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音楽スレ(2021~ )

426korou:2022/12/15(木) 11:38:25
(クリップス⑫)
ベートーベン:交響曲第5番 ハ短調 「運命」 作品67
クリップス指揮 ロンドン交響楽団 1961年1月録音

あたかもハイドンのシンフォニーを振るが如く
近代の自我など見向きもせず
古典派の交響曲として解釈したら
こうなりましたというような演奏。
さすがに、このアプローチで第1楽章を聴くのは
あまりに拍子抜けの感は拭えなかったが
それでも弱音の部分の表現に思わぬニュアンスが聴き取れたりするのは
クリップス鑑賞のご褒美のようなもの。
第2楽章は堂に入っていて、さすがと思わせるが
やはりここにも近代の自我は込められていたのだと
逆説的に思わせるのは
徐々に物足りなさを感じたからだった。
このあたりはE・クライバーと何かが違うのである。
第3楽章は思ったより巧みにこなしていて
さすがは名匠と感じ入ったものの
第4楽章は想定通りのハイドン流で
全くベートーヴェンを聴いている感じがしないので
(分かってはいるものの)かなりの拍子抜け。
クリップスにとってこの曲などは難題の一つであったに違いない。
そして、恐らく、その師であるワインガルトナーにとっても。
フルトヴェングラーの魔法が恋しくなるような演奏。


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