへ行った際、どう何を伝えればいいのか？
　メリットデメリットを考えるような性格ではないが、この件に関してだけは
厄介な事しかない。
　あとあと面倒なのはごめんである。

【Ｓさんとはマイミクかもしれませんが、私とはまるで面識もないし、
Ｈさんのところへ行く意味合いが見出せないでいます。私自身そんな
暇して過ごしているわけではないですし、日々の生活もあります。
なので申し訳ありませんが、お力にはなれません。　１】

　まだ何かしらのメッセージがＳから来たものの、俺は返信するのをそれでやめた。
10：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 06:20:03 ID:AiaW93Yg0: 　翌日になりmixiを立ち上げた際、画面を見てドキッとした。
　mixiというＳＮＳはマイミクが日記なり画像を更新すると、最初の画面に最新情報が提示されるシステムになっている。

　Ｓの書いた日記が異様な数でアップされていたのである。
　あまりの多さに、俺は日記の一つを押し、内容を見てしまった。

　すぐ理解できたのが、ＳのマイミクであるＨは亡くなってしまった事。
　部屋で病死していたらしい。

　全身に鳥肌が立った。
　もし昨夜、俺がＳに言われるままＨ宅へ向かっていたら、見ず知らずの男の死体と遭遇した事になるからである。

　Ｓの言う直感のようなものは正しかったわけであるが、それを拒絶した俺の本能も正しかったわけだ。
11：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 06:26:39 ID:AiaW93Yg0: 　本当に怖かったのがこのあとである。
　Ｓの日記は、Ｈに対する恋心のようなものを一日何回も渡って書いていた。

《Ｈさん、以前あなたには好きと言われましたが、彼のいる私は当初お断りしました。
でも、Ｈさん…。私はあなたの事が好きでした……。　……。》

　このような内容で延々と日記に文字がびっしり書かれている。

　この女、彼氏いるのにこんな事書いていていいのだろうか？
　まず俺が感じた率直な感想である。

　人間なんだから様々な事柄により、気持ちが揺れるのは分かる。
　しかし不特定多数の人が読むＳＮＳに、わざわざ書くような事だろうか。
　自身の中で留めておけば美談で済む。
　だが、モラルの伴わないものを大勢の目の中へ晒すという行為が理解できずにいた。

　まあいい。
　所詮インターネット上の中の出来事。
　俺が関わらなければ、何の問題もない。
12：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 09:16:24 ID:d6THYGoo0: 期待あげ
13：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 10:55:00 ID:AiaW93Yg0: 　できるだけＳとは接触しないよう心掛け（足跡等を残さない）、しばらくの時間が経った。

　俺が相手にしないだけで、彼女は俺の書く日記やらフォトには、ちょっぴり怖めのコメントはしてくる。
　基本コメントには返信する性格であるが、３回に１回はコメントを返さない。
　その内２回に１回にし、ほとんどコメントには返さないという事までした。

　ただどうしても、くれるコメントの語尾が質問形式になってしまった場合のみ、仕方なく返す。
　すると、【やっと返事あった】とそんな事で喜んでいるようなコメントをしてくる。

　一時mixi内のゲーム友達募集か何かでマイミクになってしまったのだろうが、
俺自身迂闊だったなと後悔の念が強くなっていた。
14：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 11:05:18 ID:AiaW93Yg0: 　現在でも彼氏とは普通に続いているのに、何故かこちらに対し好意を寄せるようなコメントの数々。
　リアルな知り合いの女性マイミク数名からも、「Ｓってヤバそうね。大丈夫？」と会う度心配の声を掛けられる。

　俺自身よく料理をして、作った料理写真などは載せていたが、ある日知り合いの子と飲んでいると、その子が
意地悪そうな顔をしながら「ちょっとあなたの料理記事にコメントしていい？」と言った。

「別に構わないけど」

　すると彼女はコメント欄に、【料理とっても美味しかったです（ハート）】などと、
ワザとＳが絶対に気にするようなコメントを書いた。
　当然の事ながら、それからしばらく彼女の足跡に、Ｓの痕跡がついていたようだ。

　本能的に危険性を感じた俺は、その子にあまりからかうようなコメントはやめたほうがいいと忠告した。

「でも、私が危険な目に遭ったら守ってくれるでしょ？」と言われたので、すかさず俺は
「いや、暴漢とかならいくらでも守るけど、Ｓだけは嫌だ」と答えた。
15：不思議な名無しさん：2014/06/18(水) 11:20:00 ID:AiaW93Yg0: 　過去、私の特殊な経歴のせいか、恐ろしいストーカー行為に何度かあった事がある。
　そのせいか、俺は危険察知能力のようなものが自然と備わっていた。

