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女が男を金的攻撃で倒すSS

1管理人★:2017/01/18(水) 12:30:15 ID:???0
2chスレッドの避難所になります。

版権(漫画・アニメ・ゲーム)・オリキャラ等の
金蹴りや電気按摩といった金的攻撃があるSSならなんでもOK!
ただし女→男でお願いします。

それ以外は別所でお願いします。

24管理人★:2017/02/09(木) 20:18:22 ID:???0
投稿ありがとうございます、そして乙です
元の設定を活用することで無駄を削ぎ落として纏められた良作ですね
蹴りのダメージ表現から、女子の身体の描写による性差表現に加えて萌える台詞と態度…全て私好みでした
少し脱線しますが、武器を持った闘いなのに その獲物よりも致命的なダメージを与えるのは急所感が更に増すような感覚がして好きですね

匿名で書こうかとも思いましたが、管理者として一発目に投下してくれた感謝の意を込めてキャップ付きで失礼します
次回からは名無しに紛れますね

25名無しさん:2017/02/10(金) 15:37:15 ID:cGvqiXn60
>>21
フェチのツボを押さえた描写の数々最高です!
金的SSは暫く全くネットに新作が無かったので、新作に感涙状態です
版権ものは元ネタは分からなくても、後でググって女性キャラをチェック出来るから、
イメージしやすくて二度美味しいですね
今後ともよろしくお願いしますm(__)m

26名無しさん:2017/02/12(日) 14:06:28 ID:ZrYRhmr.0
痛そうで良かった

27名無しさん:2017/02/12(日) 23:26:58 ID:I.Xk7WWA0
元ネタ分からないけど、金的一発で女が男を圧倒してるところがイイ!

28名無しさん:2017/02/14(火) 05:52:35 ID:FhEAub3c0
新作は未プレイだけど、最終的には結婚まで行ってデレるんだな。
これのせいで逃げられてなかなか進展しなかったとか、妄想が捗る。

29名無しさん:2017/02/18(土) 11:28:04 ID:Tnpzitho0
荒れてない時期が無かった本スレが嘘のようにこっちは平和だな
これなら作者も投下しやすいだろう

30名無しさん:2017/03/05(日) 21:05:53 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-1


「カズヤ先輩、お待たせしました」

カズヤの目の前に満面の笑みを浮かべた美少女があらわれた。
ここは最近できたスパリゾート。
二人はデートに来ていた。

「い、いや全然待ってないよ」
「そうですか、それなら良かったです。私こういう水着を着るの初めてで手間取っちゃいました」

カズヤの前で少女は恥ずかしそうに回ってみせた。
水色のビキニである。
トップスとアンダーはそれぞれ紐で結ぶようデザインがあしらわれており、カズヤはそれを見て思わずドキリとしてしまった。
極端に露出が多いわけではないが、平均的女子中学生から比してスレンダーで色白な彼女が着ていると危うさのようなものを感じてしまう。
少女が水着売り場で必死に選び、勇気を出して背伸びしたという情景がありありと思い浮かべられる。

「チナツもその水着よく似合ってるよ。その何ていうか……青色がいいね」

カズヤは照れくさそうに頬をかきながら言った。
本当はもっと色んなところを褒めたかったのだが、正直刺激が強すぎて直視ができない。

「あ、ありがとうございます、先輩。えへへへ……」

カズヤに褒められた少女はうれしそうに微笑んだ。その頬は真っ赤である。

「先輩もかっこいいですよ」

カズヤが穿いているのはグレーを基調にしたバミューダタイプのもので、ところどころに赤いハイビスカスの模様が散りばめられている。いわゆるありがちな水着だ。

二人は同じ中高一貫の私立校に通っている。
カズヤは高校二年生で陸上部、チナツは中学二年で同じく陸上部員である。
彼らが付き合い始めたきっかけは一年前。告白はチナツからだった。
当時チナツは中一でカズヤから見て完全に子供であった。その頃から可愛いとは思っていたが、少し大人しい後輩という認識でしかなかった。
彼女の告白を断ってもよかったのだがチナツが泣きそうな顔をしていたため、「友達から」という流れで二人は交流を始めた。
カズヤは始めこそ単なる後輩としてしか見られなかったが、チナツの大人しそうな外見とは裏腹に、しっかと自己主張するところがあり、その芯の強い内面にカズヤ自身も惹かれていった。
そして半年前、カズヤの方から交際を申込み二人は晴れて恋人同士となった。

31名無しさん:2017/03/05(日) 21:06:26 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-2


「ありがとう、それにしても今日は女の人がやけに多いね」
「今日はレディースデイなので女性が半額なんですよ」

カズヤと同い年から少し上の大学生くらいの女性が目立つ。
照れ隠しのためにそらした話題であったが、チナツとはまた違う魅力のある女性達の水着についつい目が行ってしまう。
そんなカズヤを見てチナツは少し頬を膨らませた。

「まずはウォータスライダーに行きましょう! 二人乗りできる浮き輪があるんですよ……きゃっ!」

カズヤの気を引くために手を取って走り出そうとしたチナツだったが、よそ見をしていたため足をもつれさせつまずいてしまった。

「あたたた、すいませんせんぱ……きゃ!」

カズヤの胸に受け止められる形で転倒を逃れたチナツは慌てて離れた。

「先輩ってやっぱり男の人だったんですね」

チナツは思わずそんなことを呟いてしまった。
先ほどカズヤに抱きとめられた時の厚い胸板、硬い腹筋、太い腕、ガッシリとした骨格。
中学二年生の少女であるチナツの体当たり程度はビクともしなかったカズヤに力強さと男というものを意識せずにはいられなかった。

「ど、どういう意味かな?」
「ああ、その変な意味じゃなくて先輩って細く見えるけど、意外に筋肉質で女の私なんかとは全然違うなって!」
「なんだそれ。まるで普段の俺がもやしっ子みたいな言い草じゃないか」
「そんなこと言ってませんよ」
「あはははは!」

冗談で流したカズヤだったがチナツの返答を聞いて内心はホッとしていた。
チナツを抱きとめた時に一瞬だが彼女の胸が水着越しにみぞおちへ触れたのだ。細身のチナツの胸は見た目では少し膨らんでいる程度のものだったが、実際に触れてみたそれは確かな厚みと弾力を持っていた。
またとっさに掴んだ肩と腰も折れてしまいそうな細さに関わらず、丸みを帯びており柔らかだった。
身体の面ではまた少女だと思っていたチナツに"女"を感じてしまい、カズヤの股間は少し盛り上がってしまった。それをチナツに悟られたと勘違いしたのだ。

「気を取り直して行きましょう、先輩。ウォータスライダーですよ!」
「はいはい」

すっかり元気になったチナツの手に引かれてカズヤは歩き出した。
チナツの水着と先ほどのアクシデントでカズヤの今日の目標は決まった。
キスをしてみせる。

正直チナツが中学生ということもありセックスはまだ早いと思っている。ただ付き合ってもう半年が経つ。手をつなぐ以上をしたことがない。
恋人らしいことをしてみたい。もっとチナツを感じたい。
幸い今日はプールだ。先ほどの様に肌で直接スキンシップをする機会がたくさんある。ここで互いの距離を縮められるはずだ。
そんな男子高校生らしい若干の下心を抱えたカズヤの良心はチナツの眩しい笑顔の前に少し痛んだ。

32名無しさん:2017/03/05(日) 21:07:02 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-3


「チナツ、ちょっと休憩しよう」

七度目のウォータスライダーの挑戦を前にカズヤは青い顔で言った。

「えー、もう疲れちゃったんですかー」
「ちょっとね」

疲れたというのは方便である。
確かに滑るためにはウォータスライダーの頂上まで何十段という段差を上らなくてはならない。しかし陸上部で鍛えられたカズヤには問題ではなかった。
問題だったのはウォータスライダーの速度だった。
実はカズヤは絶叫系の乗り物が苦手だったが小学生でも乗れるウォータスライダー等は流石に平気だろうと高をくくっていた。
だが現実はこの通りである。楽しむチナツとは対照的にカズヤはすっかり疲弊してしまった。

「分かりました。じゃあお風呂に入りに行きましょう」
「ああ、ここはスパにも力を入れてるから色んな風呂があるらしい。楽しみだな」
「もー、年寄りくさいですよ先輩」

二人は仲良く手をつなぎながらスパゾーンへ向かった。
途中色んな利用客とすれ違う圧倒的に女性の方が多い。もちろんカズヤ達のようにカップルで来ているものもチラホラ見かけるが圧倒的に少数で、ほとんどが女友達と思われる数人のグループだった。

「先輩! また他の女の人見てる!」
「え、そんなことないよ」
「違いません! もう十回以上よそ見してます! それも胸の大きい人ばっかり!」

指摘されて初めて気が付いたが確かに見ていたかもしれない。女の子は視線に敏感だというが自身が見つめられる以外のものにもあてはまるのか。

「どうせ私はまだ子供ですよ!」
「そんなこと思ってないよ」
「本当ですか?」

そう問われてカズヤは改めてチナツの身体を見た。
無駄な贅肉のないよく鍛え抜かれた長い足、細くくびれた腰、小さいが形の整った胸、華奢な肩、そしてつぶらだが意志の強さを感じさせる端正な顔立ち。

「……きれいだ」

思わず率直な感想を呟いてしまったカズヤの言葉にチナツの顔が一気に赤く染まる。

「い、いやらしい目で見ないでください!」

チナツは腕で身体を隠すようにして背中を向けてしまった。ただ一言「許してあげます」と小さな声で言ったのをカズヤは聞き逃さなかった。
二人の距離を縮めるのは中々に難しいとカズヤは思った。

33名無しさん:2017/03/05(日) 21:08:02 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-4

「あそこに入ってみましょう」

チナツが指差したのはスパゾーンの端にある竹垣に囲われた場所だった

「うわー、すごい」

入口をくぐるとそこは日本庭園のような空間だった。
足元には白い砂利が敷かれ、池を模したと思われる湯船が合った。脇にはしおどしがありそこから湯を流しているようだ。
また四隅には石材を削って作ったベンチが並んでおり、真ん中には大人が二、三人つかれるような大きな壺型の湯船が三つ設置されていた。

「おもしろいですね。入りましょう」
「ちょっと待って」

カズヤはチナツを止めた。
庭園に入りたくなかったのだ。
ここには女性しかいなかったのである。

奥の池で湯船につかっている女子大生と覚しきグループ。ベンチに腰掛けて談笑しているカズヤと同い年くらいの女の子達。一人で来たのかスマホを弄りながら一息ついている女性。
中にいる十数人が全員女性だった。
この施設は元々女性の数が圧倒的に多かったが、ここは本当に女性しかいなかった。
そんな所にチナツがいるとは言えど男のカズヤが入っていくのは苦しかった。
また竹垣で外界と区切られているため圧迫感があり、それが更に居心地の悪さを増した。

「もういっぱいだし止めておこう。ほら、池も壺のお風呂も他の人が入ってるでしょ」
「あ、本当だ。そうですね」

適当な理由だったがチナツは納得してくれたようだった。

「ちょっと、そこのあなた達……」

カズヤ達が庭園を後にしようとすると後ろから声が聞こえた。
壺型の湯船に一人で入っていた女性からだった。

「交代しない? わたし出るから」
「いいんですか?」

チナツは喜んでその女性に駆け寄る。
カズヤもよい理由が思い付かず、しかたなく腹をくくった。

34名無しさん:2017/03/05(日) 21:08:47 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-5

「いいのよ、私もちょうど出たいところだったし」

女性は湯船の横に設置されている階段に足を掛けながら言った。
壺型の湯船は大人の胸の高さくらいまであり、つかるために三段の足踏み用階段が設置されているのだ。

「ありがとうございます」

カズヤは湯船から出た女性の姿に息を呑んだ。
歳は20代前半くらいだろうか。足が長く腰がくびれモデルのような体型をしている。何より胸が大きかった。
その豊満な肉体をセクシーなビキニの水着に押し込めていた。
見惚れているとチナツが怒り出すのでカズヤはなるべく胸を見ないように話しかけていた。

「いいって、いいって……きゃ!?」

女性の叫び声と同時にカズヤの頬に柔らかな球体が押し付けられた。
階段で足を滑らせた女性がカズヤへ寄りかかるようにこけてしまったのだ。
胸を顔で腰を手で押さえるようにカズヤは抱きとめた。

「ご、ごめんなさいね!」
「い、いえ」

チナツを抱きとめた時とはまったく違う豊満な弾力にカズヤは焦ってしまった。
恥ずかしさから急いでチナツの手を取り湯船に入ろうと女生と交代するように階段を上がった。

「それにしても鍛えてるのね」

湯船に片足をかけたところで先ほどの女性が話しかけてきた。

「部活で少し……」

カズヤはそちらを見てすぐに顔を背けた。
ちょうど女性を見下ろす形になり豊満な胸の谷間が大きく強調されていたのだ。

「へぇー、何の部活なの?」
「陸上部です」
「そっちのコも?」
「はい……」

女生と二言三言やりとりしている間カズヤはついつい胸の谷間を見てしまう。
雑誌やネットでもっと過激なものを普段から目にしているが、実際にこんな近くで見るのは初めてなのである。

「ふーん、そうなんだー。若いっていいわね。それじゃ」

女性はそう言うと含み笑いを浮かべて庭園を後にした。

「さぁ、チナツせっかく譲ってもらったんだし早く入ろう」

チナツの手を引いて湯船につかろうとする。
周囲の女性の目が自分に集中しているようにカズヤは思ったのだ。
この区切られた空間で男一人、しかも高い位置にいれば自ずとそうなってしまう。カズヤは早く湯船に入り視線を遮りたかった。

「また他の女の人ばっかり見て……」

チナツがキッと睨む。
少しは怒っていると考えていたが思った以上のご立腹のようだった。

「とにかく入ろう」

これ以上は湯船の縁に足をかけて注目を集めるのは居心地が悪いためチナツをせかせた。

35名無しさん:2017/03/05(日) 21:09:31 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-6

「私の時はそんなに膨らんでなかったクセに……」
「……え?」

チナツの小さな声にカズヤは思うところがあり自身の股間を見下ろした。

「ちがっ、これは……!」

カズヤは真っ赤になって股間を抑えた。
勃起した陰茎が海パンをテントのように膨らませていたのだ。

『若いっていいわね』

先ほどの女性はカズヤの恥ずかしく膨らんだモノを見て嘲笑っていたのだ。
そしてこの周辺の女性からの視線も同様である。
注意深く観察するとみんなカズヤの股間を見てヒソヒソと話したり、チラチラと伺うような仕草をしている。
自身が場所もはばからず性的興奮をもよおしてしまったことを、チナツを含め全女性に知られてしまったのだ。
その事実にカズヤはさらに赤くなった。

「ほら、またそうやって他の人を見てる!」

周囲を見渡しただけだったのだがチナツの目にはそう映ったようだ。
チナツは手を振り解き走り出そうとする。
そんな彼女を引き戻そうとした瞬間カズヤは足を滑らせた。

「はぐっっっ!!!」

ゴン、という鈍い音ともに股間に激痛を感じた。
湯船へ跨ぐようにしていたカズヤは足を滑らせると同時に自身の急所を縁にぶつけてしまったのだ。

風呂釜の縁と自身の恥骨との間に睾丸が挟まれ限界まで湾曲する。
幸いにも睾丸はそこから押し潰されることなく、横へ逃げるような形で移動した。
だがこれはカズヤにより一層の激痛を与えた。

「ほぉ……おおおぁううぅぅ……!」

そのまま崩れるように湯船から転がり落ち、両手で股間を抑えながら地面に顔と両膝を付け尻を高く上げた状態で小刻みに震え続けた。
睾丸ひどく痛む。
当たり前だ。自身の全体重が自身の一番脆弱で柔らかな急所にかかったのだ。

一瞬周囲に静寂が訪れた。何が起きたのかみんな理解できなかったのだ。
そして間を置いて数秒後にドッと笑いが起こった。

「うふふふ、やだー」
「今のって完璧にアソコ打っちゃったよね?」
「すごい痛いらしいよ、男の子って」
「潰れちゃったんじゃないの?」

先ほどまでヒソヒソと聞き取れないくらいで話していた女性たちだったが、笑いとともに声のトーンも上がったようでカズヤの耳にも入ってくるほどだった。

「うぐ、うぅぅ」

恥ずかしい。この情けない体勢をどうにかしたい。この場から立ち去りたい。
そう思うカズヤだったが睾丸から来る激痛にどうしようもなかった。
それよりも彼は次に来る地獄に耐えなくてはならなかった。

