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荘周 その言葉

27アンジェ ◆Enju.swKJU:2012/04/02(月) 02:43:13
【解説】

『荘子』に十数回に渡って登場する恵施が、ここで初めて登場します。
荘周は恵施の最も厳しい論敵でもあり、最大の理解者でもあり、よき友人でもありました。

この節では、荘周の思想のうちでも重要な「無用の用」が初めて示されます。
「無用の用」とは、

「世間にとって有用なものは、有用なゆえに放っておかれず、人為の世界に組み込まれてしまう。
無用なものこそ、世間の煩わしさから解放され、万物斉同、絶対無差別の世界を手に入れることができる」

という考え方です。

恵施の手に入れた瓠は、日用品にはとても向かなかった。
それゆえに、日用品なんぞに使われることなく、ゆうゆうと水に浮かぶことができたはずだった。

ここでの寓話には注意点があります。
この話では、諸侯となった男を上、真綿のさらし業にとどまった男を下とみなしていて、
本来の思想とはかけ離れているように思えます。
立身出世など、荘周は無関心のはず。
まして「無用の用」は上に書いたように無心の遊びに役立つということであり、世の実用ではないのですから、
誤解を生みかねません。

おそらく、これは導入段階であるがゆえにわかりやすい話を用いることを選んだ、ということだと思われます。
大切なのは、むしろ

「いっそ大きな樽を作って舟に仕上げ、ゆうゆうとした大江や湖に浮かべてはどうかな」

というところです。


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