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31復興G:2013/07/15(月) 04:46:32 ID:AB6RqYXc

   『神癒の展開としての人類光明化運動』
     ― 「神癒の社“無”の門関・入龍宮幽斎殿」 にての覚え書―
             榎 本 恵 吾 

         二十六

「迷いなし、罪なし、病なし。これが生長の家の根本真理であります。……」

 これが尊師谷口雅春先生の最後のお言葉であったのである。

 それまでは周知のように、生長の家の根本は 「人間神の子」 の五文字であるという表現であったのである。中身は同じであるか、表現はこのようなものであったのである。

 これはご昇天に際して、尊師ご自身がいのちが解放されて感謝が湧き起こったその時のことを直接表現されたのであろうと拝察されるのである。

 先生は心がもとであって、いわゆる心仏衆生三無差別(しんぶつしゅじょうさんむしゃべつ)の想いで生活されたが、この心が浄まらないので困り抜かれたのであった。心がもとであり、日ごろの心がけが大切であることは解っている、しかし、その心が想うように行かない時は、その心が却って恐怖の種になるのである。このなげきのお姿は、人類を代表してのお悩みのお姿であったのである。

 私の三番目の娘が、幼稚園の終わりころだったと記憶するが、私と二人で 「日本の昔話」 をテレビで見ていた時のことである。一組のおじいちゃんとおばあちゃんは幸せになって行き、隣のおじいちゃんとおばあちゃんは惨々な目にあって終わったのである。これを見ている娘の姿を見ると、日ごろの心がけが大切であるということは幼稚園の子供にも解るのだなあー、と想ったことである。その話が終わった時、娘が私に向かって、

「お父さん、うつくしい心にはじめから生んでもらって幸せになった、おじいちゃんとおばあちゃんはいい。どうして神さまは隣のおじいちゃんとおばあちゃんもうつくしい心に生んでおかなかったの?!! 隣のおじいちゃんとおばあちゃんがかわいそう」

 というのである。その時この子の目に涙が光っていたのを憶えてはいるが、何と私はこたえたかは憶えていない。しかし、尊師谷口雅春先生のお悩みがこのお悩みであったのではなかろうか、と想うようになったのである。

 社会主義者は富の平等を追求するが、尊師は、そのもとである心の平等を追求されたのではなかったろうか。

「心がもとだというが、神はどうして心を平等に生み給わなかったのか」

 ということであり、そして、平等に生めなかった、差別をして生かす神を赦せなかったのであり、そしてその不平等なる神を審かざるを得なかったのだと拝察するのである。そして神は無いと断罪したのが小説 『神を審判(さば)く』 ではなかったかと想われるのである。

 つまり、このどうにもならない汚れた心を持って、閻魔(えんま)大王の前に立たされて、お前は心が汚れているから地獄行きだ、と言われた時、 「誰れがこのような心に生んだのか<」 と逆に訴訟をしたことになっているのである。

 とどのつまりは、改心して、懺悔して心をきれいにしてからでないと救われないのなら、自分は救われることは出来ない、

 「改心しないそのままで救ってくれる神が私は欲しいのです」

 と悲痛な声を上げなければならなかった尊師が、不完全を造らない神、改心しないそのままで救っていて下さる神を発見され、實相なるものとの出逢いによって、はじめて審いていた神を赦すことが出来給うたのであり、ここに感謝が湧出されたのであった。この時のよろこびを直接表現されたのが

「迷いなし、罪なし、病なし。これが生長の家の根本真理であります」

 というお言葉になられたのではないかと拝察するのである。そういうことから拝察すれば、生長の家の結論と言われる聖経 『甘露の法雨』 は、綿密さを尽くして 「罪なし」 が説かれているのである。

 新しい世紀には、尊師の 『神を審判く』 という小説に対して、尊師のみ心を表した 『神を赦す』 という小説が生まれるのを期待せずにはいられないのである。

 また閻魔大王は何を罪として審いておられるのか。生長の家から見れば、完全円満の實相を包んでしまって、それをよろこぶことを遠慮したところの、包みが罪である、ということから見れば、

「なぜお前は、そのまま円満完全の實相をよろこぶことを遠慮したのか<」

 といってよろこび方の足りなかったことを審いておられるということになるのである。

 地獄、極楽に関係のある閻魔大王の役目について、生長の家の實相哲学から見た新しい時代の小説が出現してほしいものである。

 また、ここから発してあるいは 『どこまで自分を赦せるか』 というような小説も、きっと現れるにちがいないと想われて来るのである。(1998.7.26)


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