「ぉぉおぉぉおああああ……!」

睾丸からの激痛がじわりと広がっていく。
痛みは睾丸そのものから下腹部全体へと移り変わり、痛みの広がりも強さもドンドンと増していく。

36名無しさん:2017/03/05(日) 21:10:25 ID:6hMC2p0o0
■スパリゾート1-7

「なんかすごく辛そうだよ」
「大丈夫でしょ、男の子なんだから」
「ね、鍛えてそうだしね」
「むしろ男の人だから大丈夫じゃないんじゃないですか。アソコ鍛えられないって聞きますし」
「あははは、そうだったね」

興奮してしまった女性たちはカズヤに聞こえてるとは知らず大きな声で談笑している。
一方のカズヤは地獄であった。
広がり続ける痛みと、男性性自身を否定するような辛辣な囁きによる羞恥に針のむしろだ。

何故このような激痛と屈辱を受けなくてはならないのか。
仮に打った場所が腹や足だったとしたら、ここにいる女性たちは全員が心配してくれたはずだ。
それが足などよりはるかに脆弱でオスという生物として最も大切な臓器だというのに誰も心配等してくれない。
いや心配どころか共感すらしてくれない。
ここにいる女性たちにこの痛みは一生分からないからだ。
この空間でオスのシンボルをぶら下げているという事に何の意義ももたらされず、むしろ蔑まれる対象にしかならないのだ。

「せ、先輩! 大丈夫ですか!?」

あまりの事態に固まっていたチナツが丸まっているカズヤの元へ走り寄った。

「だぃ、はぁはぁ……あぐっ!」

カズヤの背中を揺するチナツだったがダメージを受けた睾丸には、その衝撃すら痛みになってしまう。
そう伝えたいカズヤだったが歳上の男としての最後のプライドが、それを躊躇させた。
だがそのなけなしのプライドがさらなる悲劇を呼んだ。

(そうだ。先輩のだ、だだ大事なアレが潰れてないか確かめてあげないと)

チナツは高く上げられた尻の側から睾丸へ手を伸ばした。
ここは男の身体の中で一番の急所であると知っていた。だからできる限り優しく触れるように……

(最初は触れるだけ、それからちゃ、ちゃんと二つあるか確かめよう……)

そう思っていたチナツの指先がカズヤの睾丸に触れた。

「ぽふぉう!!!」
「きゃっ!」

指先が水着越しに睾丸の柔らかな感触を受けた瞬間、カズヤはエビ反りに奇声を上げた。
チナツとしてはまだ握ってすらいない。触っただけだ。
シャボン玉が割れないように触れるような、何の力も入れていないも同然だった。

(男の人のココって、こんなに脆いんだ)

チナツは改めて思った。
確かに自分があの状態で股間を打ったら激痛で転げ回り泣いてしまうかもしれない。
女性の股間……恥骨も十分に急所だからである。
だが男のカズヤ程のことには絶対にならない。
男と女、睾丸をぶら下げているかいないか。それだけでコレほどまでに明確な差異が出てしまうのか。

もちろんこれはカズヤの睾丸がすでにダメージを受けていたからであるが、当初のチナツとしては鶏卵を潰すか潰さない程度の力が必要だと考えていたため、平常な状態にあったにせよ彼の激痛は避けられなかっただろう。

「ち、チナツ。こここし、こしを……」
「なんですか? 腰ですか? 腰を揉むんですか?」
「ちが……あぐ!?」

カズヤは再び激痛に悲鳴を上げた。
下腹部の激痛は腰全体にまで及び、そこを揉み込まれたためだ。もちろん睾丸への振動は言うまでもない。

「叩いてほしいんじゃないんですか?」

いつの間にか近くに寄ってきていたチナツと同い歳くらいの女の子がそう告げた。

「わたし、お兄ちゃんと喧嘩になった時にいつもアソコを蹴り上げるんですけど、それでダウンしたお兄ちゃんがいつも腰叩いてっていうので」
「そ、そうなんですか、ありがとうございます」
「いえいえ、男の人って本当にキンタマ弱いですからね」
(今このコ、き……キンタマって言った。うわー)

一人っ子で大人しい友達が多いチナツには、"キンタマ"という言葉が衝撃的だった。

「先輩、腰叩きますね?」

沈黙を肯定と受け取ったチナツは腰をゆっくり叩き始めた。

「ど、どうですか先輩? きき、きん……キンタマ楽になりましたか?」
(うわー、先輩の前でキンタマって言っちゃった。私いけないコだー)

カズヤは軽くうめきながらもチナツに返事をした。
彼女の処置でほんの少しだけ楽になったが現状は変わっていない。
相変わらず下腹部の鈍痛は凄まじく、周囲の女性たちの嘲笑と蔑みを感じる。おまけにすぐ目の前に歳下の見知らぬ女の子。針のむしろである。
そんな中で唯一チナツだけが痛みを理解し心配をしてくれている。
少なくともカズヤはそう思っていた。
だがそんなチナツの目が、恋人を心配する目から異質な者への興味へ、そしてオスという生き物を憐れむ目に変わり始めていることにカズヤは気付かないでした。


---- 続く

37名無しさん:2017/03/05(日) 21:12:13 ID:6hMC2p0o0
今回はココまでとさせてください。
金的までの導入部分がだいぶ長くなってしまいましたが、
一応あと2回程の投稿を予定しております。

38名無しさん:2017/03/06(月) 19:47:35 ID:Ib8L9Fp20
ここは『女が男を金的攻撃で倒すSS』のスレですよ

39名無しさん:2017/03/06(月) 19:54:15 ID:wTKrZ8eU0
>38
趣旨合ってると思いますが?
>37
とてもいいです。続き楽しみに待っています

40名無しさん:2017/03/06(月) 22:57:21 ID:Wyd6i6mw0
>>37
乙 めっちゃ好みだわ
大事な所をぶつけて悶絶する恥ずかしい所を痛みの分からない女の好奇の目に晒される屈辱感が最高
容姿やシチュエーションの描写が丁寧なのも〇
続き期待してる

>>39
一応「女が男を金的攻撃」して「倒し」た訳ではないがまあいちゃもんに近いわな
性癖の趣旨には沿ってるし、そもそも長編なら構成の都合で金的描写が控えめになる回もあるだろうに

41名無しさん:2017/03/07(火) 01:05:27 ID:mG7PH3PY0
>>37
導入が丁寧なのは良いことだと思う
続きを楽しみにしています

>>38
まだ途中だから最後まで書き切ってから判断すればいいのでは?
恐らく後半でチナツが味をしめるパターン(金的で倒す)になると期待している

42名無しさん:2017/03/07(火) 10:00:49 ID:JG8qElbI0
金的というただでさえ小さいパイをこれ以上分割したらなくなってしまうよ 金的ならだいたいokでいいんじゃないかな?
作者にはありがとう

43名無しさん:2017/03/08(水) 20:10:48 ID:GTMk6x3U0
これは名作の予感
ここの所立て続けに良いのが来てるね

44名無しさん:2017/03/11(土) 16:15:58 ID:tl1r37H60
この後責めたりしだすのかな?
激しく期待

45名無しさん:2017/04/01(土) 22:35:34 ID:/tNigFR60
■露出狂に注意 -1-

「最近この辺りに露出狂が出るという報告が相次いています。皆さん暗くなる前にできるだけ集団で下校しましょう」

チヨコとミカは夕暮れの帰れ道を歩いていた。
二人は新体操部に所属する中学二年生である。

「ミカちゃん、露出狂怖いね。捕まったら変なことされるかもしれないし」

チヨコは二つ留にした髪を揺らしながら、怯える瞳でミカに問いかけた。

「そうですね。力でこられたら私達は男性には敵いませんからね」

艶やかで長い黒髪をなびかせミカが返事をする。
その様子はチヨコと違い落ち着いている。
中学二年生にしては身長の低いチヨコと長身のミカ。
二人の関係を知らない人が見れば姉妹と思うかもしれない。

世間話をしている二人の向かいから若い男が近寄ってきた。
黒いコートを着た爽やかそうな青年だった。

「すいません、市立病院に行きたいのですが道を教えていただけませんか」

青年は人懐っこい顔をして二人に話しかける。

「病院はこの道を真っ直ぐに行って大きな通りを右に曲がると看板が見えますよ」

チヨコは青年へ丁寧に道順を教える。
ミカは二人の様子をじっと眺めていた。

「ありがとうございました。それでは失礼します」
「いえいえ、それでは」

青年は軽く会釈をして二人とすれ違う。

「ああ、そうだ。お二人に何かお礼がしたいのですがよろしいでしょうか」

互いに数歩離れたところで青年は二人を呼び止める。
チヨコとミカは彼の方へと振り返った。

「いえ、お礼なんて結構ですよ。道をお教えしただけですし」
「そんなこと言わずに。そうだ、"良い物"をご覧に入れてさしあげましょう」

そう言うと青年はコートの前をはだけた。

「きゃああああああああっ!!?」

大声を上げるチヨコ。
コートの下はズボンの股間部分に大きく穴が開けられ、勃起した男性器が露出していた。

「ほらほら、もっとよく見てください」
「いや! いやぁ!!」
「チヨコ逃げますよ!」

チヨコは腰を抜かし地面にへたり込んでしまう。
ミカはチヨコの手を握り何とか起こそうとするが上手くいかない。
青年はそんな二人に一歩一歩近づいていく。

「やだっ! いやぁ!!」

勃起した男性器と睾丸が歩みを進める度に大きく揺れる。
チヨコは完全に混乱していた。
ミカはチヨコを起こすのを止め、青年と彼女の間に両手を広げて入った。

46名無しさん:2017/04/01(土) 22:36:14 ID:/tNigFR60
■露出狂に注意 -2-

「君は怖がらないんだね」
「あなたの目的が分かりませんから。私たちに乱暴するつもりですか? それとも殺すとか?」
「そんなことはしないよ。ただ君たちみたいな若い女の子に僕の立派なモノを自慢したいのさ」

男は先ほどの爽やかな笑みとは似つかない下劣な表情を浮かべ自身の陰茎をしごき始めた。

「ヘンタイ! ヘンタイ! いやあああ!!?」

陰茎を見て大きなショックを受けたチヨコは泣き出してしまう。

「なるほど、愚かで可哀想な人だったのですね」
「ああ……いいよ。後ろの泣き出しているコもいいけど、君のような蔑んだ瞳で睨みつけられるのも最高だ!」

男が徐々に迫ってくる。
チヨコを置いて逃げることができないミカは意を決して男に拳を振るった。

「……くっ!」
「ふふふ、弱いね」

ミカが渾身の力を持って向けた拳は、あっさりと男に受け止められてしまう。
しかも先ほどまで陰茎をしごいていた手で。
男の体液が粘っこい体液が手に触れる感触にミカは嫌悪を覚えた。

「いきなり手をあげるなんてひどいじゃないか。君にはお仕置きが必要だね」

そう言うと男はミカの手を引き自分の身体に密着させる。
まったく鍛えていないように見えた男の腕だったが、少女のミカを引き込むには十分すぎるものだった。

「僕のをしごいてくれよ」
「最低ですね、あなた」

男はミカに陰茎を見せびらかすように腰を突き出した。
圧倒的腕力の前に逃げることができないと悟ったミカは男を睨みつけながらも掴まれていない片方の手を男の下半身へと持っていく。
体液で濡れそぼりてらてらと光っている。

「そうそう、もう少しもう少しだよ……」

男は鼻息を荒くさせた。
少女の小さく柔らかな手で自分の陰茎をしごかせる。
暴力のみでメスを完全に屈服させたオスの悦びがそこにあった。

「しごくよりももっと気持ちい事をさせてあげますよ」
「へぇ……それじゃあお願いしようかな」

この期に及んでも睨みつけてくる少女に不満を感じたが、その瞳の奥には先ほどには怯えのようなものが見えた。
男は余裕を見せようとさらに腰を突き出した。

「こういうのは如何です……か!!」
「はぐっっ!!」

男の股間に大きな衝撃が走る。
それと同時に肺の中の空気を一気に吐き出した。
足が自然と内股になり、無意識に両手で股間を覆った。
そこで初めて股間を蹴り上げられたのだと理解した。
少女の身体の中で一番硬い部分……膝で、男の一番脆弱な部分……睾丸を。

「いぎっ! ぁぁああぁあっっ!!!」

性的快楽を得て膨らんでいた陰茎は一気に縮み上がった。
本能が発情よりもオスとしての種自身を守ろうと働きかけたのだ。

「そうですね。そうやって必死に隠して守ってあげてくださいね。男性にとって大事な大事なトコロなんですから」
「はぅぅ……」

男の拘束が外れ自由になったミカは激痛に苦しむ男を蔑んだ瞳で見つめた。

47名無しさん:2017/04/01(土) 22:37:38 ID:/tNigFR60
■露出狂に注意 -3-

「自分がどれだけ愚かな行為をしていたか理解できましたか? 男性のソコは見せびらかすようなものじゃありません。私たち女性に痛めつけられないように、情けなく守っておかないといけない恥ずかしい部分なんですよ」
「……ふざけるなぁ!」

怒り狂った男はミカに拳を差し向けた。
しかし睾丸の激痛に震え内股で腰も入っていない拳である。
新体操をしているミカに自慢の柔軟さで身体を落とし込み、あっさりと避けられてしまう。

「そういえば手で触ってほしいんでしたっけ」

避けたミカの目線と同じ高さに男の股間に実らせた二つの果実があった。

「や、やめ……」

男は恐怖した。
振り抜いた拳、大きく開いた足、その間には自身の大切な器官が無防備にぶら下がっている。

「ふふふ、いきますよ……はっ!!」
「あごっ!?」

ミカは掌底で男の睾丸をかち上げた。
腕の力だけではない。鍛えられた足腰のバネを使ったものである。

先ほどの膝蹴りの何倍もある衝撃が男の股間を襲う。
足がつま先立ちになるほど身体が浮き、少女の硬い掌の骨と自身の恥骨との間に睾丸が挟まれ、楕円の形状がひどく歪むのを実感できた。

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

絶叫を上げる男。
無理もない硬い膝で痛めつけられたばかりの急所へ、渾身の一撃を叩き込まれたのだ。
まさに地獄のような激痛である。

「まだまだぁ!」

しかし地獄は終わらない。
ミカは閉じていた指を開けると男の睾丸を二つとも握り込んだ。ちょうど副睾丸が指先にくる位置である。

「や、やめ」
「……」

男の静止に無慈悲な笑みを返す。
ミカは睾丸の裏……副睾丸へ爪を立て指をめり込ませていく。

「は、ぁぁああ!!!?」

膝蹴りや掌底とは違った圧迫が継続される痛み。
急所中の急所である副睾丸を握り込まれ、さらに逃れることができないというオスとしての最大の恐怖。
二度も痛めつけられた急所への執拗なまでの攻撃は、同じ急所を持たない女性にしかできないものであった。

「自身がどれだけ脆弱で情けないモノをぶら下げているか理解できましたか?」

詰問しながらも少女は指をめり込ませることを止めない。

「……かった。分かったから」
「そうです……か!」

そう言い放つと同時にミカ勢いよく男の股間から手を引き抜いた。
睾丸を力強く掴み副睾丸へ指をめり込ませた状態のままでである。

「っっっっっ!!!!!!!?」

脆弱な急所へのダメ押しとばかりの攻撃に、男は声にならない悲鳴を上げ横倒しに倒れた。

「男性ってタマを攻撃されると本当におしまいなんですね」

ミカは股間を抑え海老のように丸まって震えている男を見下すように呟いた。

そんな少女の声も耳に届かない程、男は必死であった。
次から次へと湧き出る激痛に下半身は完全に支配されまともな思考ができない。
自身がオスであることを呪うしかない絶望的な痛み。
執拗なまでに急所への攻撃をくわえられた哀れなオスの末路がそこにあった。

「警察を呼ぶ前に縛っておきましょうか」

男に抵抗する力がなくなった事を確認できたが、またいつ暴れだすか分からない。
弱っている今のうちに拘束しておこうとミカは考えた。
あれだけ睾丸を痛めつけられては半日以上は回復できないのだが、女のミカにそれは理解できなかった。
それ程の急所を執拗に攻撃した事実に当の本人が気付いていないというのは恐ろしいことである。

