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実相哲学を論じる部屋
80
:
志恩
:2014/01/15(水) 18:15:32 ID:.QY5jUA6
曵馬野様が語っておられた「曹洞宗」に関する
著書「恐山」(新潮新書)についてを、
トキ様が、別板に
書かれておられましたので、転載させて頂きます。
読書紹介板(別板)
6 :トキ:2014/01/08(水) 20:23:42
曳馬野さんが、本板で曹洞宗の禅についていろいろと書かれています。
あちらでは、本流復活派の人達に向かって話しているので、
安易に書くと妨害になるので、こちらに書きます。
恐山というところは、面白い事に 曹洞宗なんです。
昔は天台宗だったのですが、いろいろな経過があり、禅宗になったそうです。
ご承知の通り、恐山は「イタコ」で有名です。
しかし、曹洞宗は、死後の世界については「無記」つまり議論をしない、という教義になっています。
現在の恐山の住職代理の南直哉さんは、永平寺で20年間も修行をした人です。
ところが、恐山の住職のお嬢様と結婚した事で、福井県のお寺の住職をしながら、
恐山の住職代理も勤める事になったのです。
新潮新書の「恐山」には そのあたりの事が書かれています。
恐山という場所は、伝統的な曹洞宗の教えとは かけ離れた場所みたいです。
しかし、現実にイタコが多数集まり、死者の霊の呼び出しをしているのですから、その
姿を見て、「無記」という事はできないのです。
例えば、イタコの「口寄せ」の順番を待っている人達の光景を見たカナダ人の観光客が、
ふざけ半分でその行列に加わった事があったみたいです。
そこで、笑い乍ら イタコの家に入って行ったのですが、出て来る時には号泣していたと言います。
出て来た彼が、泣き乍ら言うには、「イタコに 母親の霊を 呼び出してもらった。
イタコは 家の間取りも知っていたし、自分と母親しか知らない 事実も 知っていた。
あれは間違いなく母親の霊だ。」と。
東日本大震災など、愛する人を喪った人達が 恐山を訪問して癒されているという現実
を見ると、その意味を 感じざるを得ないと言います。
つまり、伝統的な永平寺の教学と 恐山の存在は 表面的には矛盾します。
が、それを肯定することは、より広い意味での 仏教の趣旨にあう、というのが著者の主張です。
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