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「うのはな」さん 専用掲示板
2282
:
シャンソン
:2017/10/27(金) 19:39:30
>>2281
石平 おそらく、すべてが破壊しつくされ、残された富はすべてソ連に持っていかれる。日本国民は完全に奴隷状態になり、一時期のモンゴルみたいになっていたでしょう。そういう意味では、まだアメリカでよかった。
しかし、日本にとって不幸だったのは、占領後もアメリカが、明治時代にできた国家体制を、日本古来の伝統と混同してしまっていたことです。
二度と強い大日本帝国に戻らないように、GHQはさまざまな秘策を仕込みました。神道を排除する。日本人の思想を変える。天皇こそ触りませんでしたが、いわゆる平和憲法というものを日本に押しつけ、国を守るどころか国益といった
概念すら持たない、抜け殻のような国にしてしまいました。
ケント そうなんです。日本に関する知識があまりになかったのと、中国国民党の巧みなプロパガンダに騙されて、日本人は昔から戦争が大好きな民族であるという印象を、アメリカ人は植えつけられてしまった。
その前提に基づいて占領政策を考えたわけです。好戦的な国民性を変えなければならないと。でもそれが、じつは根本的に間違っていたんです。
アメリカ側も「天皇を中心とした国家制度が戦争を支えたのならば、天皇はなくしたほうがいい。なにせ日本は1000年も前から戦争ばかりを考えている国だから。でも、その割には戦争が少ないな」と思った。
当たり前です。前庭からして、間違っていたのですから。
天皇が処刑されることも、皇室が廃絶されることもありませんでしたが、それでも皇族の数は減らされました。
戦後70年以上が経ち、現在のアメリカ人は考え方が変わったかというと、残念ながら、それほど変わっていない。おそらく、いまだにそう考えていると思います。
石平 私もアメリカの占領政策は、日本の戦後のかたちをつくる元になっていると思うので、関心を持っていろいろな話を聞いてきました。
でも、このケントさんとの対談でわかった非常に重要なことは、つまり、アメリカの占領政策は日本についてのまったくの誤解や思い込みの上に成り立っていたものだ、ということなのですね。
国防上の応急処置としてつくった明治時代の日本は、日本の長い歴史のなかでも特別な国家体制です。決して日本につねにある国家体制ではない。
ケント 帝国主義を日本の本質の現れだと誤解してしまったのですね。ところが、そうではない。あれは傲慢な西欧諸国のモノマネをした、一時的な現象だったのです。
石平 明治以降の国家体制と、日本の伝統文化、天皇の歴史を混同して、占領政策をつくった。これでは、日本という国そのものを壊すようなものですね。
『日本人だけがなぜ日本の凄さに気づかないのか』 ケント・ギルバート 石平 著
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