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音楽スレ(2021~ )

219korou:2022/03/31(木) 13:33:34
(1956年の新譜から)
シューベルト「交響曲第9番”グレイト”」(フルトヴェングラー&BPO、1951年12月録音)
★★★★★★★★☆☆

BPOのメンバーが、
フルトヴェングラーの指揮のもとで最も素晴らしかったのは、このグレイトだ、という述懐をしていたこともあり
以前から注目していた演奏だった。
最近もこの演奏を通して聴いたばかりだが
そのときは、この演奏の良さよりも、シューベルトの音楽としてふさわしくないという意味で
違和感ばかり感じてしまった。
今回、それからあまり日が経たないタイミングで、この名盤チェックの対象となってしまったので
聴く意欲というものがなかなか湧かなかったのも事実だ。
ところが・・・今回は、どういうわけか、
前回には聴き取れなかったフルトヴェングラーの強い意志、気迫というものが
表現の端々からびんびん伝わってきて
確かに物凄い演奏だなという感を新にしたのである。
特に第2楽章のA-B-A-B-A形式の最初のBの部分での強烈なリタルダンド、
最初のAで第1楽章の強烈な緊迫感を持続しているかのような密度の濃い表現を聴いた直後だったので
思わず集中力を増して聴くことになり
そこからさらに緊張、弛緩を経て、最終的に立体的な構造が明確になり
音楽にふくらみがもたらされた瞬間、これこそ至高の芸術ではないかと感動したのである。
もっとも、いかに立体的に表現しようとも、それはフルトヴェングラーの芸術の偉大さであり
シューベルトのそれとは本質的に異なるものなのである。
後半2楽章が意外と燃焼度が低いのも、この曲の本質からずれているからかもしれない。
その意味で★満点とはいかず、★8つとなるのだが
いずれにせよ、シューベルトよりもフルトヴェングラーを聴きたい時には
100%満足を与えてくれる演奏であることは確かだ。


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