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荘周 その言葉

23アンジェ ◆Enju.swKJU:2012/04/01(日) 14:11:39
【解説2】

ここで、あれっと思った人もいると思います。
「万物斉同」「絶対無差別」を思想とするなら、人為を嫌ったり社会を否定するのは
おかしいのではないか? という指摘は、当然考えられます。
当時から、荘子を攻撃する人たちはこの指摘をしてきました。
そして、荘周なきあとの荘子学派の人々も、自己矛盾に耐えきれなくなったのか、
この指摘を受け入れるようになっていきます。

『荘子』には「内篇」「外篇」「雑篇」があり、「外篇」「雑篇」は全て後世の荘子学派の筆になるものです。
「外篇」「雑篇」は、一部を除いて「内篇」とは全く異なるものといえます。
内容は、人為すら人間の持って生まれた自然であるとして認め、政治も肯定します。

理由の一つには、人間というものをどうとらえるか、それが変化したこともあるでしょう。
荘周は、自然は全て人間の外側にあると思っていた。
人間の心の動きは、なにかはかり知れない大きなものによって決められているものだと思っていた。
「道《タオ》」と呼ばれるやつです。

それが、人間の内面というものが意識されていくにつれて、それを認めようじゃないか、と
思われていったのが大きいと思います。

こうして書かれた「外篇」「雑篇」の中には、『老子』色が強くなったものから、さらに積極性を増し
儒家、ときには法家的な思想をもった記述さえ見られるようになります。

結局、荘周の思想は荘周個人の死をもって『荘子』本編からは消えていきます。


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