48名無しさん:2017/04/01(土) 22:38:19 ID:/tNigFR60
■露出狂に注意 -4-

「そういえば、あなたは自身の大切なトコロを私たちに見せびらかしたったんですよね?」

ミカは男のそばにしゃがみ込むと、股間を抑えている両手に自身の手を重ねた。
男の手を後ろに回そうとしたが、弱っていても成人男性と女子中学生である。彼女の力で股間の手を引き剥がすのは難しかった。
悩んで彼女は男の耳元で小さく囁いてみた。

「……言うこと聞かないと潰しますよ。大事な大事な、キ・ン・タ・マ」
「ひっ、はいぃ!」

男は少女の言われるがままに股間から手を放し後ろへ回した。
ミカは新体操のリボンで縛り上げる。
陰茎と陰嚢が少女の前に晒される。
激痛に耐えながら何とかそれを隠そうと足を内股にしもぞもぞと動かした。

「あはっ! なんですか、それ。情けなーい」

ミカはそれを見てお腹を抱えて笑った。
中学生の少女に嘲笑される。屈辱的である。

「堂々とすればいいじゃないですか。さっきまで私たちにソレを見せびらかそうとしてのに」
「……お願い、見ないで」

下半身を襲う痛みに悶ながら男は声をふり絞り懇願した。

「やっと理解できたんですね。あなたが……男性がどれだけ恥ずかしくて脆弱なモノを股間にぶら下げているのか」
「……」

男は強く頷いた。
今の少女を刺激してはいけない。散々痛めつけられた急所をこれ以上攻撃されてはならない。

「……チヨコも分かりましたか?」
「え?」

ミカは後ろを軽く振り返り話しかけた。
先ほどまで泣きじゃくっていたチヨコが

「チヨコもしかえししないといけませんね。この人には怖い思いをさせられたでしょう?」
「え、でも……」
「でもではありません。怖がりなのも克服しなければ。試しにこの人を蹴ってみましょうか」
「け、蹴るって」
「もちろん、キンタマですよ」
「き、きききキン……!?」

少女たちの会話に男は青ざめた。

「それでは足を広げてもらえますか? 言うとおりにしなかったら分かってますよね?」

男は怯えながらも足を広げた。
ミカとチヨコの前に縮こまった男性器が晒される。

「これがさっきの……? なんだかすごく……」
「発情していない時の男性器は小さくなるそうです。まぁ、これは平均より小さいモノだと思いますが」

激痛にあえぐなかミカの辛辣な言葉が男に降り注ぐ。
先ほどまで自身の男性器を見せびらかし興奮できていたことがウソのように、今は恥辱と恐怖しか感じられない。

「では蹴りましょうか」
「う、うん。お兄さん……ごめんなさい!」
「っっっっっ!!!!!!!?」

ローファーのつま先で睾丸を蹴り飛ばした。
睾丸が陰茎ごと千切り飛ばされるのではという錯覚に陥るほど強い蹴りだっった。
ミカと違い小柄なチヨコの蹴りに、そこまでの威力がないと高をくくっていた男はもがき苦しんだ。
彼女もミカと同様に新体操で鍛えられた強い足腰をしており、おっとりとした外見とは裏腹に腰の入った強い蹴りを放つことができた。

「うわぁ、軽く蹴っただけなのにすごく痛そう……」
「これが男性の急所です。すごく脆いですよね」

チヨコに蹴られた男は地面を芋虫のように這い回る。
度重なる睾丸への容赦ない攻撃に男の精神は崩壊寸前であった。
激痛に苛む股間を抑えたいが後手に縛られているため叶わない。結果ブリッジをするような運動を繰り返すしかない。

「お股の間でぷるぷるしてる。」
「まったくあんな急所をぶら下げて、男性に生まれなくて正解でした」

必死の形相で奇妙な動きをし続ける男の股間に縮こまった男性器が揺れている。
チヨコはそれを見て思わず嘲笑ってしまった。
先ほどまで怯えていた自分がウソのように。

「もう一回してみたいな。今度は踏んづけてみたい」
「構いませんよ。警察を呼ぶのはそれからにしましょう。お兄さん、痛がってるところ申し訳ないですが……」
「待って、ミカちゃん。今度は私が命令してみる」

チヨコの変わりようにミカは一瞬驚いたが、その表情を見て優しく微笑んだ。

「ねぇお兄さん。もう一度お股開いてアソコを見せてくれますか? ミカちゃんの命令は聞けて私のは聞けないの? そんな悪い男の人はグチャグチャにしちゃうよ……キ・ン・タ・マ」



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49名無しさん:2017/04/01(土) 22:39:01 ID:/tNigFR60
■露出狂に注意 -5-

数日後、チヨコは体育館で部活の練習をしていた。

「ちょっと、先輩。その写真消して下さい」
「新体操部が写ってるとこは消しとくからさ」
「そういうわけにはいきません」

新体操部の一年生と部外の男子がもめているようだ。
男子の方はよく見るとチヨコと同じクラスの本郷ナオトだった。確か新聞部に所属していたはずだ。

「どうしたの?」
「チヨコ先輩、聞いてくださいよ」

新聞部が前回の地区大会に優勝した女子バスケ部の取材にきたらしい。
その際にプレイしている所を写真も収めておきたいという話になり、ゲームをしている場面を何枚か撮影したそうだ。
問題は体育館の残り半面を使っていた新体操部の練習風景まで入っていることだった。
ナオトは女子バスケ部の撮影で写り込んだだけと弁明しているが、明らかに足を大きく上げた一年生の股間などがメインで写っているものもある。
それを確認し消してほしいと抗議していたのだ。

「本郷君、消してくれないかな」
「だから編集する時に女バスしか載せないようにするって」
「そうじゃなくて……」

新体操部の一年は早速弱腰になりつつあるチヨコに不安を覚えた。
できればもっと強く言ってくれる先輩に頼みたかったのだが、三年生は学外模試でおらず、チヨコ以外の二年生も用事や体調不良等で欠席していた。

「偶然写っただけだろ! なんで他の部のヤツに指図されないといけないんだよ!」
「う、そんな怒鳴らなくても……」

すごんだナオトにチヨコの声が小さくなった。
それを見たナオトはこのまま押し切れると確信し、一年生は削除を諦めた。

「ふーん、"偶然"かぁー」

チヨコは静かに笑うと突然にナオトに寄り添った。
小柄で小学生と間違えられそうな体型のチヨコであったが、生地の薄いレオタード越しに女の柔らかさが感じられ、ナオトは思わずドキッとしてしまった。

「本郷君、露出狂の男の人が捕まったの知ってる?」
「ああ、エリート商社のサラリーマンらしいな。良い大学出てても変態は変態なんだな」

ニュースで発表されたのはそこまでであったが、この話にはさらなる噂が付いていた。
何でも露出狂は男性器をひどく痛めつけられた状態で発見されたらしい。
真相は不明だがタマが大きく腫れ上がっていたとか、潰されていたという話まである。
同じ男として震え上がってしまう話だ。

「私ね、習い事たくさんしてて歳が違う学外のお友達とかも多いんだ」

チヨコが何を言いたいのか不明だったが、彼女の甘い香りに股間が反応し始めており思わず前屈みになってしまう。

「その写真は"偶然"私たちが写り込んじゃったんだよね。"偶然"ならしかたないよ。だからね、本郷君が廊下を歩いている時や街で電車に乗っている時に"偶然"見知らぬ女の人の手や足が……ね?」

その瞬間ナオトの股間に軽い鈍痛が走った。
チヨコの手がナオトの睾丸を陰茎ごと撫で上げたのだ。
ナオトは言及したかったが、自身が半ば勃起してしまっていたことと、他の新体操部メンバーからは死角であったことで言い返せなかった。
それこそ"偶然"だったのかもしれない。

「わ、分かったよ。消せばいんだろ。消せば」
「本当に! ありがとう、本郷君!」

何を指しているのか悟ったナオトは写真削除を承諾せざるを得なかった。

「これ消して。これも私たちが写っちゃってる。これも……これもだね」

チヨコと新体操部の一年に指示されて写真を消していく。
その間チヨコはナオトに密着したままだった。
一度だけ削除を誤魔化そうとしたが、その瞬間にチヨコに股間を撫で上げられた。
自分の男の象徴が人質に取られていることを確信した。
この体育館には女子しかいない。男の痛みを分かってくれる者は誰もいないのだ。

「……これで全部だね。ありがとう、本郷君」
「い、いやこっちこそ時間取らせて悪かったな。じゃあ戻るわ」

チヨコに密着されている間生きた心地がしなかった。
初めはあんなにときめいていたのに、急所の睾丸を撫でられただけで、そんな気分は消し飛んでしまった。
必死で勃起を抑えようとしていた陰茎も、いつの間にか縮み上がっていた。
ナオトは女という生き物の怖さを初めて知った。

「あ、そうだ。本郷君」
「なんだよ」

急いで立ち去ろうとしたところでチヨコに呼び止められ耳元で囁かれた。

「……大事なトコ無事でよかったね」

50名無しさん:2017/04/01(土) 22:40:28 ID:/tNigFR60
以上です。
地の文や台詞回しがクドいので改善していきたいです。

あと申し訳ありません。
議論・報告用スレッド 自体にも記載しましたが誤って投稿してしまったため、
お手数ですが削除をお願いしたいです。

51名無しさん:2017/04/02(日) 00:27:27 ID:uk3nUpzg0
乙、ツボ押さえてて良かった
文章は全然くどくないと思うよ、むしろこっちが見習いたい

52名無しさん:2017/04/02(日) 13:52:54 ID:fFXirfG20
前半は良かったけど、後半は確かにクドさはあったし、中学生らしくないような発言で、AV臭さを感じた
ただ、フェチの微妙な方向性の違いだったり、好みの問題なのかもしれないね

53名無しさん:2017/04/02(日) 19:48:12 ID:rQqAmpFk0
やたらクドいって批判する人いるけど、どこがどうクドいのか説明したらいいんじゃないっすかね
具体的な箇所を挙げて自分ならこう書くって例を示すとかね

>>50
台詞がちゃんと男の急所の脆さにちゃんと言及してるしその上で性格の描き分けも出来てるのがいいね
個人的には後半の体育館で脅す部分が最高
ただその体育館のシーン含めチヨコのパートが若干力尽きてる感あるのでもう少し細かく書いて貰えれば嬉しかった

54名無しさん:2017/04/08(土) 09:54:34 ID:lCP9lbX60
個人的に握る描写欲しかったけど割と良作だと思う

55名無しさん:2017/05/11(木) 00:16:08 ID:9cfV1DHQ0
スパリゾートの続きが読みたい

56名無しさん:2017/05/11(木) 21:20:51 ID:OmgBAvlw0
刹那的にシチュを思いついても半日と経たぬうちに消えてしまう
そんなものなんかな?

57名無しさん:2017/05/11(木) 23:00:06 ID:XNN.06Hk0
メモっとけばいいんじゃないの
そっから大まかに骨組み作って言葉を選んでって感じで俺は書く

58名無しさん:2017/05/13(土) 04:58:44 ID:P8eFdXAU0
その根気が続かないんだよ
文章にした途端にイメージ(妄想)から生命力が逃げてしまう感じで
途中で嫌になって投げ出してしまうことが多い

59名無しさん:2017/05/13(土) 13:27:58 ID:hxJnkBtc0
ならそのまま投げ出せばいいのでは…
別に強制されてる訳じゃないんだし

60名無しさん:2017/06/02(金) 01:14:48 ID:/mhxPfBE0
ここって結局雑談はOKなのかね
SSと感想以外のレスほぼ無いみたいだが

61名無しさん:2017/06/12(月) 02:17:47 ID:H0nwPhbQ0
■婿にいくか嫁にくるか6-1

「ぁ……」

誠司は情けない声を上げた。
自身の最大の急所である陰嚢の片方を姫子の足指で掴まれているためだ。
恐怖で先ほどまで膨らみかけていた陰茎が急速に萎えていく。

「掴まれてしまいましたね。誠司様の大切なタ・マ・タ・マ……うふふふ」
「……」

姫子は誠司を見つめるのみで何もしかけてこない。
掴まれているといっても圧迫感があるわけではないのだ。
足の親指と人差指の間で触れられている程度である。
誠司は対応に困り押し黙るしかなかった。

「……降参なさいますか?」
「っ!」

姫子の足指が陰嚢の側面をすっと撫で上げた。
陰茎がさらに縮こまる。

「ただ末代まで記録が残ってしまいますね。歳下の娘の足に大事なトコロを掴まれて降参したという恥ずかしい記録が」
「……」

姫子の言葉に誠司の頬が真っ赤になる。
彼は悩んだ。
体力と経験に優れるはずの自分が、五歳も歳下の少女の色香に惑わされ、あげく急所を制圧されているのだ。男として情けないことこの上ない。

「うふふふふ」

姫子はその表情を見てうれしそうに微笑んだ。
今の誠司は勝敗と男のプライドというものを天秤にかけて揺れている。
彼女がもし陰嚢を強く掴んだり蹴り上げたり等をして痛めつけていれば、誠司は恥も外聞もなく降参しただろう。
だが相手にあえて苦痛を与えないことで誠司のプライドを刺激した。

「私のお願いをきいてくださるなら、放してさしあげてもよろしいですよ」

姫子の申し出に誠司の心が揺れ動く。

「腰に巻いている手ぬぐいを外して下さい」
「……な?!」
「聞こえませんでした? 手ぬぐいの下にある誠司様の逞しいモノを見せて下さいと言ったのです」

その言葉に誠司は面食らった。
この状態を解いてほしければ全裸になれとのことだ。
歳下の少女相手に自身の性器を放り出しながら戦うことに、童貞の誠司はためらいを覚えた。

「お嫌なら構いませんよ。誠司様の大切な殿方の証……包んでいる袋ごと思いっきり下へ引っ張ったらどこまで伸びるんでしょうか?」
「ちょ! やめて!」
「ではお脱ぎになりますか?」

怯える誠司を見て姫子はくすりと笑った。
いつの間にか選択肢の中から降参というものが取り除かれ、陰嚢を痛めつけるか全裸になるかの二者択一にすり替えられていることに誠司は気付かなかい。

「……」

誠司は黙って俯くと右手で手ぬぐいの結び目を解き、左手で股間を覆うように隠しながら抜き取っった。

「手ぬぐいをお放しください」

姫子の言われるがままに右手から手ぬぐいを放した。
手ぬぐいが湯の中に落ち、ゆらゆらと揺れて底に沈む。
陰嚢を掴まれている誠司はしゃがむことができない。これで彼の身体を隠すものは完全になくなった。

空いた右手は自然と股間の前へ持っていく。
誠司の両手の指先は、姫子の足首に触れている。
その気になれば陰嚢を取り返せたかもしれない。
だが彼は急所を強く掴まれることを恐れ何もできないでいた。

62名無しさん:2017/06/12(月) 02:18:58 ID:H0nwPhbQ0
■婿にいくか嫁にくるか6-2

「手ぬぐいの次はお分かりになりますよね?」

姫子は足首で誠司の手を少しだけ持ち上げる。

「……」

誠司は俯いて目を閉じると股間に置いた両手をゆっくりと退けた。
その際に指が陰茎に触れぷるんと情けなく揺れる。
自身でも信じられないほど縮こまっていた。

「まぁ、これはこれは。うふふふ……」

姫子はそれだけ言うと嘲笑するように誠司の股間を見つめた。
誠司はその行動に顔を真っ赤にして俯くより他なかった。
彼は自身の性器にコンプレックスを持っていた。

一つは無毛であること。体毛自体が薄いのだが性器に関しては完全に無毛であった。
二つ目は皮が余っていることである。勃起時でも亀頭部分が少し露出する程度である。
なお手を使えば完全に剥けるので、いわゆる仮性包茎であった。
仮性であれば何も問題ないのだが、無毛であることで性器に自信がなくなっていた。
また大きさも平均の部類に入るが、こちらも上記の件同様、他人より小さいのではと密かに悩んでいた。

自身の最大のコンプレックスである性器を、歳下の異性である姫子に見られている。
しかも男性最大の急所である睾丸を掴まれ脅迫されたとはいえ、自ら見せるようにだ。
誠司の男してのプライドは崩壊寸前であった。
今すぐ降参してしまいたい。だがここで降参しては男としての面子が立たなくなってしまう。
男のプライドのために男として恥辱的行為を受ける二律背反する行為に誠司は困惑していた。

