したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【質問受付】人工言語・言語学質問スレッド

1seren ◆Irq7AFcfv2:2012/07/13(金) 15:30:32
人工言語と言語学について質問を受け付けるスレッドです。
お気軽にご質問・ご返答ください。

●参考資料
人工言語の作り方:http://constructed-language.org/create/index.html
人工言語Q&A:http://constructed-language.org/create/question.html
初心者向け言語学概説書:『言語学少女とバベルの塔』:http://www.amazon.co.jp/%E8%A8%80%E8%AA%9E%E5%AD%A6%E5%B0%91%E5%A5%B3%E3%81%A8%E3%83%90%E3%83%99%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%A1%94-seren-arbazard/dp/4864760357

123luni ◆CcpqMQdg0A:2012/11/29(木) 20:34:51
アルカのSOVからSVOへの移行は前期アルカから中期アルカへの移行期、
1994年末のことだよ。


格標識がなかったよ。
SOV語順で、あんまり複雑なことは言えなかったのです。
SとOの境界が不明瞭で分かりにくい感じだったよ。
ゆえに形容詞や形容詞節がごちゃごちゃつく複雑な文がでてくると、
SとOの境界が不明になってきたから、間にVを挟んで区別するという風に1994年末ごろ変わったよ。


当時の例文をあげるよ

[del ena] 私 泣 / 私は泣く。
[kal de nalu:ta]場 也 学校 / 場所は学校である。
前置詞も格助詞もない時代だから、「私は泣く」+「場所は学校である」 = 「私は学校で泣く」みたいに
文を分けて書いていたよ。

これが、中期制アルカ時代になるとどうなったかというと
[del ena kal de nalu:ta] 私 泣 場 也 学校 / 私は泣く、場所は学校である
という中間的な過程を経て、次第に繋辞のdeが省かれ
[del ena kal nalu:ta] 私 泣 場 学校 / 私は学校で泣く

という風になり、場所を表すkalが場格前置詞としても使われることになったよ。
これは時間を表すimaなど他にもいろいろあるね。

中期アルカ(1994〜1997年)の時代は他にも時制・相・モダリティに関する語彙が出てきたり、
天秤詞と言う今でいう文末純詞的なものが出てくるなど、文法的に成長した次期なのです。
語彙的にもようやくピジン段階を抜けだし、オリジナルの語彙が音象徴によって生成されるようになり、
自然言語から人工言語へ変貌していった時代でもあるよ。


元々格助詞、つまり後置詞がないところからだったから、欧米の格変化による名詞の語尾変化のような
SOV時代の痕跡器官みたいなのは見られないね。
ドイツ語をやったほうが、格は主に前置詞と冠詞で表示するようになったのに
SOV時代の残滓の語尾の変化が残っている様子がみられて勉強になるかもしれないし、
古英語、中英語、近代英語へと英語が変化していく様子を見た方が、
SOVデフォルトな言語が残存器官を残しながらSVOに変わってゆく様子がみられて参考になると思うのです。
屈折語尾と格助詞の併用となると、ラテン語やフィンランド語が参考になると思うよ。


修飾節や形容詞は最初はSOV時代と同じく前置だったけど、
1996年にはじめてつくられたアルカ字典である『制定語彙』の登場を境に、
節は後ろに、形容詞は前にも後ろにも付くようになったよ。
中国語みたいに従属節が前につくSVO語順の言語もあるけど、
すっきりと構造が見えやすいようにするとなるとインドネシア語のようなSVO NA 節後置が
ちょうど、S以後が、語順が安定しているOV語順言語の対称形になって、
構造が把握しやすいよ。
SVO言語って一般的に長かったり重かったりする部位は、
It that構文みたいな形で後ろに回す傾向があるから、従属節は後ろにあったほうが、
一般的に読みやすいのです。


ええと、中期アルカ(1994〜1997)については以下のサイトがくわしいのです。
http://www33.atwiki.jp/kakis/pages/10525.html

あと『アルカ』というのは本じゃなくて2003年10月15日に、セレンさんがまとめたアルカ史のpdf資料だよ。
初代アルカから前期制アルカ(2002〜2003年)までの言語の作成過程と、
当時使われた中期制アルカの極々初期のヴァージョンの文法仕様が詳しく把握できる貴重な資料なのです。
2003年7月16日にリーザさん(当時33才)が作ったアルティス教を、このころはまだ真面目にやっていた様子が
うかがい知れるのです。
http://kakis.cocolog-nifty.com/blog/files/sadarka.pdf