　ここでは本線から離れるから、どのような被害に遭ったかまでは割合する。

　話を戻すと、これまでの経緯から、Ｓは自分にとって危険人物という判断になっていた。
　怖い女に対し、一番いい方法は相手にしないというもの。

　無駄に相手を刺激したり、問いに答えたり…、そういった対応が向こうの妄想を掻き立てるのである。
16：不思議な名無しさん：2014/06/19(木) 08:42:04 ID:buhbtzw.0: 生身の人間一番コワイ…
続き待ってるよー
17：不思議な名無しさん：2014/06/19(木) 17:25:46 ID:lLil4woU0: 　別に相手の望みを叶えたわけでもなければ、好意的な行動をしたわけでもない。
　むしろ、Ｓには彼氏が現状いる。

　それなのにＳの怖い一連の行動はなかなか止まなかった。

　上野のアメ横でマグロを買うという日記をつけると……

【今、そこへ行けば１さんに会えるんですね？　Ｓ】
　などと、すかさずコメントが入る始末。

　これではうっかり普通の事すら何も書けなくなってしまう……。
　ＳＮＳの怖い一面を俺は身を持って知ったわけだ。
18：不思議な名無しさん：2014/06/20(金) 12:34:23 ID:6VXzplz.0: ストーカーに何度も遭う経歴って何それ怖い
ま、おかしな人は目が合っただけで運命とかいうけどね
3だけど続きありがとう！読んでるよー
19：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 05:23:10 ID:IzhOQaOA0: 　俺の場合、色々な事に興味持ってやってしまい、時系列は違うけどそれぞれある程度の結果出したのね
・スポーツ⇒プロ
・音楽⇒発表会
・芸術⇒賞受賞
　…とこんな感じで

　それに伴ったファンというか、顔も名前（ハンドルネームだけ）も知らない女性から
俺の携帯電話のアドレス宛に急にメール来たり、実家の周り徘徊されたりと。

　過去もらった怖いメールを取り上げると……

■キャバクラ入って、出た瞬間来たメール
【１は私を裏切った】
　↑　この人の顔も名前も分からない

■風呂出て裸のまま二階の自分の部屋で寝転がっている時
【ちゃんと服着ないと風邪引いちゃうぞ】
　↑　どこで人の部屋を覗いているの？

　…とまあこんな感じで。
20：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 05:33:21 ID:IzhOQaOA0: 　以前ブログやっていた頃あって、自分のやろうとしている事に
色々な人たちが応援してくれていた時期あったのね。
　その当時彼女もいて、みんなにはちゃんと彼女いますとは伝えていたんだけど。

　ある日応援してくれる一人の子が、MSNのメッセンジャーを使ってチャットしたいという
流れになって、数名の人とやり取りはしていたんだけど、時間決めてみんなでチャットやろうか
ってなり、２０名ちょいの人たちが一つのチャットに集まったのね。

　元々俺の作品を応援してくれるって名目の人たちだから、特別誰と誰が仲良くなるなんて展開はなくて
人数多過ぎで収集つかなくなってしまい、すぐそのチャットは辞めたわけ。

　ただ、メッセンジャーをオフにしていなくて、そのまま寝ちゃっていたんだけど、
朝方になって「チロロン」って誰かからメッセージが届いた音が数回鳴り、それで目を覚ましたのね。

『ねえ』
『いるんでしょ？』
『ねえ』
『返事しなさいよ』　←この辺で目覚めた

　あ、本線とズレちゃった話になってるけど、需要ある？
21：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 05:57:03 ID:IzhOQaOA0: 　とりあえず続ける（笑）

　何だ、この女？
　しなさいよとか妙に偉そうな口調で、気分悪いなあ。

『ねえ、そこにいるんでしょ？』
　メッセージはどんどん届く。
　とりあえず返事をしておく事にした。

１『何ですか？』
ラ（※当時のハンドルネーム：女性）『何ですぐ返事しないの！』
１『寝てて、チャットの音が聞こえて今起きたところですが』
ラ『すぐ返事ぐらいしないさいよ』

「……」
　この女、全然人の話を聞かないタイプだ……。
　面倒臭そうだし、早めに切り上げる事にしよう。

１『何の用ですか？　こっちも色々と忙しいんですけど』
ラ『あのね、私と付き合ってよ』
１『はあ？』
ラ『だから私と付き合ってよ』
１『あのですね…、私は彼女いるってみなさんに伝えてますよね？』
ラ『そんなのいいから私と付き合ってよ』
１『申し訳ないですが、私は彼女いますので……』
ラ『じゃあいいよ。手首切って死ぬから』