「ああ、恥ずかしがる誠司様のお顔、素敵です」

姫子の嘲笑に誠司は股間を手で隠そうとした。
だがその動きを悟った姫子は陰嚢を掴んだ足指を、ほんの少し下へ引く。
その小さな衝撃は陰嚢の管を伝い恐怖心という形で誠司の背筋を駆け抜けた。
股間にの局部を制圧されただけで姫子に逆らえない。オスという生き物がどれほど脆弱であからさな弱点をぶら下げているということを誠司は思い知った。

一方の姫子は激しく興奮していた。
小さな玉を握られた程度で大人しく言うことを聞かざるをえない誠司に、嗜虐性と愛おしさを感じずにはいられなかった。

「も、もう放してくれてもいいだろ」
「いいえ。放しません」
「……な!?」

騙されたのか。
自らの縮こまった性器を中学生の少女の言われるがままに見せるという恥辱的行為をしたというのに。

「だって誠司様は、まだ約束を守っていただいていませんからね」
「約束って……ちゃんと見せたじゃないか」
「ええ見せていただきました。その可愛いおちんちんを、うふふふ」

63名無しさん:2017/06/12(月) 02:19:31 ID:H0nwPhbQ0
■婿にいくか嫁にくるか6-3

"可愛いおちんちん"という言葉に誠司は一層の恥辱を覚えた。
14歳の少女に自身の恥部を丸出しにされ、幼児言葉で嘲笑される。
あまりにも理不尽な対応に怒りを覚え姫子を睨みつけた。

だがその行動は彼女へ微塵の恐怖も与えることができなかった。
誠司の足が震えつつ徐々に内股へなってきていたのだ。
急所を手で守り隠すことを禁止されたため、せめて足でだけでもということなのだろう。
当の誠司はまったく気付いていないようだ。無意識に本能的に行っている。
つまり姫子に対して未だ強気に出ているように見えるが、本能としては敗けを認めてしまっているのだ。
少女である自分よりも頭一つ以上背が高く、筋肉の鎧で守られた男。
それが雄々しさとは正反対の内股という情けない体勢で震えている。
しかもそれは自身が彼の雄の象徴を握っているためなのだ。

この状況に姫子はクラクラとした。
愛しい想い人の"男"を全て手中に収めているという達成感。
彼は完全に怯えている。今すぐこの睾丸を捻り上げ、うずくまる彼を無理矢理引き起こし口付けをしたい。
彼はきっと呆気にとられた顔をするだろう。そのすきに再び睾丸を握り込み怯えた表情を間近でみたい。
それだけで彼の心を制圧できる。この愛しい想い人を自分のものにでいる。

だがまだダメだ。
それで失敗すれば後はない。このような有利な立場になれる状況は二度とこない。
彼は強い男だ。対策をされてしまう。二度目はない。
もっと徹底的に屈服させてからだ。
姫子は興奮を抑えながら言葉を紡いだ。

「私は"誠司様の逞しいモノ"をお見せ下さいと申したのです。今の誠司様のお下げになられているそれは、どのような状態ですか?」
「……」

何を言いたいのか分からなからず怯えるように姫子を見つめた。
誠司の視線に気付いた彼女は妖艶に微笑むと視線を少し下へ外した。
その視線を追いかけるように誠司も視線をずらす。
首筋、胸、みぞおち……まるで蛇に絡みつかまれているように、ねっとりとした視線が下へ下へと這い降りていく。
へそ、下腹とすぎたあたりで蛇はぴたりと動きを止めた。

姫子に直視されている。自身の恥部を。
先ほど感じた視線よりもはるかに強くだ。
誠司は再び股間を手で覆い隠そうとする、しかし同じように足指に陰嚢を一瞬強くつままれ阻止される。

「その可愛いらしいおちんちんを逞しくしてください」
「……え?」

誠司の上げた声は疑問のものではない。
何をされるのか再度問いかけるものだった。できれば自身の予想が外れることを祈って。
そんな彼の心中を見透かした姫子はゆっくりと口を開いた。

「勃起させてください。誠司様の可愛いモノが恥ずかしげもなく大きくなるところを、私に見せて下さい」


---- つづく

64名無しさん:2017/06/12(月) 02:22:30 ID:H0nwPhbQ0
お久しぶりです。
色々と忙しく大分と間が空いてしまいました。

短めですが今回はここまでとさせてください。
今回は趣味のCFNMに大分走ってしまったのですれ違いになっていたら申し訳ないです。
次回からはCBTメインでいきたいと考えています。
(前回も同じことを言っていた気がしますが)

65名無しさん:2017/06/13(火) 21:23:31 ID:5MdEV0cU0

急所捕まれて抵抗出来なくなるのは好きなシチュエーションでした
ただ申し訳ないですが正直ここまで間が空いて金的ほぼ無しは萎えます
前回前々回も金的を期待させる引きにしておきながら陰茎責めという見当違いの方向に行ってますし
多少脱線するくらいならともかく、次回もCFNMなり陰茎責めなりがメインになるのであれば流石に趣旨から外れてるかなと

66名無しさん:2017/06/13(火) 22:40:13 ID:xbK0uGXk0
待ってた
待ちきれないから早く責めの描写をお願いいたします

67名無しさん:2017/06/13(火) 23:42:24 ID:5tVlBCj60
次もまた一年以上空くのかね…

68名無しさん:2017/06/14(水) 02:33:32 ID:IgQrdA1w0
投稿乙!
避難所が立ってからの一発目だし、短めでも気にならなかった
(生存確認的な意味で)
続き書いてくれて嬉しいぜ〜

69名無しさん:2017/06/14(水) 05:03:33 ID:VtH98o5o0
乙です。何よりも放り投げてなかったことにありがとうと言いたい。
次回はまた来年か再来年だろうか、という懸念や
今回「も」お預けという展開には流石に多少のガッカリもあるけど、
個人的にはこの二人の今後がどうなってしまうのかっていう、
単純に物語としての結末も気になっているところ。
引き続き楽しみに待ってます。

70名無しさん:2017/06/16(金) 14:09:25 ID:e21biuyI0
乙です
玉責めパートが待ちきれない

71名無しさん:2017/06/20(火) 00:18:19 ID:itbNz7FQ0
うおおおお、久しぶりに来たら婿嫁の続きが!
相変わらず強いはずの男を辱めていく描写が上手いです

72名無しさん:2017/07/11(火) 22:17:06 ID:jkb8grj.0
致命的急所(金的)を持つ男に対する、そんな脆い急所を持たない女の優越感、
性差表現は最高です
次回こそは金的ぶちかましてください
期待してます

73名無しさん:2017/07/11(火) 23:29:04 ID:UxyVnO8.0
まあ投下してくれたのは凄くありがたいんだけど
そろそろわざとやってるんじゃないかという余計な不信感も湧き始めているので
次回はがっつり金的メインで書いてそういうのを払拭して貰えると個人的には嬉しいです

74名無しさん:2017/08/26(土) 17:11:57 ID:6lzJxtbE0
テスト

75名無しさん:2017/08/26(土) 20:48:35 ID:pAkzYvvw0
まだ需要あるかな、、
俺の小学5年生の時の実体験をノンフィクションストーリーにしてみました。
見てる方の嗜好に合うか分かりませんが、
ノンフィクションならではのリアリティーや、生まれて初めて金玉が急所だと痛感し、自分より弱いと思っていた女子に屈服させられる悲劇の少年に感情移入してみて下さい。笑

76名無しさん:2017/08/26(土) 20:50:28 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 1/8
※登場人物は全て仮名です

「あーあ、ユリカ。1年生泣かしたー。お前マジでガサツだよなー。」

とある小学校の子供会の行事。
地区別に縦割りで割られた子供会、1年生〜6年生までと、その保護者とでレクリエーション大会が行われていた。
そこで5年生のユリカが落ち着きのない1年生の子につい強く当たり過ぎてしまい、1年生がびっくりして泣いてしまったのだ。

そして昼休憩の自由時間。
1年生の子のお母さんもユリカに対して全く怒っておらず、とくに問題にもならなかった事象なのだが、
ユリカの同級生となるヒロノリは意地悪く、保護者の前でユリカを悪者にする様な発言を繰り返すのだった。

「ユリカに怒られるとかマジで可哀想。お前だって普段キャーキャーうるせえ癖にこういう時だけお姉さんヅラしてよー!」

…小学生の頃を思い出して貰えば想像はつくと思うが、決してヒロノリはユリカのことを嫌いな訳ではない。
だが、ヒロノリは無意識にも「女子より上に立ちたい」という感情が心の奥底に根差しており、それがこういった揚げ足を取る行動に繋がっているのだ。

ユリカもまだ小学生。笑顔を保とうとするもどんどん顔が引きつっていく、、

77名無しさん:2017/08/26(土) 20:52:51 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 2/8

そんなユリカを仲の良い同級生女子であるカンナ、ミクは見てられず、ユリカをそっと呼び出した。

『ユリカ、、大丈夫??』
『あいつ調子乗りすぎ。てか女子の事舐めすぎじゃない??』

…ユリカはこれまでもヒロノリに見下された言動をたくさん取られ、我慢の限界に達していた。
『…ちょっと2人とも、協力して。』

静かにそれだけ口にすると、同級生男子とボール遊びをしているヒロノリの方に歩み寄る。
他の男子に素早くヒロノリを貸す様に耳打ちすると、ヒロノリにこう言った。
『ヒロノリ! ◯◯くん(1年生)のオモチャのヒコーキが、2階の通路に上がっちゃったみたいなの! 取って来てあげてくれない??』

大人の前ではええカッコしいなヒロノリは、取って渡してあげると自分の株が上がると思い、すぐに承諾して勇ましく2階へ駆け登る。

…しかし、2階の通路をくまなく探すも、そんなヒコーキはどこにも見当たらない。
その時だった、、ユリカが下から叫んだ。
『ヒロノリ降りろ! ちっちゃい子がマネする!!』
(カンナ、ミク)『!!!』
「…!! …っおい!!」

78名無しさん:2017/08/26(土) 20:54:39 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 3/8

「騙したな!!!」
ヒロノリは当然降りようとするが、
ユリカ、そしてカンナとミクは、素早く階段まで移動する。

…よくある体育館の構造を思い出して欲しい。2階に繋がる階段は、舞台裏で皆の目の死角となっている。

『ヒロノリが階段を降りたら、素早く身体を抑えて。』
カンナとミクにそう指示をし、ヒロノリを待ち構える。

「!! おい何すんだよ。てかよくも騙したな。許さねえぞ!」
『ごめんごめん(棒) ねえヒロノリ。もう一回上に上がってきて♡』

「はぁ?w 上がる訳ねえだろ! 放せよ!! これ以上やったら女子でも殴るぞ!!」
『ふ〜ん、、そう、、。』

カンナ、ミク(ちょ、、ユリカどうする気? まさか3人がかりで力ずくでってこと? 確かにヒロノリはむかつくけど、それはウチらが危ないんじゃ、、)

3人の視線がユリカに集まる。
「ちょww 顔近ぇよユリカwww」
(え、、まさかチューでもするの?? 嘘でしょ??)

…横向きでヒロノリに擦り寄り、後ろの手はパー、、
ヒロノリはユリカの顔部分ばかりに目がいく、、
少し姿勢を低くしたかと思えば、細くしなやかな右手が、男の男たるシンボルに迫っていく、、

79名無しさん:2017/08/26(土) 20:57:42 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 4/8

一瞬先の方に触れたかと思えば、次の瞬間には2つの玉を的確に捉える、、
ヒロノリが気付くかと思えば、顔を離して一気に握り潰した。

「ほぎゅあぁぁぁぁぁぁ!! 痛い痛い痛い!!!」

(ちょ、、ユリカwwwww)

ヒロノリが断末魔の様な叫び声を上げ、涙目で過呼吸の様になる。
ユリカはすぐに手を離したが、先程の威勢の良かったヒロノリとは別人の様に縮こまり、身体を抑えていたカンナとミクも、ヒロノリの身体から一気に力が抜けていくのが分かった。

『ねぇ、2階上がれって言ってるでしょ? それとももう1回握り潰されたい? さっき全然力入れて無かったんだけどな〜、、』

「分かった上がるから!! 手ぇ後ろにして!! お願いwww」

ヒロノリは必死に懇願すると、逃げる様に階段を上がった。
無論、まだキンタマのダメージが残り、おたおたした足取りなのだが。

カンナ『手ぇ後ろにしてとかウケるwww』
ミク『ヒロノリやばいww ホンマに痛いんじゃねww』

2人はユリカの意図が分かり、むかつく存在だったヒロノリのマヌケな姿を見て一気に楽しくなる。

2階の通路に上がったヒロノリは、ひたすら挙動不審にウロウロしていた。

80名無しさん:2017/08/26(土) 20:58:51 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 5/8 《ヒロノリ回想パート》

…一瞬何が怒ったか分からなかった。感情が整理出来ない、、

正直、男のキンタマは急所だと知識としては知っていたが、今まで運が良かったのか、蹴られたりはおろか、スポーツとかの事故でも本気の痛みは経験した事が無かった。
前に先生が教室でキンタマは蹴られると死ぬほど痛いって話してたけど、俺にはただの下ネタのギャグでしかなかった、、
それなのに、、

女子に負けるなんて恥ずかしすぎる、、。

さっきはあまりの痛みに思わず逃げてしまった。
ユリカ達は当然また俺を悪者に仕立て上げるように叫び散らすだろう。
なんとしてでもこの状況から脱却しなければならない。

でも、、
さっきユリカ全然力入れて無かったって、、もし次本気で握られたら、、

クソッ!! 最悪だ!!

…痛みが引いたら、一気に階段を駆け下りて、ユリカに思いっきり飛び蹴りしてやろう。
さっきは油断したけど、女子に負ける訳はない。そんなダサい事許せる訳がない。カンナとミクも同じだ。
前に同じクラスのダイスケがミクのお腹殴って泣かせてたっけ。

暴力は好きじゃないけど、やられたらやり返すしかない。見てろよ、、

81名無しさん:2017/08/26(土) 21:00:52 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 6/8

『ヒロノリ降りろって言っとるだろうが! ちっちゃい子がマネする!』
『そんなとこ登っても全然カッコ良くないで!!』
『しつこいでヒロノリ!』

女子3人が口々に叫ぶ。

とうとうお母さん方も気付いた様だ。すぐにヒロノリの母親にも知らせがいく。
「ヒロちゃん! 降りなさいって! 何してるの? あんたバカじゃないの??」
ヒロノリの母親がヒロノリを怒った。

言い訳したいヒロノリだったが、女子達に脅されてこの状況というのはどうしても恥ずかしく、
内弁慶のヒロノリは怒りの矛先を母親に向けてしまう、、

「うるせえ!! 何が悪いんやババア!!」

…酷い反抗期だった訳じゃない。少年男児特有のしょうもないプライドだった。
ババアというのは、反抗期が始まった友達が、家でお母さんにやつ当たりしてたシーンをついつい再現したものだ。
男性読者ならこの心理、分かって貰えるだろうか、、

「ああそう。もう知らんけえな!!」
本当に小さい子がマネしたりしない限りは放っておいても大丈夫という事だったのか、
母親を始め大人達は呆れながらもその場から自然と去っていった。

痛みもおさまり、意を決して階段へと向かう、、

82名無しさん:2017/08/26(土) 21:02:43 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 7/8

女子3人組も舞台裏に移動する。

『小5にもなってヒロちゃんって呼ばれてるんだ。ダッサww』

「ユリカ、、よくもハメやがったな、、ぶっ殺してやる!!」

『あんたが女子をいっつも小バカにしてるからでしょ? 大して強くもないのに。…まぁでも、3人でやったらウチらが卑怯か。カンナとミクは少し離れてて。ほら、ぶっ殺すんでしょ?笑』

