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「うのはな」さん 専用掲示板

2146シャンソン:2017/09/08(金) 17:16:14
>>2145

草や木のどこまでも伸びよう、広がっていこうといういのちの叫びが春雨を引き寄せました。
そして、その雨の一滴、一滴まで決してムダにはしないぞとばかり、ゴクン、ゴクンと飲み干し、吸収して
大きくなっていきます。

 君たちもそうですね。大きくなろう、向上しようといういのちの衝動が、ほら、こんなにごちそうをズラッと引き寄せたでしょう
(注・昼食会でごちそうが並んでいる)。それから学校を引き寄せて勉強していますね。とくに君たちの場合は、学びたい、知識を食べたいといういのちの
衝動がとても強烈なのですね。ですから、県でいちばん勉強できる学校を引き寄せちゃったわけです」

 さて、これで及第点の解答になったかな?でも、まだ五十点ほどの解答でしょうね。さらに感度を上げてみましょう。
「春雨はなんでできているのでしょう。君たちの目の前のごちそうや学校はなんでできているのでしょう」
「春雨は水、H₂Оでできています」なんていう答えだけしか出せないようなら、二十世紀とともに消えていかなければならないかもね。

つづく

   「雨」は物質化した愛と考える

 春雨はね、たとえ一本の草といえども、どこまでも育て養おう、いのちを向上させようという大自然の愛の心と、
草や木のいのちの叫び、どこまでも生長していきたいといういのちの祈りですね、それが大自然の愛とひとつになったとき、
それが物質化して春雨となって降るのです。

 君たちの場合もそうですね。君たちをどこまでも伸ばそう、育てようとする大自然の愛の心が君たちを包んでいます。その愛の心と君たちのいのちの奥底の、
「大きくなりたい、どこまでも伸び広がっていかせてください」という叫びがひとつになったとき、それが現実化して、食堂の方々の働きとなって、こんなにごちそうが
並びました。また、お父さんとなり、お母さんとなって君たちをここまで育ててくださり、また学校となり、教室となり、級友、先生となって君たちの学びを助けてくださるのです。

これから高校に入学します(注・中高六年一貫校である)。
高校に行けば学習内容はますます高度になります、ハードになります。
私は今、高二を教えていますが、ときどき、こんなふうに訴えてくる生徒がいます。

「先生、がんばろうと思うのにエンジンがかかりません。もうガソリンが切れてしまったような感じです。
心が砂漠になってしまったようです」と。そんなときに、このスピーチのことを心の片隅にでも覚えていてくれたらと思って話をしました。
自分ひとりでがんばっている、勉強しているんじゃないのですよ。そんな小さな自分というものを超えた、いのちの根源の叫びが学んでいくのです。
そして、この学習の場は、そんないのちの叫びに応えてくださった大自然の愛の心の結晶なのです。

 春雨は永遠に降り続いているのですよ。君たちが自分の殻に閉じこもって人工的砂漠をつくりだしてしまわなければね。草木は限りなく若葉を萌やし、どこまでも伸び続けるのですよ。
君たちがみずから「僕はここまで」と制限を設けてしまわなければね。
 今日の話は私が最も好きな芭蕉の一句から思いつきました。最後にその俳句を君たちの新出発へのはなむけの一句としましょう。

     春雨や 蓬を伸ばす 草の道

 『2万人の人生を変えた23通の手紙』 立花大敬 著


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