１『えっ？　ちょっと待ってくださいよ！　何でそうなるんですか？』
　さすがにこんな事で本当にそうなったら、夢見悪いし俺は必死に話し掛けた。
22：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 16:31:25 ID:8AT2Xv7s0: >>21
それなんてアスペww
変な奴からモテるのも考えものだなぁ
23：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 20:47:53 ID:lLil4woU0: １『私は何もあなたの事を知らないし、何故そう極端なんです？』
ラ『わからない』
１『わからないじゃないですよ！　あなたの名前だって、どこに住んでいるかだって
何をしているのかさえ、何一つ知らないんですよ？』
　変に暴走されて、手首でも切られたら本当に嫌だったので、俺は色々話し掛けた。

ラ『住んでいるのは九州、名前は○○○○。職業は教師』
１『え、教師？　先生なんですか？　失礼ですけど年齢はいくつなんです？』
ラ『４８』

「……」
　何、この人…、すっごく年上なんですけど……。
　もうこれ以上関わりたくない。
　でも、俺の名前を遺書に書かれて自殺されるのも嫌だ……』
24：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 21:03:29 ID:2kjbrK3o0: １『あのですね…、失礼ですけど、ご結婚とかされているんじゃないんですか？』
ラ『うん、旦那も教師。娘と息子がいる』

１『へ？　あの～……、仰る事が何も理解できないのですが……』
ラ『何で？』
１『だって結婚されてお子さんまでいる。それで私だって彼女いるのに、何であなたとつき合わないといけないんですか？』
ラ『何で？』

　こいつとチャットしていると、本当に頭がおかしくなりそうだ。
　だからといって、ここで無視して投げ出しても、あとが怖い。

１『いいですか？　私はあなたの事ちょっとは教えてもらいました。でも顔だって知らないし、
簡単な情報しか知らない。それに……』

　打っている途中、向こうからビデオチャットを許可するかどうかの通知が届く。
　恐る恐る俺は許可を押した。

　すると確かに４０代後半であろう女性の姿がインターネットを通じて映る。
　メガネを掛け、髪型はロング、非常に地味な女というのが第一印象。

１『とりあえずですね…、手首切るとかやめましょうよ』
ラ『何で？』
１『いいですか？　私はあなたとつき合えないし、だからって手首切られるのも嫌です』

ラ『私さ、●●とつき合ってたじゃん』

１『え、●●って誰ですか？』
ラ『●●は●●だよ』
１『全然知らない人なんですけど……』
ラ『もうそんな事は別にいいじゃん』

　ほんと何なのだろう、この女は……。

１『自分で言っている事おかしいって自覚していないんですか？』
ラ『何が？』
１『旦那も子供もいる。そして●●って人もいる』
ラ『●●とはもう別れたよ』
１『知りませんよ、そんな事は。そんな状況で私にもつき合え。おかしいじゃないですか！』
ラ『何で？』
１『じゃあもし仮に私とつき合ったと仮定してですよ？　旦那さんやお子さんどうするんです？』
ラ『わからない』
１『何でわからないんですか？　今の仕事は？』
ラ『今、私は精神的に傷ついていて、休職中だから』
１『じゃあ、家で大人しく休んでいればいいじゃないですか』
ラ『あっちの教育委員会は本当に腐ってる。町の町長も腐ってる。先生もみんな腐ってる』
25：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 21:18:52 ID:lLil4woU0: １『私はそっちのほうで住んでいるわけじゃないから、そう言われてもよくわかりませんよ』
ラ『山に連れて行かれてレイプされそうになった』
１『はあ？　そんな事したら、大問題になるじゃないですか』
ラ『全部上が握り潰した。教育委員会連中だって、町長と寝んごろだ』
１『あの～すみませんが…、ちょっとこちらとはまったく関係ない件ですし、そろそろ出掛けないといけないんで……』
ラ『何で？　何でいなくなるの？』

「……」
　ため息しか出ないってこういう状況を指すのだろうな。
　最初から相手にしなきゃよかった。

ラ『何で黙ってるの？』
１『もういい加減にして下さい』
ラ『何が？』
１『ハッキリ言いますね。私はあなたとつき合えないです』
ラ『何で？』
１『私には彼女いるし、あなたはあなたで結婚されているからです』
ラ『いいじゃん』
１『よくないです。あとあなたは●●って人ともつき合ってたって、不倫していたんですよね？』
ラ『わからない』
１『何がわからないんですか！　こっちがおかしくなりそうですよ。何で自分の言った言葉が理解できないんですか？』
ラ『わからない』
１『いい加減にして下さいよ！』
ラ『わからない』
１『じゃあ、もう切りますよ。話にならない』
ラ『何で？』

