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人工言語の集まる町
34
:
luni
◆CcpqMQdg0A
:2012/10/14(日) 21:30:50
「おねえちゃ〜ん」
「姉御〜」
一本の巨木と、後はひたすら地平線まで続く春の野原の中を白猫又と大猫が駆けてゆく。
「ルニ〜、カキス〜」
一匹の白いケモノ少女が答える。
耳は猫、顔は犬、手は熊、巨大な尻尾は狐、全体的バランスは狸であり、何の動物かわけがわからない肉食目の生物が直立歩行している。
ケモナーレベルで言えば、服を着た直立二足歩行の動物で頭髪を伴わない者は、レベル7と言ったところか。
敢えて言うならば、直立歩行する太めのレッサーパンダを全身白塗りにして、白のワンピースを着させたというのが最も近い表現である。
白いレッパン少女は二匹を抱きとめる。
彼らは遠い昔から、数えきれないほど長い年月をそこで過ごしてきた。
「今日は何をするのかな?日向ぼっこかな、収穫かな」
白猫又はワクワクしている。サイコパスで毒しか吐かないようなこの小動物も姉の前ではかわいらしい。
「今日は鼠狩りよ!」
ケモノ少女は、両腕を天に掲げて、「バーン」という擬音と共に宣言した。
「ヒャッハー!鼠は消毒だ〜!」
「薄汚い鼠どもめ!ルニたちの晩御飯になるのです!」
自称夢の島の白い世紀末悪魔たちは、どこかで聞いたような台詞を吐きながら気勢をあげている。
「今日は鼠狩りに使う新兵器を用意したわ!」
「また核兵器とか?焦げて食えないと言うレベルじゃなくね?普通に炭酸ガスでよくね?」
「ウラン入りの肉は不味いのです。数年死ぬよ。普通にウィルスでいいよ。」
彼らの姉はいちいちやることが斜め上に豪快であって、世界が滅びたことが何度もあった。
しかしそのたびに、なんとか復活していたため、極々ありふれた行事として定着していた。
「そう思って、環境に優しい新兵器よ!大気汚染のないバイオ燃料よ!出でよ!」
ケモノ少女は叫んで新兵器を呼びだした。
とたん凄まじい縦揺れが。
そして全ての地平線を埋め尽くす幼女、幼女、幼女。
しかも幼女たちの身長10mだ。
「「はぁ??」」
白猫又と大猫は斜め上の展開にあっけにとられた。
「これが世界を7日間で焼きつくす最も邪悪な種族たちよ!放射能とも危険な薬とも無縁で、とっても環境に優しいわ!」
ケモ少女は自信たっぷりに主張した。
「イミフ」
「わけがわからないよ。」
彼らの姿は、轟音を立てて全力疾走する巨大な幼女の群れの中に消えていった。
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