内部関係者用の資料と言うこともあり謎単語や独自の暦法があって読みにくいものの、
この段階で既に並みの国際補助語以上考察されている感じで、
新しく作る人にとっては、飽きずに作り続ければ10年後ぐらいにそうなるという形態で、
どう作ったら非効率かとか、グダグダになるかとか、アルカ史の膨大な回り道の過程が見て取れるのです。
こういった過程を経たからこそ、現代の「人工言語の作り方」にみられるような
効率的な人工言語の作成ノウハウが見出されたのです。
「良くも悪くも普通の言葉」になるまでに、いかに奇抜で荒々しい
紆余曲折の道のりを経たのかと言う、その最初の半分ぐらいの工程がみられるね。
古アルカの時代はピジン・クレオールに近く、制アルカ時代は工学言語に近いものなのです。
人間は楽に流れるもので、楽だと思って作ったら逆に苦労したりとかして、
結局、普段使う自然言語というのは運用効率においていかに楽に作られていたのかということ、
表現力やバランス感覚が絶妙だと言うことに気付いたりするのです。

124luni ◆CcpqMQdg0A:2012/11/29(木) 20:43:07
良く見るとメル・アルカ(2000〜2001年)でも 修飾節も短いものに関しては、前置されたみたいだね。
長いと後ろに行くけど。
プロトタイプ制アルカ(2001〜2002)になると、修飾節にせよ、形容詞にせよ後置だけになり、
その後現代まで、ソーン制アルカなどのSOVヴァリアントを除き、この傾向が続いているよ。

125luni ◆CcpqMQdg0A:2012/11/29(木) 21:20:23
逆にSVOが基本語順である言語がSOVへ変化する事例についても上げないといけないね。

いつできたのかははっきり分からないけど、2008年1月19日に新生アルカへシフトすると同時に
滅びたソーン・制アルカ(sornserenarka)でSVOからSOVへのシフトが起きたよ。
http://www33.atwiki.jp/kakis/pages/10468.html

制アルカ(2001〜2008年)というヴァージョンでは、n対語というtas(大) tis(小)のような
母音が交代することで、類義語や対義語になる仕組みがあったよ。
新生アルカにみられるaxt(書く) ism(読む)など子音を含めた交代があるメルテーブルという
システムの前身で、現代n対語で生成されて残存しているペアとなると、
lans(天使)とlins(悪魔)、akn(思想)とikn(生活)があるよ。
また、時相詞というse-i(知る) se-a(知った) se-o(知るだろう)とか、
lad-is(作っている) lad-ik(作った(完了)) lad-in(作ってある(影響))のような
母音が一つ、子音が一つ変わることで時制や相が変わるというシステムを採用していたよ。
このようなシステムは学習効率においては良かったものの、文字が一つしか違わないから、
認知においては分かりにくいという欠点があったのです。
特にソーンと言う団体のエンナさんは難聴を患っていたため、音が一つ違うと意味が全然違ってしまう
このようなシステムに適応できなかったのです。
そのため、n対語システムは解体し、古アルカ時代の対義語・類義語は語形が全然違うという者にもどし、
時相詞部分は副詞に変えることでなんとか対応したよ。
ただ、動詞の時制と相の部分を副詞にしたために、動詞部分が肥大化して分かりにくくなったから、
重い情報は後ろにと言うことで、語順がSOV化したのです。

ti xon-ila vad miik tas? 汝 食-希望過去 早 林檎 大? / あなたは大きなリンゴを早く食べたかったか?
ti miik kai xon lax taz vad? 汝 林檎 大 食 希望 過去 早?

ここで見られる限り、当時「形副詞」と呼ばれた形容詞と副詞は後ろに置くという傾向は変わってなく、
主格と対格の境界になるような格助詞も生じていないよ。「我、翁見にけり」の日本語古文状態なのです。

ちなみに今の新生アルカはこのソーン制アルカのn対語と時相詞の解体という方向性を引き継ぎつつ、
SVO語順の言語として再整備したものだね。
時相詞システムはほろびたけど、過去時制や完了相など良く使うものは接尾辞を使ったほうが良いと言うことで
完全副詞化はせず、頻度ごとに「無、接尾辞、副詞」とわけて設定する自然言語的バランス感覚のものになったよ。
たしか、この頻度ごとに手法を変えるシステムは魚楠さんのアイディアだったかな。
n対語解体のあとメルテーブルシステムができたけど、結局のところ、古アルカ語系の造語法が優勢で、
こっちも自然言語チックになっているのです。
工学言語的に言うと面白みは減ったものの、人間と人間のコミュニケーションに用いるには、
制アルカよりも通じやすく運用しやすいという特徴があるのです。

ちなみにソーン側で問題が発生し、アルシェ側では生じなかったのは、ソーン側は毎日顔を合わせて
会話する音声言語としての使用頻度が高かった一方で、
アルシェ側はそんなに毎日顔を合わせるわけじゃないということで、問題の発覚が遅れたという事情があるのです。
ただし、音声をあまり使わないネットユーザーでさえ
「初心者は良く間違う、中級者は間違えなくなる、そして慣れてくると又間違える」という法則が働いて、
季節名がkete keta keto ketiから、女神名であったaxte frea alis xierに変わるなど、緩やかに
n対語体系は崩壊に向かいつつあったのです。
時相詞システムも相が5相から6相になるなど、だんだんとあのシステムにきしみが生じつつあったから、
あの事件がなくても遅かれ早かれ制アルカは崩壊したものと思われるのです。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板