②
元々格助詞、つまり後置詞がないところからだったから、欧米の格変化による名詞の語尾変化のような
SOV時代の痕跡器官みたいなのは見られないね。
ドイツ語をやったほうが、格は主に前置詞と冠詞で表示するようになったのに
SOV時代の残滓の語尾の変化が残っている様子がみられて勉強になるかもしれないし、
古英語、中英語、近代英語へと英語が変化していく様子を見た方が、
SOVデフォルトな言語が残存器官を残しながらSVOに変わってゆく様子がみられて参考になると思うのです。
屈折語尾と格助詞の併用となると、ラテン語やフィンランド語が参考になると思うよ。
③
修飾節や形容詞は最初はSOV時代と同じく前置だったけど、
1996年にはじめてつくられたアルカ字典である『制定語彙』の登場を境に、
節は後ろに、形容詞は前にも後ろにも付くようになったよ。
中国語みたいに従属節が前につくSVO語順の言語もあるけど、
すっきりと構造が見えやすいようにするとなるとインドネシア語のようなSVO NA 節後置が
ちょうど、S以後が、語順が安定しているOV語順言語の対称形になって、
構造が把握しやすいよ。
SVO言語って一般的に長かったり重かったりする部位は、
It that構文みたいな形で後ろに回す傾向があるから、従属節は後ろにあったほうが、
一般的に読みやすいのです。