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生長の家政治連合と「今の教え」を考える/2

7456アクエリアン:2018/01/31(水) 17:40:08 ID:UNlwyDdw
>>7455

 宮崎正弘の国際ニュース早読みより

 キルケゴールはデンマーク語では「教会の庭」もしくは「墓地」を意味するそうだが、実存主義の魁と言われる所以は概念的抽象的な人間ではなく、具体的で個別的な人間の存在を思考の対象としたからであろう。代表作『死に至る病』は、人間は死ぬけれども、その絶望を神の救済の求める教会の考え方から逸脱した論理を立て、ヘーゲルの弁証法的な思考を批判した。

主体性は真理である、が同時に主体性は非真理である、と矛盾した論理を建てたように見えるが、人生の否定、矛盾を具体的に受け止め、個別的な主体性をもって思考せよ、というのである。このあたりに西部遭氏は大衆批判の原点があると踏んだ(『思想の英雄たち』、ハルキ文庫)。

 死に至らない病が希望であるとすれば、絶望は自己の喪失であり神との関係の喪失であるとする。東洋の哲学はいずれ人間は死ぬのであり、極楽往生をとげることが人生の至福であると教えるのが日本的仏教であるから、キルケゴールの対処法は「絶望を逃れるにはキリスト教への信仰」をあげ、神の前に自己を捨てるのが本物の自己に至ることだとしているから似ていないこともない。


 ▼オルテガは「ロシア革命は人間的な生の開始とは真逆だ」と言った

  スペインの思想界にミゲル・デ・ウナムール(1864-1936)と並び立つオルテガは大衆を識別し、ものを考えない人を批判した。 

 ホセ・オルテガ・イ・ガセット(1883-1955)は前世紀半ばまで存命したスペインの哲学者で、日本でも著作集がでるほど人気がある。彼はマドリッド生まれ、ドイツへ留学し最初はカント哲学から入った。

オルテガが際立って自由主義を鼓吹したのはソビエトのボルシェビキ革命を『野蛮状態への後退」であり、「原始主義」だと非難した本質を突いた言辞によるだろう。

 オルテガは『ロシア革命は人間的な生の開始とは真逆」であり、これを礼賛する無知な大衆とは「欲求のみを抱き、権利だけを主張し、義務のことを考えない」、したがって「自らに義務を課す高貴さを欠如させた人間」であるとし、その中には科学者などのエリートも加えた。自由とは、科学的心理ではない。自由とは運命の真理だとオルテガは説いた。

 この箇所も西部思想に強い影響がある。
西部氏はスマホの効用など、コンピュータシステムの到来を産業の効率でしかなく、人間の英知に役立ちはしないと否定的だった。

 西部氏は、こう言っている。
 「テクノロジー(技術)をいう一方向にのみ特化していくのは文明の病理以外の何ものでもない。嘗てシュペングラーは、文明の秋期から冬季にかけて、『新興宗教への異様な関心と新技術への異常な興味が高まる』と指摘した。今、世界のとくに先進各国にみられるのは、新技術が新宗教となって人々の精神世界を占拠している」(中略)「スマホという名の小さな薄い箱に精神を吸い取られてらちもないゲーム事に明け暮れする男女の群れを眺めていれば、文明は紊乱の段階を過ぎて没落に到っているのではないか」(西部前掲書。20p) 
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