　イライラで俺はマウスをテーブルに叩きつけていた。

１『じゃあ簡潔に聞きますよ』
ラ『うん』
１『あなたは４８歳なんですよね？』
ラ『うん』
１『そんな年上の人とは無理です。わかりますよね？』
ラ『わからない』
１『しかも結婚しているんでしょ？　おかしいですよね？』
ラ『わからない』
１『お子さんだって二人いる。私には無理です』
ラ『何で？』

１『いい加減にしろよっ！　からかってるだけだろ？　そんな暇人じゃないんだよ。
あんたは仕事が休職中で暇なのかもしれないけどさ、こっちまで振るのやめてくれないかな』

ラ『じゃあつき合ってくれるんでしょ？』
１『だから無理だって何度も言ってんじゃねえかよ！　何でわからないの？　わかるでしょ』
ラ『わからない』
１『じゃあいつまでもそう勝手にしてて。俺はもうチャット切るから』
ラ『何で？』
26：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 21:30:00 ID:lLil4woU0: １『俺があんたに一体何をしたの？　何もしてないでしょ？』
ラ『わからない』
１『顔はさっき見ました。年齢もわかりました。結論から言うと無理です』
ラ『何で？』
１『彼女いるから無理です』
ラ『何で？』
１『それにあなたは結婚しているから無理です』
ラ『何で？』
１『彼女を裏切りたくないし、不倫などしてこっちが不利になるのも嫌だからです』
ラ『何で？』

　こいつ、死ぬ気なんて毛頭ないんじゃないだろうか？
　ワザとふざけているようにしか見えない。

１『もうわからなくていいですよ。もう切りますんで』
ラ『何でよ！』
１『あなたの相手をするの、これ以上無理です』
ラ『何で？』
１『ほんと勘弁して下さい』
ラ『何で？』
１『ウゼーんだよ、さっきから！　舐めてんのかよ？』

　ラからの返事がなくなった。
　一分ほど様子を見たが、反応はない。

１『じゃあ、これで切りますから。もう話し掛けないで下さい』

ラ『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』
27：不思議な名無しさん：2014/06/21(土) 21:33:18 ID:lLil4woU0: 　実際は↑こんなもんじゃなかった。
　もっと無数の「あ」が、画面一杯に広がっていた。

　俺は怖くなって、その場でパソコンの電源を引っこ抜いていた。

　ラが手首を切ったかどうかは正直その後知らない。
　だが、仮に切ったとしても、俺には何の責任もないはずだ。

　そう思っていても、数日間妙な気持ち悪さから解放される事はなかった。

※本線からかなり脱線してしまい、すみません……
28：不思議な名無しさん：2014/06/22(日) 00:23:25 ID:WFsCuSIg0: 続きを頼む

寝てしまうけど
29：不思議な名無しさん：2014/06/22(日) 05:29:23 ID:mhMPIuCo0: 　…とまだ一例だけど、過去このような嫌な思いをした。
　そんな訳で危ない女の匂いというものを本能的に感じ取れるようになっている。

　mixiでマイミクのＳは、本能的に危険だという匂い。
　あの部屋の二回にわたるノック。
　それは自分だとコメント（すぐ削除されたが）するＳ。

　あの時もしドアを開けていたら、扉の向こうに何がいたのだろうか？

　生霊というものがある。
　あれは強烈な思念の一種だと俺は思っている。

　あのノックも病床に伏せるＳの想いのようなものが具現化したものなのではないだろうか。
30：不思議な名無しさん：2014/06/23(月) 21:25:06 ID:B8FrsOmw0: >>1乙
なかなか面白い話だったよ

我が家も時々知らない奴がうろついてる気配があるんだが
家族の生霊だと思うようにしたら気にならなくなりました
>>1みたいに嫌いな奴の生霊だったら嫌だけどね…
31：不思議な名無しさん：2014/06/26(木) 06:26:30 ID:mhMPIuCo0: >>30
　知らない人が家の中をうろついている？
　何それ、怖い……

　どんな感じなの？
32：不思議な名無しさん：2014/06/27(金) 01:26:00 ID:xhqeb/wA0: >>31
おお、まさか食いついてもらえるとは…大した話じゃないけど説明します

