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生長の家 「今の教え」と「本流復活」を考える/4
1437
:
うのはな
:2013/06/07(金) 21:52:46 ID:jH6BxhYE
深更の質疑応答
質問の趣旨はこうでした。「先生は、歴史を知るとは自己を知ることだとおっしゃっていますね。この意味が今一つ分らないのです。
どうして自己を知ることになるのでしょうか」
小林さんは「歴史についてねえ、それは大変難しいことです....」と呟かれて、しばらく考え込まれている様子でした。
すると、突然顔を上げられて「君は歴史が自分の外側にあると考えますか」と問われたのです。
返答に窮していると、あとは速射砲を浴びているような事態となっていきました。
「君は記憶を持っているだろ。その記憶は君と別のものではないでしょう。一秒前の君と今の君と別人ではないじゃないか。
君の過去の何時をとり出してみても別人ではあり得ない。君の記憶はすべて君自身なのだ。君が、今ここにいるのは君に記憶があるからなんだ。
記憶がなければ君は存在しませんよ!」
こちらが言葉を挟む余地などありません。ないというより、その迫力の前に棒立ちの状態でした。
酒の匂いがあたりに漂い、顔面には小林さんの唾が飛んで来ます。
「あのね、君のこの身体は誰が生んでくれたものですか。君のおっかさんだろう」。そう言いながら小林さんは、
筆者の両腕を取られるのです。「はい、そうです」と応じるのが精一杯でした。
「じゃあ、この君を生んでくれたおっかさんのことを考えてみたまえ。おっかさんのすべては君のこの身体の内を流れているんだぞ。
そうだろ。そうすると、君がおっかさんを大事にするってことは、君自身を大事にするってことにもなるじゃないか」
そう切々と諭される。ただただ頷くばかりでした。
極めて卑近な親子の絆を例に挙げ、歴史に対する感覚を説かれる言葉を拝しながら、講演の枕として話されたエピソードが頭をよぎったのを覚えています。
「僕は大学時代から生活のために物を書いて売っていたんです。大学なんて勿論出る気はなかった。文学に大学は要りませんから。
ただ僕は、親父が早く死んだためおふくろに育てられたんです。そのおふくろがどうにかして大学は出て欲しいと願っていたのです。ですから僕はおふくろのために
大学を卒業したんです。そういうおふくろの願いを無視することは出来なかった.....」
聴衆はどっと沸いたが、とても笑う気にはなれません。むしろ、ベルグソンを論じ、挙げ句の果てに筆を折ってしまわれた「感想」と題する『新潮』連載の冒頭のくだりが
浮かんで来て、胸が熱くなりました。
終戦直後のこと、母の通夜を執り行っていた小林さんは切れかかった蝋燭を買いに出ます。
夕暮れの鎌倉路を歩いていると、目の前をゆっくり大ぶりの蛍が飛んでいく。
この時小林さんは「おっかさんは今は、蛍になっている」と確信する。小林作品に親しんだ者なら誰しも熟知している場面です。
「君の肩には千年の歴史の重みがかかっている」
速射砲のごとき教えはさらに続きました。小林さんはぐっと歩み寄られて、こういわれたのです。
「君の肩にはおっかさんのすべてのものがかかっているんだ。じゃあ、もっと昔のことを考えてみたまえ。千年前のことだって同じだ。
君のこの肩には日本の千年の歴史の重みがかかっているんだよ」
そういいながら小林さんは幾度も筆者の肩を叩かれ、しみじみとした声で噛んで含めるように諭されたのです。
「いいかい、君の身体には祖先の血が流れているんだよ。それが歴史というものなんだ。そこをよくよく考えなくちゃいけない。
そのことを自覚しなければだめだ。そして、生きて来た責任を果たさなければならないんだよ」
つづく
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