「クソッ!!!」

…飛び蹴りを意気込んだものの、いざ対面するとさっきのトラウマが蘇る。

『ちょwwめっちゃ腰引けてるww』
『おじいちゃんみたいwww』
カンナとミクの野次が聴こえて、一気に精神がぐちゃぐちゃになった。

なんとかユリカの後ろを取り、覆い被さる様にしてユリカの両手を抑える、、
片手で両手を抑え、もう片方の手で殴ろうとしたその時だった。

ユリカが一瞬ニヤリとしたのが見えた、、後ろ足の踵が振り上がる、、

グシューッッ!!ww

「ほぎゃわ〜〜〜〜〜ん!!!!!」

タマが恥骨と踵の間に挟まり、女の子の様なペタンコ座りになってうずくまる、、

これまでの事で精神的余裕もゼロで、ヒロノリは声にならない声を上げ、己の姿も顧みず大泣きした。

83名無しさん:2017/08/26(土) 21:04:14 ID:pAkzYvvw0
◾️体育館での悲劇 8/8

『ごめーんw ガサツな女で悪かったねぇ笑』

『ダサ、、一発蹴られただけで泣いとるじゃん、、』

『いやカンナちゃん、、今のは泣くってww』

こんなやり取りが聴こえ、ヒロノリの泣き具合はさらに増していった、、

不審に思った大人達がやってくる、、
「ちょっと! ヒロノリ君どうしたの??」
『ごめんなさい、、私達が注意したら泣いちゃいました、、。』
「うそww ねえヒロノリくん! 女の子に言い負かされて泣く様な子じゃなかったでしょ! しっかりして!!」

「ううっ、、ううっ、、、。」

間も無くして午後のプログラムが始まったが、ヒロノリはキンタマの痛みと感情が処理しきれず、ひたすら体育館の隅っこで体育座りをしていた。

母親に対してどうしても本当の事が言えず、その後家庭でも修羅場だったが、それはまた別のお話。

それ以来、女子に対して強く出れず、良く言えば紳士になったが、
女子の手が偶然股間付近に伸びるとビビって腰をクネクネさせてしまい、オカマキャラになってしまった、、

84名無しさん:2017/08/26(土) 22:26:29 ID:oJFWFGKc0

色々言いたい事はあるがとりあえず投下してくれた事には感謝する
それとエロパロの方に残ってるのは荒らしが立てたスレなので個人的には使わない方が良いかと

85名無しさん:2017/08/27(日) 08:33:54 ID:56IU/O0Q0
>>84 確かに、、スレ来たの久しぶりだが酷い荒れっぷりたな、、

まま、この性癖を持つ人って、結構昔こんな感じの経験した人が多いんじゃないかなってね。

86名無しさん:2017/08/27(日) 22:27:56 ID:Iv6EUKRI0
>>85
念の為だけど内容は褒めてないからね
ただ着眼点は鋭いし最低限の文章力さえあれば良作になりえた

87名無しさん:2017/08/28(月) 08:15:20 ID:q/dcezBQ0
文章力というか展開が速いんだと思う(読むほうは書く以上にあっという間だから)
同じ内容を1.5倍くらいに引き伸ばして書くと良い感じになる(セリフ以外の文章を引き伸ばす)

88名無しさん:2017/08/28(月) 09:24:44 ID:ftLKFxnQ0
>>87 なるほど、、大変参考になります、、。 ノンフィクションでソフト系SSなだけに、あまりダラダラと書いてはと思って所々はしょったりしてたんですが、逆効果でしたね、、
見返してみると小説というかレポートみたい笑
小説としての文章力は無いと言わざるを得ませんね(⌒-⌒; )
また挑戦します。

89名無しさん:2017/08/28(月) 12:32:59 ID:Nvf.mZ/A0
いやレポート風に書くのはアリなんだけど単純に読みにくいっていうか…
顔部分とかオカマキャラとかええカッコしいとか他に良い表現なかったのって箇所多いし
「ババアというのは〜」なんて明らかに推敲不足だし
何より文体の癖が悪い意味で強すぎて、あまり活字に触れた事のない人が我流で書いたような印象を受ける
その辺が興醒めになって抜けるものも抜けないと感じた

ちなみに内容そのままで引き伸ばすのは冗長になるだけだと思うので個人的にはオススメしない
それよりはまず基本的な約束事とかを身に付けた方が良いと思う
集団で嫌いな相手を陥れる女子特有の生々しい陰湿さは好きです

90名無しさん:2017/08/30(水) 02:44:58 ID:ZXri2hTw0
リアルでこういう経験できるって単純に羨ましいな
もう一度子どもの頃に戻りたいww

91名無しさん:2017/08/30(水) 12:47:36 ID:LQ.uEivI0
>>90 当時は単純に痛い悔しいの屈辱感しかなかったんだよなぁ、、
こんな経験もあってか成人した今では女性に対して紳士的に振る舞えてるから、結果良かったのかもしれんが、
ある日漫画の金蹴りシーンを見て、トラウマのはずが何故か性的興奮を覚えてしまって、、その時はマジでぞっとしたよ、、。
リアルの友人知人には口が裂けても言えないし最悪だ。

92名無しさん:2017/10/09(月) 06:02:21 ID:LTDlCwEQ0
ヒヤリとした感覚で、目を覚ます。

飲み過ぎたかと一瞬考えるが、その考えは手首に走る痛みによってすぐに途切れた。
手首を何かで固定され、なにやら上から吊るされているようなのだ。

しまった、と思うが、すぐに気を取り直す。
覚悟はしていた。最底辺の大学の留年生という立場から反体制活動に身を投じる決意をして早数ヶ月、
悪の組織に捕らえられて処刑されるシチュエーションを何度想像したことか知れない。

そこで俺は自分を省みずに勇敢な抵抗を続けつつ見せしめとして朝露に散り、
この革命が成功した暁には名も無い英雄の一人として歴史に残るのだ。

「俺は何をされても屈しない!革命に栄光あれ!!」みたいな、うーん、なんか違うな。
ただ、それっぽい最期の言葉は考えておかないと。後世で教科書に載ったりなんかして。

フフフ…おっと。


駄目だ駄目だ、つい自分の世界に浸ってしまった。
ここは一体何処なのか……あたりを見回すが、想像していたような地下牢や、
寒々しいコンクリートに覆われた箱のような部屋ではない。

窓こそ無いが、ピンクやクリーム系統のパステルカラーのウレタン素材?のようなもので覆われ、
ところどころに柔らかそうなクッション、あまつさえ大きな熊?のぬいぐるみまでが転がっている。
壁際にはファンシーな衣装箪笥のようなものがあり、前面にはポップなといえば良いのか、
カラフルな文字盤を持つ掛け時計が飾られている。

20畳ほどだろうか、フワついたファンシーな部屋の天井から、オレンジやスカイブルー、サーモンピンクの
鎖が何本か垂れ下がっており、それぞれに対応した色のダボダボシャツ?を着た人が、バラバラに繋がれていた。

お、あそこの二人は一緒に飲んでたダチじゃん…もとい!革命の闘志に燃える青年であり俺の引き立て役予定の男が二人、俺こと将来の革命の英雄にしてスーパースター、伝説の男が一人
それぞれイチゴ柄やストライプ柄の猿轡を噛まされ、膝と足首には逃走を防ぐためか、分厚いプラスチックの足枷が嵌められ吊るされている。

擦過傷を防ぐためか、足枷や手枷と肌の間に、タオルのようなものが挟まれているのも、拷問部屋や処刑部屋を想像していたこちらからすると
拍子抜けというか、気が抜けるというか、うーん、なんだかなぁ。

そうこう考えていると、背後で扉の開く音がした。

93名無しさん:2017/10/09(月) 06:02:54 ID:LTDlCwEQ0
音に集中するために、ギュッと目を閉じる。扉の閉まる音と、施錠の音。
ガチャガチャと施錠の音が鳴り響く中、複数人の気配がこちらに近付いてくるのを感じる。

きっとトンでもないサイコ野郎に違いない、あれだろ?こんなファンシーな部屋で犠牲者が泣き叫ぶのに大興奮するような
スーパーサディスト野郎だろ?来るなら来いや!絶対に屈服とかしねーから!でも痛いのは抑え目にして下さい!!
それと、傷跡が残るなら、出来るだけカッコいい、自慢できるようなヤツにしてください。後々自慢できて、なんかモテモテになるようなヤツ!!
神様、次は賽銭を弾むので、なにとぞなにとぞよろしくお願いします!!!

と、前に人が集まる気配を感じた。うぅ、見たくない。
くそ、後ろのガチャガチャ音が収まったら目を開くぞ!!って、もう収まったのかよ!
少しずつ目を開く……可愛らしいブーツ、眩しいふくらはぎ…て、マジで!?

そのまま、目を見開くと、いたのは同年代の小柄な女性が一人、高校生ぐらいに見えるけど胸が大きく、少し大柄で物静かそうだけど胸が大きい子が一人、
そして吊るされている少年と同じくらいの少女が二人。この二人は平たい。どーでもいい。

ドアの施錠が終わったのか、駆け寄ってくる一人は、少女と同じくらいの年頃の少年だ。なんか顔色がすっげー悪いけど。

94名無しさん:2017/10/09(月) 06:03:25 ID:LTDlCwEQ0
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「F89番、説明を」

隊長の指示に従い、一歩前にでる。
F124番、F125番の双子姉妹は、こんな時だとおすまし顔。M98番は、今にも倒れそうな顔をしている。可哀相に。

「貴方たちは、危険活動防止法違反で収容されました。弁護、裁判は既に完了しています。
 貴方たちには、上告の権利は認められていません。既にC級B-0対象犯罪者として処罰されることが確定しています」

鳩が豆鉄砲を食らったみたいな顔。まぁ、そうでしょうね。でも、分からない今が、きっと一番幸せ。

「B-0対象っていうのはねー」「Bって何か分かるー?」

F124番、F125番の姉妹が囃したてようとするのを、隊長が制する。

「貴方たち、まだ説明の途中ですよ?…まったく、貴方たちがB-0だったことに感謝しなさいね?でなければ、とっくにB-0かB-1にしていますからね?」

「キャー」「コワーイ」
姉妹は、おどけて跳ね回る。あの子たちは、いつもそう。こんなのの何が楽しいのか、私には分からない。

「ここからは、私が説明を引き継がせていただきますね。…XXXXさん、貴方は反社会組織、えーと、なんて読むのかしら、コレ。
 『暁の孤高の反体制の狼の武装戦線…?の虎…?』の一員として、破壊活動の幇助をしていたとして逮捕されました。

 まぁ、名前から分かるように、ちょっとした学生の火遊びサークルみたいなものですが、犯罪は犯罪です。
 貴方はご存知ないかも知れませんが、貴方たちのサークルは、より危険な団体への橋渡しのような役割も果たしていましたので、
 善良な市民の安全を担保するという観点から、この機会に全員を捕縛させていただいております」

隊長の説明に、吊るされていた青年は再度目を剥く。今まで事の重大さが理解できていなかったのかな?
それなら、今回のコレをいい教訓にしてくれるといいのだけれども…一度しか味わえない教訓なのだから。

「ここの部屋に集めさせていただいたのは、まだ具体的な反社会活動を行っていない方々です。あぁ、ご心配なく。
 一度にこの部屋に収容出来なかったので、他の方々も順番にこの部屋に案内する予定ですので。
 ……コホン。閑話休題させていただいて、本題に移ります。貴方たちには更生の余地があると判断されましたので、
 処刑や懲役では無く、矯正刑が言い渡されました」

「矯正刑ー?」「去勢刑ー?」
「求刑ー?」「宮刑ー?」

また姉妹が囃し立てる。一体、どこからそんな言葉を覚えてくるのか。本当に、ココは教育に悪い場所だ。

95名無しさん:2017/10/09(月) 06:04:06 ID:LTDlCwEQ0

「もう!M98番、F124番、F125番を大人しくさせてください!……えーと、どこまで話しましたでしょうか?
 矯正刑というのは、つまり、もう悪いことを考えない大人しい人になっていただくということです。
 処置を受けていただいた後、歩けるようになったら、もうお帰りいただいて結構です……こんなことで、牢屋に入っていただくのも気の毒ですからね」

穏やかに微笑みながら、隊長は言葉を続ける。気の毒とか、どの口で言うのか。
私にとっても結局は他人事だけれど、あの人の本心は何処にあるのか、いまだに分からない。

「処置ですが、こちらも大したことは行いません。貴方がその気になってくだされば直ぐに終わりますので安心してください。
 セン馬って言葉をご存知でしょうか?これは、気性の荒い牡馬を去勢することで、穏やかな性格に矯正することなのですが、
 今回行われる処置もそれに準ずるものです。つまり、貴方たちの睾丸を物理的に除去するという形になりますが……どうしました?
 上手く伝わっていないような顔をされているのですが……」
 
呆れた。どうやら、このお兄さんは今の説明で頭から煙をふくぐらいに煮詰まっているみたい。
事前に見たプロフィールでも、ノリで生きている極まった馬鹿だとは聞いていたけれど、ここまでだ何て思ってもみなかった。

「隊長。もっと砕けた言葉にしなければ、こちらの方には分かっていただけないみたいです」
「えーと、あの、そうなのですか?」

お兄さんは頷く。ただ、頷きつつも、頭の周りに?マークが飛び交っているのが見えるような顔を隠さない…というか、隠すという知恵がないんでしょうね。

「えーと、つまりですね。貴方の、睾丸…いや、精巣というか、あの、その、キ、キ、キ……」
「つまり、アンタのキンタマ、二つだからタマタマを両方とも潰しちゃうよってことです」

なにをカマトトぶっているのか、顔を真っ赤にした隊長から言葉を引き継ぐ。こんなこと、さっさと終わらせるに越したことは無い。

「コレですよ、コレ。コレをブチュッとして、お兄さんに『お兄さん』じゃなくなってもらうってことです。
 私には無いからどうしてか分かんないけど、コレ無くなったら、お兄さんはとっても大人しくなっちゃうんですよ。オカマさんになっちゃうから」

お兄さんの貫頭衣の裾から手を差し入れ、男の人の柔らかいところをタプタプさせながら話を続ける。
今までキョトンとした顔が見る見る青褪め―――てない!この人、まだ状況を理解していない!それどころか、おちんちんを大きくしている!!
目線は私の胸と、隊長の胸を交互に行ったり来たり…いや、大物なのか、馬鹿なのか。

「XXXXさん、コレからこの子、F89番があちらのミドリの服を着た殿方で実演しますので、何をされるのかじっくり見ておいてくださいね?」
「わーい、実演ー!」「わーい、アキもアキもー!」

F124番、F125番の二人が復活した…M98番は?と見ると、股間を押さえて蹲っている……全くもう、情けないったら。
というか、本名を名乗ったら駄目でしょうが!!というか、私?!

96名無しさん:2017/10/09(月) 06:04:37 ID:LTDlCwEQ0
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カナエお姉ちゃんがビックリした顔してる。
ま、タイチョーからの直々のご指名だもんねーいいなー。

「……分かりました。方法は?」
「F89番にお任せします。器具が必要であれば……M98番?何時までそうやって丸まっているのですか?立ちなさい」

うわー、タイチョーってば厳しいなー。ユウ君、ユキとアキでギュッてしたから、きっと未だ立てないよ。
ほら、まだプルプルプルプルしてる。カワイー。痛そー、分かんないけど。アハハ。

「M98番、急所をやられたのですね?君には金的という急所があるから、男の子でいたかったら守らないと駄目と教えましたよね?
 F124番、F125番の二人をみて御覧なさい?あの二人は、今君が抑えている弱点なんてないんですよ。だから、簡単に金的を攻撃できるんです。
 私やF89番も同じ。金的をやり返される心配もないし、そんな急所の痛みも分からないから、そんな姿でいても共感できません。
 でも君は違いますよね?だから……聞いていますか?そんなに痛いのですか?」

「そんなに痛いのー?」「たーいへーん」

アキと一緒にからかってみる。それでも、ユウ君は動けないみたい。男の子ってカワイそー。

「M98番、大丈夫ですか?立てませんか?……そんなに痛いのであれば、一思いに―――
 ―――隊長。器具は要りません。このままで結構です」

お、カナエお姉ちゃん再起動<リブート>って感じー。ユウ君もちょっとの間命拾いしたよねー。

「ねー」「ねー」

二人でアイコンタクトを交わす。だって、今までこの部屋から出て行ったタマは無いもん。
カナエお姉ちゃんもそれを知ってる筈なのにねー。ユウ君は知らないかな?ココに入るのは、きっと最初で最後だし。

まぁ、出来るだけ男の子を満喫すればいいんじゃない?最後なんだし。
満喫できるのは、男の子の大変さだけってのも、ま、付けて生まれてきちゃったんだし、仕方ないよね。

97名無しさん:2017/10/09(月) 06:05:16 ID:LTDlCwEQ0
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あの連中、頭がおかしい。

打ち上げから拉致られ、場に不似合いな甲高い声でのやりとりを聞きながらの第一印象はソレだった。

バカオブザバカ、いや、アイツはどうでもいいか。
アイツ、今までも碌なことをしないロクデナシだと思っていたが、今回のポカは致命的だ。

あの女達は、男にとって、去勢されるということがどういう意味を持つのか、理解しようともしていないらしい。
あまつさえ、懲役よりも去勢のほうがマシというのを、事実として信じ込んでいる。

お互いを番号で呼んでいるのは復讐を避けるため?であれば、何故顔を晒している?
やっていることが、どうにもチグハグで違和感を拭えない。

MはMale(男性)?FはFemale(女性)?ごっこ遊びはそっちじゃねぇか?!
拘束から逃れようと身を捻りもがいても、カチャカチャ耳障りな音を立てるだけで
手枷も足枷も外れる気配が無い。タオルが巻いてあるからか、足首や手首に食い込む気配が無いのも、
この状況ではやたらと癇に障るだけだ。

大声を出そうとしても、猿轡に遮られてうめき声に変わるだけ。
猿轡も、ご丁寧に息がしやすいように空気穴みたいなものがあるようで、息苦しさも感じない。

出来る限り、拘束対象者に気を使っているように見えて、自分たちと無縁な痛みには全くもって無頓着。
それが、逆にあの連中の本気度を示しているようで背筋が凍る。

と、ボーダーのシャツを着た女(F89と呼ばれていたか?)がこちらに向かって歩み寄ってきた。
待て、待て、待ってくれ。俺が着ているのはピンクのシャツで、あのホワイトニットを着ている女(隊長と呼ばれていた)がいう、
ミドリの服をきた男じゃないぞ?!

