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荘周 その言葉

11アンジェ ◆Enju.swKJU:2012/04/01(日) 02:33:58
【解説】

小知と大知に続き、短命と長命の差異が描かれています。
古来、死すべき定めの人間は不老不死に憧れ、さまざまな作為をして永遠の命を手に入れようとしてきました。
荘子を祖と仰ぐ道教の徒は、まさに意欲的にそれを手に入れようとしてきた連中でしょう。
しかし、荘子が長命礼賛主義を持っていたというのは、全く間違いです。

万物斉同を説く荘子は、生と死を等価値と見ます。生を尊び死を忌む感覚は、荘子の否定するところです。
生ある時は生を受け入れ、死ぬときは死を受け入れる。そこに喜びも悲しみもない。
それが荘子の思想です。

では、なぜここで、一見 短命を蔑み長命を讃えるがごとき描写が出てくるのか?
それはこういうことだと思います。

「短命なものは、しょせん短命なものであり、それは運命である。
ひとたび、短命な茸、蝉、あるいは人間として生まれたからには、短命を受け入れるべきである。
長命に憧れたり、命を長らえようと作為するものではない。
長命なものである、冥霊や大椿は、もともと長命を背負って生まれてきたものだ。
かれらは、木であるがゆえに、持って生まれた長命の運命をありがたいとも思わず、
手放したくないとも思っていないであろう。
長命にして、しかも運命に随順しているのだ。
短命な人間が、欲して、長命を望むのは道から足を踏み外している。」


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