実家で一緒に暮らしてる兄貴が深夜帰ってくることが多いんだが
自分はAM2:00ぐらいまで起きてるので、兄貴が帰宅する物音を頻繁に聞く

で、時々だが2階の寝室へと階段を上ってくる足音がして「あぁ帰ってきたな」と思うと、なぜか階段を上りきったところで足音が消える
おや、と思っていると1時間後ぐらいにやっと兄貴が帰宅する

こんな事がけっこうあって、一度なんて足音が兄貴と一緒に階段上ってきたこともあるw
深夜だし「なんで友達つれてきてんだよ…」と思ってたら普通に兄貴一人だったというオチ…
33：不思議な名無しさん：2014/06/27(金) 01:28:53 ID:xhqeb/wA0: これは余談だけれども
そういう足音を毎晩聞いてた時期があって、後々その話を兄貴にポロッとこぼしたところ「それ何日前の話？」と聞かれた
「１週間ぐらい前かな」
「…俺その頃友達と心霊スポット巡りにハマってたんだが」
「は」
夜な夜などこ行ってんのかと思ったらそういうことか、なに連れてきてくれとんじゃ…と納得
しかし0感の兄貴が憎い

という訳で、最近は知らん奴が階段上ってきたら離れて暮らす弟の生霊だろうと思うようにしました

…特に怖いオチもなくて申し訳ない、自分の体験談って話すのニガテだわ…
34：不思議な名無しさん：2014/06/27(金) 07:34:24 ID:mhMPIuCo0: 　ひょっとしたらお兄さん、何か連れてきちゃったのかもしれないね

　家の階段の配置って……
　木造の階段で下４、５段目から右に曲がって行くタイプのもの？

　↑　何となく文章読んでて、そんな風なイメージが頭の中に
35：不思議な名無しさん：2014/06/27(金) 07:41:08 ID:mhMPIuCo0: 　俺自身霊感はまったくないと思うんだけど、妙な能力というか変なものがあって
そういったものが現実的になってしまうと、非常に恐ろしい思いをする事がある
36：不思議な名無しさん：2014/06/27(金) 23:16:40 ID:DFa5nCyI0: >>34
ちょww当たってるwww
霊視っていうの？そういうの受けたの初めてでビビった…

せっかくだからもっと聞きたいんだが、ちなみに階段の踊り場に何の植物置いてるかとかわかる？あんま大きくはないけど…
37：不思議な名無しさん：2014/06/27(金) 23:19:33 ID:DFa5nCyI0: あ、ID変わってるけど↑は俺、>>32>>33ね
38：不思議な名無しさん：2014/06/28(土) 06:35:46 ID:mhMPIuCo0: 　イメージで頭の中に浮かんだのは薄暗い木製の階段ってぐらいで、
植物とかそういう細かいところまでは分からないｗ

　↑の文章読んでいたら、勝手に頭の中でイメージ化しただけの事を
そのまま書いてみたの。

　ひょっとして階段が右に曲がる前の段の左隅に、何か置いてあったりする？

　あとできたらだけど、階段入口の両脇に小皿に持った盛塩を置いたほうが
いいような感じがしているんだけど……
39：37：2014/06/28(土) 23:59:43 ID:LU1Cpt..0: >>38
漠然と見える感じか、でも左端に置いてんの当たってるww霊感あるんじゃないのか？
盛り塩俺も気になってたし用意してみます！

ついでに薄暗いといえば2階にある部屋も何だか妙に薄暗いんだ、窓の辺りが気になるというか
昔はその部屋で寝てたんだけどしょっちゅう悪夢（友達や家族が死ぬ夢）にうなされてた
こういうのって全部の窓の下に盛り塩すべきか？

なんか相談になってしまって申し訳ない、この機会に気になるところを解決したくてw
40：不思議な名無しさん：2014/06/29(日) 10:45:25 ID:lLil4woU0: 　みんなが思うような霊感っていうのはないと思うけど、よく普通とは違うとは言われる。
　俺の場合、妙な能力と変に勘が鋭くなる時がある程度のもの。

　うーん、窓の下にはそんな必要じゃないような。
　もし階段のところに置いてもまだ奇妙な足音するのなら、あとは部屋の入口両脇にって感じかな。
41：不思議な名無しさん：2014/06/29(日) 23:51:12 ID:8dfmmS5.0: >>40
＞変に勘が鋭くなる時がある
そういうのの延長に第六感ってやつがあるんだろうな、俺もたまに声とか聴こえるだけで見えたことはないし

とにかく色々とスッキリしたよ、アドバイスありがとう！
42：不思議な名無しさん：2014/06/30(月) 04:46:29 ID:mhMPIuCo0: 　どういたしまして＾＾