98名無しさん:2017/10/09(月) 06:05:48 ID:LTDlCwEQ0
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私、F89番ことカナエが執行することになりました―――なんて。
本当に、悪い冗談みたいだけど、あのままだとM98番が酷い目にあわされてしまうから仕方が無い。

仕方が無い、仕方が無い、、、本当に辟易する言葉!
と、桃色の貫頭衣を纏ったお兄さんが目を覚ましたみたい。本当に、お気の毒様。
緑色のお兄さんのところへ向かう前に、ピンクのお兄さんの所へ向かう。隊長から警告も来ていないし、コレは問題無いみたい。

「ピンクのお兄さん、起きちゃったんですね」

むーむー言いながら、身を捩るお兄さんに声を掛ける。
目からは、未だ闘志や意思が消えていない……こういうのを見ると、とても悲しくなる。

けど。
だけど。
どこか、身体の奥が熱を帯びてしまうのを感じる。これも、どうしようもなく、悲しい。

「申し訳ないのですが、さっきあっちのバカのお兄さんに説明した通りです。お兄さん達には、『お兄さん』をやめてもらいます。
 お兄さんはそのまま楽にしてくださって結構ですよ?反抗や、反省したフリもしていただかなくて結構です。
 きっとお兄さんは知らないでしょうけど、タマを取られちゃうと、みんな腑抜けになっちゃうんですから。隊長は、それを「イイコ」になったって形容しますけど、
 単なるタマ無しの腑抜けです。女は最初からついていないのに、何で男の人はそうなっちゃうんでしょうね?取られた後で教えてくださいね」

これ以上引き伸ばせない。軽くピンクのお兄さんの頭を撫でて、そのまま緑のお兄さんのところへ向かう。
何時の間にか、隊長は緑のお兄さんの傍らでこちらを待っていた。

緑のお兄さんは、未だ太平楽の夢の中。きっと、これが一番賢い、と、思う。

「F89番、これから被執行者を起こして説明を行いますか?それとも、このまま執行しますか?」
「……このまま執行します。その方が、ショックも少ないと思うので」
「あらあら、酷い話。折角なので、男の子をやめる覚悟を少しはさせてあげても宜しいのに」
「―――執行します」

99名無しさん:2017/10/09(月) 06:06:28 ID:LTDlCwEQ0
戯言に付き合ってはいられない。このままでは、緑のお兄さんが何時目を覚ますか分からないし、目を覚ますと説明の義務が生じてしまう。
前後不覚の今、その、『潰して』、事後承諾が一番いい。それに、何も分からないまま、一気に、『やっちゃう』方が、きっと痛みも少ない。
これは、最初から持っていなかった私にも、隊長にも、F124番、F125番の娘達にも分からないことだけど。

分かってあげたいのは山々だけど、こればっかりは仕方が無い。
また、仕方が無い、か。

緑のお兄さんの裾をめくり、男性器を露出させる。
被ってるペニスと、ちょっと小ぶりな袋が露になって少し笑ってしまう。
御免なさい、でも、小さい方が痛みもショックも少ないよね?そうだったらいいなと願う。

ううん、きっとそう。だって、小さいどころか、ついていない私達は潰されても平気だし。そもそも潰される心配もないし。
無くなっても、きっと寂しさも少ないはず。うん、こんな時は、小さい方がいいんだよ。よかったね、お兄さん。

隊長がお兄さんの肩を押さえ、私はお兄さんの腰にしがみつくようにして身体の逃げ場を封じる。
何度もやってきた『作業』だけれど、この瞬間はいつも緊張する。

一回で。二つとも。何度も苦しむことがないように。せめて、直ぐ楽になれるように。



一度大きく息を吸い込むと、狙いを定めた膝を、哀れな被執行者の股間に叩き込む。

グシャッ

100名無しさん:2017/10/09(月) 06:07:02 ID:LTDlCwEQ0
--------------------------------------------------------------------

あらあら、お可哀相に。
ミドリ色のシャツの殿方はさぞやビックリしたでしょうね。

さっきまで高鼾を上げていたのに、今は地獄に行ったみたいな顔をしていますもの。
でも、コレは必要な痛みです。コレから、地獄から戻ってきてから、生まれ変わってイイコになるんですもの。

カナちゃん―――(F89番のことですが、私が内心こう呼んでいることは秘密ですよ)は
持ち前の豊かなおっぱいで、痙攣を続けるミドリの殿方の頭を押さえ込んでいます。気持ちよさそう。
落ち着かせようと、必死に声も掛けているみたい。本当に、優しい、自慢の教え子です。

「大丈夫、大丈夫。ちょっと『男の子』の一部分が潰れただけだから。おちんちんは未だ残ってるから」

ミドリの殿方は、それでも痙攣が治まらないみたい。いつもの光景だけれど、どこからあの、いわゆる最期のお力は出てくるのでしょうか?
おっと。見とれているわけにも行きません。早めに処置をしなければ。

カナちゃんを引き剥がし、大きく膨らみつつある袋の付け根をきつく縛ります。
これをやっておかないと、内出血で大変なことになってしまうのです。

そのまま、手枷を外して、緑の方を横たえます。
もうこの方は『イイコ』ですし、あまり長い間吊るしておくと、上半身の血行も悪くなってしまいますので。

ミドリの殿方の頭を撫でつつ、落ち着かせるために声を掛けます。

「イイコ、イイコ。もう大丈夫ですよ。タマタマはちゃーんとナイナイしましたからねー。ウフフ」
「隊長…」
「F89番、ご苦労様でした。もう、この方は平和な人になりましたね。もう潰されることもない…無くなったんですから。フフ」

もう、カナちゃんはいつも不服そう。優しいのは結構ですけど、仕方が無いことなのです。
それに、ちょっと想像力を働かせれば分かりますよね?私達も『ついてない』ですけど、それで困ったことってありますでしょうか?
この方も『同じ』になっただけ。穴は無いですが、その分おちんちんがついて、お得かもしれませんよ?

101名無しさん:2017/10/09(月) 06:07:43 ID:LTDlCwEQ0
「さて、次はどちらの方にしましょうか……近いし、ピンクの殿方がいいですかね?」

用済みになった『元』殿方の傍らから離れ、未だに身を捩っているピンクのシャツの方に目線を向けます。
顔色は青く、必死に身を捩っている様は健気で、愛おしささえ感じるくらいです。。

あぁ、早く恐怖から解放してあげなければ!!
身体の芯から止め処なく沸き起こる熱―――使命感だと考えています―――に突き動かされ、次の殿方の下へと足を進めていきます。

ああ、何て汗。必死な表情。可愛くて、可愛くて、食べてしまいたいぐらい。

「次は貴方の番ですよ。ウフフ、そんなに怖がらなくても大丈夫。その、キ、キ、あの、ソレがついていた方が間違いだったんですからね」

……はしたないという感情が邪魔して、キンタマと言えない。うぅ、恥ずかしい、面目ない、家ではなんども練習をしてきたのに……
カナちゃんは、未だミドリの殿方を落ち着かせようと頑張っているみたい。私も頑張っているんだから、助けてくれてもいいのに。

ピンクの殿方は、凄い形相でこちらを睨めつけてきています。ぶっちゃけ、かなり怖いですが、怖がっている素振りも見せられません。
こちらが怖がると、カナちゃんやユキちゃん、アキちゃん、ユウ君まで怖がらせてしまいますし、被執行者の方にも無駄な希望を与えかねません。

無駄な希望を与えてから奪い去るような、不要な苦痛を与えることは本意では無いのです。
ただ、大人しい、『イイコ』になって欲しいだけなのですから。

「そんなに、コレを取られたくないんですか?あっても痛いだけでしょう?思い切って、取ってしまえばスッキリしますよ」

シャツの隙間から手を入れて、ピンクの殿方の睾丸を掴む。あら、この方のは結構ずっしりしていますのね。
こんなに立派だから、取られてしまうのが勿体無いのでしょうか?あっても無駄なだけなのに。

どうにかして、この方にも、こんなモノ無くてもいいと納得してもらえないでしょうか……今回はあの手で行きましょうかね?


おもむろに、私は下穿きを取り去ります。
こんなこともあろうかと、下は巻きスカートのみで、下着は穿いておりません。
最初は抵抗があったけれど、どうせ殿方に見せるわけでは無いし(見た方は、みんな殿方ではなくなっているし)と考え、
近頃の執行の際が常にこの格好をさせていただいております。

また、陰毛の処理にも怠りはありません。睾丸が付いていない女性の股間を見て、被執行者の方に安心していただくためにも、怠るわけにも行かないのです。
今までこちらを睨んでいたピンクの殿方の視線が、私の股間を凝視するのを感じて、また身体の芯が熱くなります。

「ほら、ご覧になってください。私には、睾丸どころかおちんちんも付いていませんが、それでも平気ですよ」

落ち着かせるように、ピンクの殿方の睾丸をやわやわと揉み解しながら声をかける。

「安心してください、おちんちんは残してあげますから、用を足すのにはきっと困りませんよ。貰うのは、こっちだけです」

揉み続け、声を掛け続けると、ゆるゆるとピンクの殿方の身体が弛緩する。
そろそろでしょうか……と考えた瞬間。

「むーっ!!!」
「きゃっ!」

ピンクの殿方の全身に力が漲り、私は胸に強い衝撃を受けて跳ね飛ばされてしまいます。
後で聞いた話では、ピンクの殿方は体操選手のように両腕で身体を持ち上げ、いわゆるどろっぷきっく?(アキちゃんが言っていましたが、イメージがつきません)の要領で
私を跳ね飛ばしたのだそうです。


「おとなしく!」「しろアッパー!!」

次の瞬間、ユキちゃんとアキちゃんが、ピンクの殿方の金的に伸び上がるような拳をいれていました。
ピンクの殿方は一瞬硬直すると、白目を剥いてグッタリしてしまいました。
あらあら。

102名無しさん:2017/10/09(月) 06:08:23 ID:LTDlCwEQ0
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まったく、タイチョーは危なっかしいんだから。
アキたちが助けなかったら、一体どうなっていたことやら。存分に感謝してもいいよ!

ピンクのおじちゃんをノばした後、あたし達は隊長に手を差し伸べる。
タイチョーは「平気です」なんて言っていたけど、耳が赤くなっているのをあたし達は見逃さなかった。

「タイチョー、コイツどうしますか?!」「ユキとアキで、コイツのタマキン食い千切ってやりましょうか?!」

タイチョーを元気付ける為に、過激な提案をしてみる。これで笑ってくれればよし、ゴーサインがでれば、躊躇無くやってやるつもり。

「F124番、F125番、越権行為ですよ。それに、噛み千切ると流血するので、感染症のリスクがあります。許可できません」

もー、タイチョーはお堅いんだから。ちょっと涙目になっていたくせに。
ま、そこがタイチョーのチャームポイント?っていうか、可愛いとこなんだけどねー。カナエちゃんは分かってないみたいだけど。

「困りましたね……どうにか、この方には睾丸なんていらないと納得してもらいたいのですけれども」
「えー、きっと無理だよー」「男の証拠だ、誇りだみたいに考えてるんだよ、きっと」

タイチョーは頬に手を当てると、うんうん唸りながら考え込んじゃった。真面目だなー。

「ねーユキ、こういうのはどうかな」「なになに、アキ?」

ごにょごにょごにょ……

103名無しさん:2017/10/09(月) 06:08:58 ID:LTDlCwEQ0
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くそっ、吐き気がする。クソ餓鬼がっ!!
痛みに引かれて目を覚ましたとき、最初に浮かんだ言葉はそれだった。

あのイカレ女が突然ストリップを始めて、そのまま俺のタマを撫でさすってきやがったときも吐き気がしたが、
アイツには浴びせ蹴りをかましてやって少しスッとした。ざまあ見やがれ。

きゃっとか可愛らしい悲鳴あげやがって。
可愛い顔をしているんだから、可愛らしい人生を生きていけばいいのに、何でこんなイカレ稼業を営んでいるんだか。
率直に言うと、普通に町で出会ったなら、声をかけない自信が無いぐらいの美人だが、次に寄ってきたら蹴り殺してやる。

と、思った矢先のアレだ。

いつの間にか後ろにいた餓鬼どもが、思いっきり俺の股間に何かしやがった。
アレほどの痛みは味わったことが無い……タマの裏が未だ痛む。あの餓鬼ども、アレは本当に手馴れた攻撃だった。
アレの裏に、どれだけの犠牲者がいるのか、正直考えたくも無い。

今は最悪だ。
収まらないタマの痛みに加え、今度は足枷まで天井の鎖で吊るしてやがる。
足を閉じられないまま、くの字を横に倒した格好で、俺は無様に晒されている。しかも、全裸でだ。

「あらあら、お目覚めですか?丁度いいタイミングですね」

ニットのイカレが声をかけてくる。黙れといいたいところだが、猿轡のおかげで言葉が出せない。
有難うよ、コレが無ければ、俺は罵倒の言葉を捻り出しすぎて、知恵熱で倒れてたかもしれねーからな!
というか、そろそろ下に何か着たらどうだ?!

「先ほどは不躾な真似、失礼いたしました。貴方にとって、『ソレ』はそんなに大事なモノだったのですね」

ん?何か雲行きが怪しい……ここで心を入れ替えるみたいな殊勝な女じゃないだろ?


「男の子の『証拠』、そこまで大事だとは、女の身である私には想像もつきませんでした。
 なので、お恥ずかしながら御教示願いたいのです。『ソレ』がついている……男であるというのが、どれだけいいことなのか」

「じゃじゃーん!」「男女対決!チキチキ我慢大会の時間だよ、おじちゃん!」

脇からクソ餓鬼どもが飛び出してくる。そういうことか……お前ら脳みそ腐ってんじゃねーの?!
身体を揺するが、4点で天井に固定された今はでは何の用も為さない。

「エントリーナンバー1.ナンバー名はバストサイズ!F89番おねーちゃーん!!」「ヒューヒュー!」

目の前に現れたのは、ボーダーシャツを着ていた女…今は全裸だ。
無駄にでかい胸と、無毛の股間を晒した状態で、憮然とした表情でそっぽを向いている。

アンタも苦労しているんだな……苦労ついでに、そこの餓鬼を縊り殺してくれればもっと良いんだが。

「エントリーナンバー2.オトコの意地みせたる!ピンクでマッチョなテロリストおじちゃーん!!」「ブーブー!」

クソ餓鬼どもはノリノリだ。脳みその代わりにヘリウムでも詰まってて、そこから声だしてんのかコイツら!

