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生長の家 「今の教え」と「本流復活」を考える/4

1134うのはな:2013/02/25(月) 11:25:39 ID:pTqRiqmQ
   過去はすべて必要な学びの場

 女がひとり、夜の空港で待っていた。飛行機が出るまであと数時間。
女は空港の売店で本をあさり、クッキーをひと袋買って、腰をおろした。
夢中になって本を読んでいるうち、ふと気づけば横にいる男が、こともあろうに、
二人の間に置いた袋から、クッキーをつまんでいる。女は騒ぎを起こすのがいやだったから、知らんぷりを
決め込んだ。

 女は本を読み、クッキーをかじり、時計を見ていたが、あきれたクッキーどろぼうは、クッキーをどんどん食い荒らしてくれる。
刻々と時間がたつにつれ、女のいらいらはつのるばかり。
〝あたしがこんないい人でなきゃ、ぶんなぐってやるわ!”
女がクッキーを一つ取れば、男もまた一つ取る。最後の一つが残ったけど、この男はいったいどうする気だろ?
男は頬をゆるめ、わざとらしく笑うと、最後のクッキーを手に取り、二つに割った。
その一つを女に差し出し、の残りは男は食べた。女は男からクッキーのかけらをひったくると、内心思った。
〝ああ、なんてやつ。この厚かましさ、この恥知らず、ひと言の霊も言わないなんて!"
こんなに腹が立ったのは生まれて初めてだわ。出発便が呼ばれたときには、ほっと安堵のため息が出る始末。荷物をまとめて、
ゲートに向かい、〝恩知らずのどろぼう”には目もくれずに立ち去った。
女は飛行機に乗り、座席に身を沈め、やおら本を捜した、あともう少しで読み終わるわ。荷物の中をまさぐった女は驚いて息をのんだ。
なんと自分が買ったクッキーがある!「私のクッキーがここにあるなら」
うちのめされて彼女はうめいた。「あれはあの人のだった、それを私に分けてくれた!」
あやまろうにも手遅れだと、女は悲しみに身もだえた。自分こそ恥知らずの、恩知らずの、どろぼうだった!

(酒井洋子訳『こころのチキンスープ3』ダイヤモンダ社)

つづく


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