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倉工ファン

221名無しさん:2018/08/12(日) 10:20:23
「 甲子園の詩  ( 阿久悠 ) 」

1984年8月19日  準々決勝  「 古豪の復活 」


この名前を こんなにいきいきと聴いたのは 何年ぶりだろう この名前は かつて 高校野球そのものであったのだ

大観衆は通路まで埋めつくし コバルトの空を背にして膨れ上る どよめきがピタリと止まり

静寂とさえいえる空気に包まれたのは 緊張という心地よい息苦しさを きみたちが与えたからだ


息詰るとは まさにこのことで 投手戦とは まさにこのことだ PL学園 松山商業 準々決勝第三試合 

気温三十四度七分 快晴 いつもより二倍も三倍も時間をかけ 燃え上る闘争心と はやる気持ちを懸命に鎮めながら

しかし 焦らすでもなく 逃げるでもなく あくまでも大胆に勝負を挑む気迫で 二年生左腕は投げ込む あくまでも勝つ気で


王者が弓なりになり あと半歩で土俵を割る それこそ噛みしめる歯の音や 握りしめる掌の音が聴こえるような

試合には敗れたが 古豪の復活の太陽と 新時代の風を同時に見た 松山商業 この名が今新しく響き始めた 



あの太田幸司の三沢高校を破って優勝して以来といっても、あのが、思い浮かばない世代になっている。
たかが十五年前のことなのだが、歴史的事実も何かで反復継続しない限り、なかなか人々の記憶にはとどまらない。

PL、箕島、早実、池田といえば恐れを抱くが、古豪という名前だけで、相手にプレッシャーはかけられなくなっているのである。
そうなるのに、十五年という時間は充分で、別に人々の記憶がいい加減なわけではない。

松山商は見事に復活した。 いや誕生か。
古豪ということで復活は果たせないが、復活した後には歴史は大きな価値を付ける力がある。
これから先は、また、人にプレッシャーを与えるだろう。




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