「申し訳ありません、この子達はふざけるのが好きでして。お仕置きをしようにも、お仕置きする場所が『付いていない』ので、
 私もほとほと困っているのです」

イカレが頬に手を当てながら語ってくる。聞いていない。口を閉じろ。臭いから。

「それでは、僭越ながら趣向を説明させていただきますね?とはいえ、とても単純なお話です。
 F89番の股間をM98番が握り、貴方の股間を私めが握らせていただきます。丁度、男女が逆になった形となりますね。
 それで、最初に音を上げた方が負け、ということになります」

生白い顔をした餓鬼が、巨乳の姉ちゃんの後ろに跪く。みっともないこと、この上ない。
こんなヤツらをこそぶっ飛ばしたくて、俺は組織に入った筈なのに!!

「それでは、M98番、準備をしてください。あ、そこでは無いです。こちらの方の、丁度、睾丸がぶら下がっている位置を同じところを握るのですよ」

オス餓鬼の手が、虚空を掴む。そりゃそうだろうよ、ついてねーんだから!!

「そして、私めが貴方の睾丸を握らせて頂きますね。それでは―――
 ―――よーい!」「スタート!!」

104名無しさん:2017/10/09(月) 06:09:57 ID:LTDlCwEQ0
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私、F89番ことカナエは職務を遂行しています。職務って何かって?突っ立っていることです。

ピンクのお兄さんは、今にも目玉が飛び出しそう。
隊長は、嬉々としてお兄さんのタマを握って、揉み扱いて、摺り合わせて、酷い目に合わせている。

翻って私は、足を肩幅に開いて立っているだけ。
割れ目の真下で、M98番が手をニギニギしているけれど、そこには何も無いんだから。

M98番は、何を恥ずかしがっているのか、出来るだけ私に触れないように見ないように頑張っているみたい。
でも、ピンクのお兄さんも直視出来ずに……そりゃそうよね、『ついている』んだから……薄目を開けたり閉じたりしながらモゾモゾしてる。

「どうしたのですか?殿方でしょう?F89番はまだまだ平気そうな顔をしていますよ?」

隊長、あのサディスト女は大輪の笑顔だ。やっぱり、頭がおかしい。
そんなこと言うなら、自分でも体験してみろと言いたいけれど、アイツも『ついていない』から出来ないんだよね。
私にとってはそれぐらいの他人事だけど、芋虫のように跳ね回っているピンクのお兄さんの無念は如何ほどか。

「ウフフ、ほら、ほら。殿方はお強いのでしょう?女の子が声一つあげていないのに、なんですか?そんなに跳ね回って!
 それとも、もしかして貴方は殿方ではない?だから、女の子が耐えられるような責め苦にも耐えられないんですか?
 それなら、このタマは何で付いているのでしょう?何かの飾りなのですか?」

ほら、アイツもノリノリだ。普段は絶対タマなんて言わないくせに、タマ無し相手や絶対優位になると直ぐに口に出す。
やり返されないと知っているから。そもそも、『無い』から絶対にやり返されたりしないのに、それでも怖いんだ。
猿轡を噛ませるのもそうだ。口ですら、何かしら攻撃されるのが怖いんだ。臆病者。それでもキンタマ……は『ついてない』のよね、元から。

あー、私もどんどん毒されつつあるなー。反省。

「あらあら、これじゃ勝負になりませんよ。困りましたね……もしかして、M98番が手を抜いているのかしら?」

突然話の矛先を向けられ、M98番は目を白黒させる。いい気味だ。
このコは、『ついている』のに、勇気も出せず、言われた通りに動くだけ。勇気を出せないから、私の身体にも触れられず、オドオドしてるだけ。

「F124番、F125番。少し、M98番に気合をいれて頂けますか?やる気が出ないみたいなので」
「はいはーい」「アイアイサー」

F124番、F125番の二人が転がるようにやってきて、M98番の両隣にピタリとくっつく。
そのまま、先を争うように彼の股間に両手を突っ込んで、意気地の無いタマを握り締めたみたい。
私の股間の下で、彼の手が震えた。

「止めちゃ駄目だよ」「止めたら、すごーい痛ーいよー、きっと」

二人の少女はコロコロと笑いながら、両手に力を込めていく。
私は、咄嗟に股を閉め、彼の手のひらを掴み、自分の割れ目に押し付けるようにして彼の手が決められた場所から離れるのを防ぐ。

「おー」「おねーちゃん、やーさしー」
「離れたら、潰しちゃおうと思ってたのに」「真面目にやらないコのタマは、没収でーす」
「私達はいいんでーす」「没収したかったら、やってみてもいいでーす。ほら、ココに手を入れて」

F124番?125番?は自分の股に、彼の残った左手を挟み込む。もう片方は、抱きつくようにM98番に覆いかぶさる。
二人とも、それでも片方の手は常に彼の股間に差し込んで、『オトコ』を責めさいなむことを忘れない。

擦れた、甲高い声での悲鳴がM98番から立ち上る。

「ウフフ、今のところ、悲鳴を上げているのは男の子チームだけですよ?どうしたんですか?
 男の子の方が強いんでしょう?逞しいんでしょう?なんで、殿方だけ悲鳴を上げているんですか?このタマタマが悪いんですか?痛いんですか?
 F89番は手が逃げないように股間で支えているのに、貴方は手から逃げようと身を捩るばかりで恥ずかしくないんですか?それでも男ですか?
 ちゃんとキンタマついているんですか……ウフフ、失礼。『ついている』からですよね?」

隊長は、雑巾でも絞るみたいに、ピンクのお兄さんのタマを締め上げている。
搾り出されているのは、お兄さんの生命だ。全身から汗をかいて、真っ赤な顔をして、目玉が零れ落ちんばかりに見開いて。
どれぐらい痛いのだろう?どれだけ苦しいのだろう?それは、私には一生分からない。怖いもの見たさはあるけれど、こればっかりは分かりたくも無い。
対して、あの女は恍惚の表情だ。抑えようとしているのだろうけど、腰が動いて、アソコをウレタンクッションに擦り付けている。
うわー、やなモノを見ちゃった。

105名無しさん:2017/10/09(月) 06:10:27 ID:LTDlCwEQ0
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ウフフ、ウフフフフフフフフ。

何度やってもいいものです。カナちゃんは蹴り潰すばかりですけど、
やっぱり、私は握り潰す方が好き。『タマ』りません……なんちゃって。

危ない、危ない。あんな洒落が口を突いて出てしまったら、もう、お腹を切るしかありません。
ピンクの殿方はグッタリしてきたみたい。ちょっと、幻滅してしまいます。

もっと、もっと、もっと、もっと楽しませて欲しかったのですが、このままだと、私も私の中身も
きっと我慢できなくなっちゃってたから、これで正解。

ユウ君も伸びてしまっているし、そろそろ仕上げの頃合でしょうかね。
そうしないと、アキちゃんユキちゃんが本当にユウ君のも潰してしまいそう。

「ご満足いただけましたか?タマタマが『ついている』から、殿方の方が優れているというのは錯覚なのです。
 見てください。F89番は、汗一つかいていませんよ?貴方はもう冷汗みずくなのに。
 殿方は、コレがついているから、乱暴で、それでいて弱弱しいのです。貴方たちを捕まえるときも、
 先に貴方たちのリーダーを捕まえて、タマタマに聞いてみたら、直ぐに知りたいことを教えてくれたんですよ?
 女の子だったら、絶対にそんなことは無いのに。

 あぁ、先に謝っておきますね。仲間を売るようなリーダーの方は、殿方でいる資格は無いと思いましたので、
 もう心を込めて潰させいただいたのですが、潰されて目が覚めたのでしょうね。すっかり消沈してしまって、ウフフ、
 ショウチンですって。大丈夫、チンは消してはいませんよ、フフフフ。でも、もう、何を聞いても返事をしてくれないのです。
 話を聞くためのタマももう無い、いわゆるタマ無しですので仕方ありませんが、怒らないであげてくださいね」

熱を帯びた睾丸を、ゴリゴリと揉みながら、耳元で囁く。
丁度、私のおっぱいに顔を埋める…うーん、押し付ける?カナちゃんなら埋めるなんですけど…形になってしまっていますが、
もうそろそろ殿方では無くなるので、問題無いですね。じゃれあいみたいなものです。

「はい。それでは、そろそろ潰させていただきますね。心配しないで。こんなモノ無くても生きていけますよ。
 ほら、この部屋の中だけでも、もう『ついていない』コ、もとから『ついていなかった』コの方が多いんですよ。
 貴方もその仲間入りをするだけ……まぁ、最初から『ついていなかった』私達とはちょっと違う感じですが、タマが無いのは一緒です。
 じゃ、痛かったら叫んでもいいですよ?後で、どんな感じに痛かったのか、女の私でも分かるように、お茶でも飲みながら教えてくださいね?

 えいっ!」


グシャッ


――――――ウフフフフフ、無くなっちゃったー。

目が覚めたら、このコもイイコになっていると思うと、もう、身体の芯から溢れてくる蜜を押しとどめることは出来ませんでした。

106名無しさん:2017/10/09(月) 06:10:59 ID:LTDlCwEQ0
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開かない、開かない、開かない。
開けゴマ!オープンセサミ!アブダカダブラ!駄目だ!開かない!!

おっと、どーも。今取り込み中。大ピンチです。伝説(予定)の男の男の危機一髪。ののの。

オッパイのコと、清楚なお姉さん、あとジャリンコ二名は、どうやらジャングルの奥地からやってきた
首狩族ならぬタマ狩族の模様。ダイバーシティにも限度があるだろ!?


ま、そこは伝説の男。必死こいて手枷を揺すっていたら、上から繋がっている鎖が切れたワケですよ。
切れたというか、割れたというか。これ、鉄じゃなくて、強化プラスチックみたいだけど。

オッパイのコは、顔色の悪い少年の介抱を、ジャリンコは周りで騒ぎたて、お姉さんはなんかグッタリしている状態で
どうやらこっちには目をやる余裕も無い様子。

華麗に優美に抜き足差し足忍び足っと。ちょうど床もウレタンマットなので、音がしないのが匠の技ですねえ。
足枷が邪魔で、アヒル歩きになっちゃいるけど、もう雰囲気はミッションインポッシブルですよ。失敗したらインポですから、ええ。

壁際は色とりどりのカーテンで覆われて、どこが出口かも分からない……もう潰されるのを待つだけ……というのは凡人の話。
入ってきたときにドアが開く音を聞いているもんねということで、一目散に出口に向かう。

出口にたどり着くと、あにはからんや!ドアのロックは暗証番号式ではないですか。
やはり、俺は『ついている』!『持っていますぞー』、どっちとも!!

ご都合主義というなかれ、俺は音で暗証番号キーの解除が出来るのです!!
ちなみに、ミドリ君は語学力と計画立案、ピンク君は腕力担当のチームで、これから伝説を作る筈だったのだが…安らかに新しい人生を歩んでくれたまえ。

出口脇のカーテンに包まり、耳を澄ませて1、2、3と。
フフフ、ほーら開いた。それでは皆様、さようなら――――――

ガチャン!!

あ。

そういえば、入ってくるときも、凄いガチャガチャ音してましたよね……。

恐る恐る部屋の中を見ると、5対の瞳が此方を刺していた――――――マジでピンチ。
ドアは――――――――――――――――――次は鍵穴かよ!!!!!

待って。神様。
痛いの控えめも、カッコいい傷跡も、モテモテの伝説も、どれ一つとして満たしてないんですけど!!

107名無しさん:2017/10/09(月) 06:11:36 ID:LTDlCwEQ0
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油断してた。気が緩んでた。ある筈無いと思い込んでた。
もう、取り返しがつかない。

どうやったのかは分からないけれど、バカのお兄さんは、拘束から逃れて出口までたどり着いていたみたい。
どうして?どうして?これで、ユウ君はなんとかなったと思ったのに…

「F89番、F124番、F125番、M98番。コレはどういうことですか?」

隊長の声のトーンが変わる。脊髄に氷水を流し込んだような感覚。
同僚は、あの声を聞くと『タマ』が縮みあがるといっていたけれど(その後、縮みあがる『タマ』そのものをとられちゃったらしいけど)
『無い』私達でもわかる、危険信号。

「M98番。拘束の担当は貴方でしたね」

冷たい、底冷えがするほど冷たい視線がユウ君を刺し貫く。
彼はもう震え上がってしまって、小刻みに首を振るだけだ。きっと、彼の『タマ』も縮み上がっているのだろう。
そのまま縮み上がりすぎて、無くなってしまえばいい。であれば、どれだけ幸せなことだろう。

「M98番。貴方は罰として去勢します。
 F89番、F124番、F125番。貴方たちは、M98番を去勢することをもって罰とします」

有無を言わせぬ声。膝が笑って、立ち上がれない。
それでも。それでも、立たないと。

「隊長」
「F89番。貴方に意見は求めていません」
「隊長!これは、確かにM98番、いや、ユウの落ち度です。ですが、この件の監督責任は隊長にあります!
 ユウにのみに罰を与えるのは、不公平です!!」


―――言ってやった。言ってしまった。
――――――大丈夫、大丈夫、『無い』から潰されたりしないもん。

裸の身体を抱きしめ、隊長を見やると笑顔。
だが、それは張り付いた様な、まるで『そうあるべき』と定められたような笑顔でしかなかった。

「F89番。貴方は、私も罰を受けるべきというのですね。確かに一理あります」

え?
もしかして、話せば通じる感じ?

「M98番。聞いていましたね?それでは、貴方に機会を与えます」

そのまま、隊長はユウの前まで進んでいく。ユウ君は、さっきまでのタマ責めの痛みで、まだ立てないみたい。

「私の命令で、これから貴方の金的を除去します。引き換えに、貴方に私の金的に一撃を入れる機会を与えます。
 さぁ、立ち上がって、私の股間を攻撃しなさい。蹴りでも、殴りでも、握りでも構いません」


何を馬鹿な!そも、アンタには『無い』じゃない?!
そう思い、隊長を睨みつけるが何処吹く風だ。

ユウ君はそれでも立ち上がる。片手でキンタマを抑えて、内股の酷い格好だ。
よろめきながらも、ふらつきながらも拳を繰り出し……それは隊長の股間にあたり、ぽすん、と気の抜けた音を立てた。

108名無しさん:2017/10/09(月) 06:13:34 ID:LTDlCwEQ0
次の瞬間、お布団を思いっきりたたいたような、乾いた破裂音が響き、ユウ君の身体が宙に浮いた。
キンタマを蹴り上げられたんだ―――彼は、床でもがいて、もがいて、のた打ち回っている。

「M98番。以前にも教育した通り、女性の股間に金的はありません。勿論、私にもです。先ほどの拳の感触を思い出せば分かるでしょう?
 もし助かりたいのなら、あの瞬間に私を殺すつもりで飛び掛ってくればよかったのです。まぁ、勢いが弱ければ今と同じことになりましたが。
 
 忘れたならば、教訓として覚えておきなさい。女、少なくとも私にはキンタマの痛みは分かりません。なので、躊躇無く蹴り上げられます。
 やり返される心配も無いからです。ですから、男、貴方のようにまだキンタマが『ついている』男は、常に金的に注意を払わなければなりません。
 注意を払いながら、死に物狂い。注意を怠るような男は、金的をぶら下げている資格はないのです。今の貴方のように」

呻き声をあげる彼に、冷徹な声が降り注ぐ。

「さぁ、立ちなさい、M98番。今のレッスンの振り返りをしますよ」

操り人形のように、ユウ君は立ち上がり、ファイティングポーズをとった瞬間。
また乾いた破裂音が響き、彼は床を転げ回る。

「話を聞いていたのですか?それとも、もう要らなくなったのですか?
 何故、金的から手を離すのです。蹴って欲しいということですか?もう潰して欲しいということですか?
 貴方は私達と違って男の子なのですから、金的は常に警戒すること!今はレッスンですが、これが実践ならもう二回は潰されていますよ?
 さぁ、立ちなさい。立てなくなったら、勃たなくしますからね」

ユウ君がうめきながら立ち上がる。その姿は、とても弱弱しい。それでも、内股で、両手で股間を押さえていても立ち上がる。
そして、吠えた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

飛び掛る瞬間、隊長の手が翻り、彼の顔面を叩いた。軽い破裂音……いけない!
次の瞬間はスローモーションのように見えた。彼の両手が股間から離れ、顔面を覆うのと、隊長の足が吸い込まれるように
ユウ君の股間に叩き込まれるのは、ほぼ同時。重い破裂音。

「M98番。やはり、貴方には金的をぶら下げている資格はありません。今のは、そこのF89番が得意とする、
 基本的なコンビネーションなのですが……彼女は貴方に食らわせてくれなかったのですか?

