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生長の家 「今の教え」と「本流復活」を考える  2

1496うのはな:2011/09/14(水) 17:06:43 ID:iM0b0bt6
>1494 続き

 さて、ここで乃木静子夫人の話に戻りますが、そのような人間力ではどうすることも出来ないほどの
切羽つまった状態に追い込まれましても、女子がいったん他家の嫁として生家から出た以上は、
その家のものではなく婚家先きの人間であるとして生れ代り、肉体は同じでも、別の人間となるのだいう
厳しい教訓と風習を身につけておりますから、逃れる道は死だけとなるのであります。
 結婚式の時、花嫁は白無垢といって、白絹でつくった着物を着て頭にはカツギといって
深い袋を冠って嫁いだのであります。
これなども死んだ時は死骸に白無垢を着せて葬ったものでありますが、それと同じような考え方で生れた家からは
死んだものとして送り出され、婚家先きに新しく生れて来て、その家の家族になったという
深い意味があり、そのことを儀式の上にも取り入れていたのであります。
このように一度、生家から出て婚家に嫁いだ以上は、帰る家などはないのであります。

 乃木静子夫人も余りにも常識外れた状態に堪え切れなくなり、辛抱も我慢も限界に達し、
生きるに生きられず、帰ることも出来ず、残されたものは死あるのみとなったのであります。
ついに意を決して唯一つの逃れる道として家を飛び出して、長府の浜に行き海中に飛びこんで、
海の藻屑となって消えるべく海辺をさ迷い歩いているうちにフト、そこにある古寺に入ってみたくなって、
戸をたたいたというのであります。

 案内されて寺内に入り、一人の老僧に面接して自分が乃木家の若妻であることを告げ、
一部始終を話して、どうしても堪えられなく仕方がないから飛び出してしまった、
残るのは死以外に方法がないと訴えますと、その老僧は、「それはごもっともだ。
無理もない。どうぞ死になされ」とこともなげに言われたそうであります。
乃木夫人は「それでは死んでもよろしいのですね」と申しますと、
「ただし、一つだけ、貴女が乃木家の令夫人であるということだけはハッキリと自覚した上で
死になされ」と言われて、乃木夫人は、そんなことが世間に知れたらいくら貧乏士族でも武家は武家、
家門の名誉を傷ない家名に泥を塗ることになると思うと、それもならず、和尚に、
「それでは死なれません」と言えば和尚は「そんなら生きなされ」と言われ、
「生きようにもどうにも生きられないから出て来たのでございます」と言えば、
「そんなら死になされ」と言われ、「死にます」と言えば「乃木家の令夫人であることだけは自覚して
死になされよ」と言われ、「それでは死にたくても死ねません」と言えば「そんなら生きなされ」と
なんべんも押し問答を繰り返しているうちに、和尚が大喝一声、「貴女自身に死になされ!!」
という、天来とも思われる声に乃木夫人はハッと気づかれたというのであります。
“そうだ、これでは辛い、これでは苦しい、もう堪えられないという、私の都合があるから
逃げ出したくなるのだ。私と言う我がなければ、どうでなければという都合もないはずだ、この私
が死んでしまえば、辛いも苦しいもないのだ”とお悟りになられました。

 それ以来、自我的努力を捨ててひたすらに大いなるものに打ち任せて生きる生活に
変わられ悪い条件から逃れようという心が一切なくなり、そのまま全力を出して生き切られ、
日露戦争で二人の息子さんを失われても、気落ちすることなく、どんなに困難な問題に出会っても、
くじけることなく勇敢に立ち向かわれたのであります。

 明治天皇御崩御の際に乃木将軍が、
『うつし世をかむさりましし 大君のみあとしたひて我はゆくなり』
 の辞世の歌とともに潔よく割腹して殉死され男子の本懐をとげられた、
あの一大事に直面しても、静子夫人は悠々として取り乱すことなく、夫の死骸を
始末して、二階に上り短刀で喉を突いて自害し、夫君の後に続かれたのであります。

 私は何も自害して夫の後追い自殺をせられたから偉いと称えるのではありません。
たとえどんな困難や苦痛があっても逃げ出したり、逃れようとせず、女として、また妻と
しての座を守り通し、喜んで生き抜くところの勇猛心が大切だと強調したいのであります。

 このように金剛心、または不壊心といいますか不動の信と申しますか、
ともかく、異常な力というものは、自我的、人間的努力では得られるものではありません。
無我又は絶対我と言うか、人間以外の偉大なるものを自覚する他に手段も方法もないことが
わかるのであります。


『魂のめぐり逢い』 乃木大将夫人にみる絶対の信  藤原敏之 著


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