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Web誌友会 板/2

4481a hope:2014/10/12(日) 17:02:33 ID:cEpBaIdo
>>4461 つづき)

生命の實相 第14巻 p91 6行目〜

実相ばかりをみていたら、現象を視る犀利(さいり)な批評眼を盲(めいし)にしてしまい、
本当の現象界に処して善処する実際的知恵を失ってしまいはせぬであろうか。
われわれが世に処してゆく上には裏の暗黒面までも想像してそれに善処する方策を考えておかねばならぬと説く人もあります。
そういう小才のきいた処世人は一時は成功するにしても、しばらくにして人格から光を失ってしまい、
偉さを失ってしまい、多くの人々をリードする人格の力を失ってしまって、大成することはむずかしいのであります。

今どんな知恵者でも、人間の悪い方面、暗い方面ばかりを探し出して得意になっているようなことでは、
自分自身の人格が低卑となり、小さくなり陋(みにく)くなり、ついには自分自身の人格の光が消えてしまうこと、
良人の暗黒面ばかりを見ている細君がヒステリーで倒れてしまうと同じようになるのであります。

われわれはある場合、この世界に、家庭に、良人に、子供に、いろいろの悪が顕れるのを見ることもありましょう。
不完全が顕れているのを見ることもありましょう。
そしてその悪を正しい不完全を正していきたいと欲(おも)うでありましょう。

しかし自分自身が不完全であっては、何物をも何事をも本当に改善することはできないのであります。
環境はただ自身の展開であります。
自分がすべてのものの実相の善さを見る心になってこそ、環境の一切人を、一切事物をよく整えることができるのであります。

誰でも少しく心理学的研究をした人は、悪を征服するのに、悪の存在を認め、それと組み打ち戦うよりも、
「悪」はないとして、ただ「善」のみを心に浮かべてその念の催しのままに行き行為していったとき、
かえって善が実現するものだということを知っているのです。

良人が細君を叱り飛ばして、そのために細君がよくなったという例は稀であります。
良人と妻と、親と子とが、互い互いに彼らに、「悪はない」と信頼し、励まし、喜ばし、鼓舞してゆくようにすれば、
互いの信頼が反響し、増幅し、人格向上の実現的効果は著しくなるのであります。

(第六章、終わり)


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