したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

死んだらどうなるの?

39メビウス@管理者:2012/01/06(金) 21:03:47
>>37
いきなり「人間」という主体を前提しまうのは、哲学的には凄い飛躍だと思いますよ。
私はいわゆる「無主体論」者で、人間や自我は概念上のみの存在とみなしてます。
この立場では「時間を認識している人間」は無く、「時間を認識している」と
いう知覚のみがあるとします。もちろん、その知覚とは何であるかという問題が派生
して行きますが、その派生していく先にこそ人間という概念存在の正体があると見ます。

仏教思想は確かに実存的ではあります。根本仏教には輪廻転生という形而上学があり、
日本の仏教には念仏を唱えただけで極楽浄土に行けるという楽天的な死生観がありますが、
しかし基本的に仏教は「生者必滅会者定離」など無常観の強い思想であり、
これは西洋哲学から見れば、良くいえば「現象学的」あるいは「実存的」でしょう。
しかし悪く言えば「素朴」です。
つまり諸行無常というのは哲学的・論理的な真理というわけでなく、感じたことを
そのまま言っているに過ぎません。要するに素朴実在論なんです。

今更いうまでもなく、哲学とは素朴実在論を疑うことから始まります。その意味では
仏教とは哲学ではないといえるかもしれません。

ただ、大乗仏教の成立に大きく寄与したナーガールジュナは時間の実在性を懐疑する
ような考究を行ってるんですね。キリスト教哲学者のアウグスティヌスも同様なんです。
時間論は人の死をテーマとする宗教家にとって無視できない問題だということでしょう。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板