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倉工ファン

366名無しさん:2018/12/23(日) 16:35:00
「 甲子園の詩  ( 阿久悠 ) 」

1994年8月8日  一回戦  「 超の字 」


甲子園の少年たちの戦いを 息を詰めて見つめているのは 力を超え 技を超え

練習ですらやったことのないような 神がかりのプレイに遭遇出来るからだ


そして それは 時に運命を決する 運命は勝敗の行方だけではなく

この炎暑の甲子園から始まる 人生といったものまで決めてしまう もの凄さにも繋がるからだ 


長崎北陽台 唯一最大の危機は こういう神がかりで救われた 超の字を付けたい 

超美技と呼びたい 超を付ける値打ちがあるのは プレイの軽業的妙味ではなく

運命のテストに勝ったかどうかをいう


世の中大袈裟になって 何かというと 超の字を付けて煽るから 最大級の表現も色褪せているが

しかし 小江選手の バックスクリーン前の美技は 正真正銘のウルトラスーパーであった


背走から 腹這いの転倒 好捕 そして 起き上る早さ 異次元体験したような表情 きっと 少年は 

何分の一秒かで 神を見たに違いない もしも それがなかったら 好投手の冷静な快投も 

勝利に邁進していたチームも 熱風の中の苦い夏を 経験していたかもしれないのだ



去年のノートを見ると、太陽と汗と土ぼこりを書かずして、高校野球の感動を色づけられるかと嘆いている。
パラパラとめくると、気温がやっと二十度を超えた程度の日がつづいていて、まぎれもなく冷夏であった。

ひんやりとした夏、雨ばかりの甲子園を見つめながら、高校野球もこれまでか、と嘆いている記述がある。
しかし、今年は暑い。 暑いが熱いにかわることも期待出来る。
そして、光高校杉村衡作主将の長文の宣誓も、高校野球の好ましい姿の変貌を感じさせる。

誓うより発信するに意義があり 今の子らしく瞳を光らせて などという短歌を詠んでみる。
また、光眩しいアルプススタンドの光景に、
金管のマウスピースが灼けぬ間に 「狙いうち」吹く子の恍惚の顔 というのも詠む。
とにかく、他ではいざ知らず、甲子園は暑さが「超」を産むようだ。


( 長崎北陽台2-0関東一 )




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