 ふぅ。私は貴方が憎くて、こんなことをしているのではありません。むしろ、これは愛なのです。
 他所で貴方のタマタマが酷い目にあわされる前に、ここで取り除いたほうが貴方のためなのです。

 周りのお姉さんをみて御覧なさい。みんな、その弱点が最初から無いんですよ?その痛みを味わうことは一生無いんです。
 恥ずかしく思うことはありません。貴方にそんなハンディキャップがついていた、今までが可笑しかったのですから。
 まだおちんちんを使ったこともないのでしょう?今のうちに無くしておいたほうが、未練も少ないし、丁度良かったんです。

 ―――F89番、F124番、F125番。何をしているのですか?
 早く、M98番を楽にして、私達の仲間に迎え入れる準備をしてください。いいですね?
 彼からはペニスも除去しますが、これは後日ということにしましょう」

頷く。首肯する。
思い上がっていた。とても、意見なんて出来なかった。
臆病だから、強い。攻撃されたくないから、速い。反撃が嫌だから、重い。
私では、とてもあの領域には届かない。

109名無しさん:2017/10/09(月) 06:14:04 ID:LTDlCwEQ0
せめて、せめて。

私はもがいているユウ君を無理やり仰向けにすると、その顔面に跨り、足で彼の両手を押さえた。
彼の顔にアソコを押し付け、両足で彼の両腕を締め付ける。

「それでは、私は逃げようとしているお馬鹿さんに教育をしてきますね。拘束から逃れたのに、仲間を助けるでも
 逆襲するでもなく、一目散に逃げを選ぶだなんて、彼こそタマをぶら下げて生きていてはいけない方なのです。

 たっぷりと教育して、自分から、自分のタマを取り除いて欲しいと懇願するまで可愛がってあげます」

隊長が何かを言っているが、それも、もう、どうでもいい。

「とはいえ、あんな卑劣漢を女として迎え入れるわけにも行きませんが…これは、彼のタマタマを教育しながら、
 どういう処遇にすべきか考えましょうか……前のリーダーは耐えましたが、彼はショック死せずに耐えられますかね?
 まぁ、間違えてタマタマをつけて生まれてきたことを後悔してもらうしかないですね」

隊長の気配が遠ざかる。ふん、馬鹿な男。
要らない知恵を回すから、『男』が考えられる限りの苦しみを味わって『男』じゃなくされてしまうんだ。
それよりも。

「アキ、ユキ」
「はい」「ごめんね、ユウ君、カナエお姉ちゃん」
「もう、いいから。せめて、一思いに楽にしてあげて」

ユウ君の頭に抱きつきながら、擦れた声を振り絞る。泣きそうってばれていないといいなぁ。

「ほら、ユウ君。見て。さっきは思うように見えなかったでしょ?もう、恥ずかしがらなくてもいいんだよ。男の子じゃなくなるんだから。
 苦しかったら、私のアソコに噛み付いてもいいよ。といっても、女の子には、これからユウ君が無くすものが元から『ない』から、
 それに、潰されている最中の男の子は力が入らないみたいだから、多寡がしれているかもしれないけど…

 大丈夫。大丈夫だから。アンタが情けないタマ無しになっても、みんな見捨てないでいてくれるから!!」

「ユウ君、ごめんね」「今度からは、ユウちゃんって呼ぶね」

背後で、双子が息を吸う気配を感じる。

「いくよ」「せーのっ」



グシャッ




甲高い声での悲鳴が、私の股間とこの部屋の出口から、協奏曲のように響いていた。

110名無しさん:2017/10/09(月) 06:14:41 ID:LTDlCwEQ0
--------------------------------------------------------------------
ここは、B-0矯正刑対象者のための執行室。Bとはボール(タマ)を指し、ここからタマをつけたまま退室したものは、いまだかつて誰も居ないという。

111名無しさん:2017/10/09(月) 06:15:45 ID:LTDlCwEQ0
最近、どこも新しいSSが無いため、自作してみました。
皆さまのお気に召せばいいのですが。

112名無しさん:2017/10/09(月) 12:50:01 ID:7ROzJJEI0
>111
男女の違いというツボが抑えられていて、かつキャラクターそれぞれのキャラ付けもしっかりされていて、文章も上手く、最高でした!
話の主体がコロコロ入れ替わっていて、そこもこの作品の魅力ではあるのですが、今は誰目線なのか解りづらい箇所がありましたが、それ以外文句なしの作品です!

できれば主人公の男が隊長に捕まっていたぶられるシーンまで読みたいのですがお願いできないでしょうか?

113名無しさん:2017/10/12(木) 11:09:58 ID:LT3Y0j960
>>111
お疲れ様でした
竿役の自己主張が少し強かったですがフェチのツボが押さえられていてとっても楽しめました

114名無しさん:2017/10/12(木) 18:20:42 ID:w50bzRHo0
金蹴りの場合は竿役っていうか玉役だな

115名無しさん:2017/10/20(金) 17:19:25 ID:Pue1LkpY0
>>111
大作投稿乙です
プチ群像劇風(?)に視点を入れ替えていく挑戦的な書き方ですね
男と女とでの玉に対する価値観の乖離…
蹴った側の女の心情をこれでもかと言うほど残酷にすることで埋まらない性差を表していますね
あまりに過剰な表現だと引いてしまう方なのですが、徹底した態度は女の(玉に対する)無知さ、無縁さの裏返しですので楽しめました

後半のバトルシーンが個人的に好きな書き方だったので
正統派の格闘物なども機会があれば読んでみたいです

116名無しさん:2017/10/21(土) 08:56:03 ID:rBd7hXNw0
>>112 
ありがとうございます。
続きも考えてみますが、どう差し込めばいいのか……
SSなんて書くのは初めてですが、コメントはとても嬉しいです。

>>113
すみません、書いてるとどうにも変な味付けになってしまって…
ちなみに、どんな感じの竿役がウケるのでしょうかね?

>>114
確かに。笑いました。

>>115
長文の感想、ありがとうごさいます。
ちょっと試しに書いてみましたが、こんな感じでご希望を満たせますでしょうか?

117名無しさん:2017/10/21(土) 08:57:37 ID:rBd7hXNw0
この国に、まだこんな場所があったなんてな。

某県の山沿い、車でも最寄の駅から3時間はかかり、さらにソコから山道を2時間。頼るは星明りのみの、所謂秘境。
温泉は湧くが、あまりのアクセスの悪さから、知る人のみぞ知る秘湯として語られることすら無い僻地。

俺は、簡素な囲いに覆われた湯船で空を見上げる。

そこには雲ひとつ無い満天の星空。脳裏に浮かぶのは、行方知れずの友人の顔。
澄んだ空と澄んだ空気が、ここが文明から遠く離れた地であることを強く認識させる。

終生のライバルであるナツキを追いかけて、この鄙びた地に足を踏み入れたのが、つい先程。
決着は未だついていない。それにも関わらず、アイツはふつり、と消息を絶ってしまった。

「実家に帰って、免許皆伝の証を貰ってくる。その暁には、オマエなんでボッコボコだかんな」

最後に見た顔を思い出す。聞けば、アイツの実家は、古流の武術の道場をひらいているらしい。
時流に乗れなかった敗残兵法だよ、とアイツは笑っていたが、あの変則的な動きや意表をつくための嗅覚は、
その古武術の教えなのでは?というのが俺の実感だ。

アイツ、最後は笑っていた。それなのに、突然。
退学し、実家で療養をするとの連絡を受けたときには耳を疑った。
色を為して部長に問い詰めるが、ご家族の意向だということを繰り返すばかり。

事故?病気?漲る生命が形となった男が?
信じることができず、俺は直接アイツの実家に出向くことにしたのだ。

この行動を知ってるヤツは誰もいない。
そもそも、ナツキ自身が実家の話をしなかったし、俺に対しても実家に来ることだけは止めろと釘を刺していたから。
―――それでも。


ガラガラと、引き戸が開かれる音と、懐かしい気配。
ナツキ?!と振り返ると、そこに居たのは、アイツに良く似た雰囲気の女だった。

それも、すっぽんぽんで。

「あら、こんな所に観光客かしら?珍しいね」
「うわっ、し、失礼しました!すぐに出て行きますので!!」
「いーわよ、減るもんじゃ無し。それに、ここは混浴だよ。といっても、普段は私かお猿さんぐらいしか来ないけど」

うわ。うわー。綺麗な女性だなぁ……というか、オンナの裸ってはじめて見たよ!!
相手の女性は身体を隠す素振りも無くて、こちらだけが妙にドギマギしてしまう。それなのに、どこか懐かしさを感じる。

「それで、何でこんな所に?いっちゃ何だけど、ココって何にも無いわよ」

―――あぁ、そうだ。この女性は、アイツに似てるんだ。
そう感じた自分は、ライバルとなる男……ナツキを探しに来たのだと、思わず告げてしまう。
いまどきライバルってという気恥ずかしさも、何故か感じることは無かった。寧ろ、話すべきことを、話すべき人に伝えたような気までしていた。

けれど。

118名無しさん:2017/10/21(土) 08:58:20 ID:rBd7hXNw0
「――ナツキ。もしかして、キミが探しているのは、タカナシ ナツキかな?」
「知って、いるんですか?」

女性はあっけらかんとした様子で問い返してくるが、何故か、空間に緊張が走る。

「そりゃそーよ。ここに住んでいる人間なんて殆ど居ないし、それに、ナツキは私の弟だったしね」
「---?!」

弟?!アイツ、姉貴がいたのか……。纏う空気が似ているのはそのせいか。いや、そうじゃない。
もう手掛かりが掴めたと喜ぶべきじゃないか?いや、話が上手すぎないか?いや、大学に連絡してきたのはこの女性なのか?
いや、アイツが療養するって、一体何が起きたのか?いや、アイツに会えないか?

予想外の情報に混乱して、聞きたいことが多すぎて、上手く言葉が出てこない。
目を白黒させる様子が可笑しかったのか、アイツの姉貴はくすくすと笑う。
というか、こんなお姉さんがいるなら紹介してくれよな、水臭い……。

と、彼女は何時の間にか、俺の眼前に迫っていた。
ちょっと、おっぱいが近いですよ?下も、その気になれば触れちゃいますよ!?
目の毒、目の毒です!!

慌てて目線を逸らす。その姿をみて、彼女は堪えきれずに吹き出す。
悪かったね、童貞で。

「ボク、悪いことはいわないからさ。諦めてオウチに帰りなさい?」

ナツキの姉は、俺の耳元で囁くように言葉を発する。

「ココは、本当に碌でもない場所、テレビは国営放送ぐらい、インターネットどころか携帯の電波だって入らない、通販なんて以ての外。
 国の法律だって、ココじゃ何の機能もしないわ。警察だって無いんだから。ココにあるのは、時代遅れで、私の代には絶えるだろう道場ぐらい」

鈴を転がすような、とはこの声か。女性に耳元で囁かれる経験だって初めてで、思わず身体が強張ってしまう。
それでも、その声の中に、ナツキの面影と、そして、どこか自嘲するような儚さを聞き取ってしまい、心が揺れる。

「無駄足になるのが嫌なら、ほら」

俺の思考が硬直するのを見て取ったか、彼女は俺の右腕をとると、極々自然な動作で、それを自分の股間に宛がった。
マ、マ、マ、マジで???!!!

「アハハ、キミ、その様子じゃ女の子に触れたことないんじゃない?コレで、いい思い出が出来たでしょ?
 おっぱいも触っておく?」
「ハイ!!じゃなくて、あの、その、お姉さん?!」
「ハヅキ。アタシの名前、ハヅキって言うの。まぁ、覚えなくてもいいけど」

手が、ハヅキさんの股間から離せない……クソ、修行が足りない!女体の修行が出来る場があれば……というか、そんなうらやまけしからん場所ってあるのか?!

「えー、都会ってそういうお店とかもあるんじゃない?知らないけど」

彼女の股間に固定された(不思議な力で)俺の右腕から手を離すと、左腕を彼女の乳房に導いていく。
や、柔らかい……

「コレで、もう思い出は十分よね?それじゃ―――

―――いや、駄目です」

うぅ、言ってしまった。やわらかい。気持ちいい。うわ、ホントに女ってチンポないのな……なんかヌルヌルしてるし。
脳髄はピンクの妄想で破裂寸前、喉はカラカラで足も震える。それでも。

それでも、俺は、ナツキを取り戻しにきたんだ。これだけは、譲れない。

「ボク?」

ハヅキさんの手は、気付かぬ間に俺のタマ袋をつつみ、肉棒をその指で刺激している。
腰から全身に、とろけていくような快感が広がっていく、でも。それでも!

「欲張りさんだね。このままヌイてあげれば満足かしら?……自信はないけど」
「そう!う!では!!なく!!!」

それでも、ナツキは譲れない。
「ナツキ!に!会わせてく!ださい!!それで納!得したら、帰!ります!!」

必死に快感に抗う。自信が無いといいながら、彼女の手は男を知り尽くしているかのようで。
気を抜くと一息に持っていかれそうな恐怖感を感じながらも、だ。

「……そう。あのコ、いい友達を持っていたのね。それなら―――

彼女の手に力が入る。痛い!痛いですから、ソコ、男の大事なトコロですよ!!

―――それなら、今日はウチに泊まりなさい。ナツキについては、そこで話すわ」

ハヅキさんは、俺の目を覗き込んで、そう告げる。そして、踵を返すと湯船から上がった。
形のいい尻に目線が釘付けになるのは、仕方が無いことだと思う。

「キミ?何かいやらしい目線を感じるんだけど……早く上がって、ついてきなさい?」

その言葉に従い、慌てて彼女の後を追う。
気付かぬうちに月に群雲。星明りは、いつしかその光を減じている。
浮かび上がるハヅキさんの後姿は掻き消えそうな程に頼りなくも、夜を塗りつぶしそうなほどに白く輝いても見えた。

119名無しさん:2017/10/21(土) 08:58:55 ID:rBd7hXNw0
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温泉から歩くこと、さらに半刻。古めかしい邸宅が夜の帳から姿を現す。

「すごい……」
「何も凄くないわよ。もう長年使ってない部屋も多くてボロボロだし、電気も来ないから型落ちの発電機で
 どうにか明かりとテレビぐらいを使ってるようなあばら家よ、ウチは。
 ほら、そこに軽トラがあるでしょ?あれで、片道4時間かけて、麓に食料を買出しに行ってるの。今日はその帰りで、
 久々に荷物を運んだからってことで温泉に行ってみたら、先客……キミが居たという訳」
「え、車が通れる道があるんすか?」
「ハァ、呆れた。何も調べずに来たんだね……遭難しなくてよかったよ。一応、舗装されていない林道があって、
 そこから国道に出られるんだ。とはいえ、ウチの私道でもあるから、知らない人も多いかもね」
「私道……凄いお金持ちじゃないすか?!」
「あのね、買い手も付かない田舎の山よ?維持するだけで手一杯。とっとと誰かココ買い取ってくれないかしらって何時も考えてる」

彼女はまた笑うと、玄関の扉を開け放った。
墨で塗りつぶしたような、黒。引き込まれるような、二度と戻れぬ怪物の口のような空間が現れる。

「ちょっと待っててね」

パチンと。ハヅキさんが電源のスイッチを入れると、その空気は霧散し、
薄暗くも歴史の重みを感じる、老舗な旅館のような佇まいの玄関が姿を表す。彼女は謙遜していたけれど、コレも凄ぇぇぇ。

遠雷のように響くのは、発電機の音だろうか。

「はい、いらっしゃい」
「お邪魔します……」

気圧されながらも、靴を脱ぐ。
そうだ、ナツキは――――――――――――

「ナツキは、今、離れで療養しています」

心を呼んだかのように、ハヅキさんが声を掛けてくる。

「明日、私からキミに一つ課題を出します。それを見事に達成できたならば、ナツキに会うことを許可しましょう」

心なしか、彼女の言葉が硬い。
表情は伺えないが、彼女が発する雰囲気も、先程の気さくなお姉さんから、何かしらの捕食者のものに変容していくが。
それも、一瞬。彼女の纏う空気は直ぐに弛緩する。

「ともあれ、それも明日。ウチに使えるお風呂は無いけど、それは温泉に入ったからいいよね?
 客間は……どれも老朽化が激しいからちょっと不安……うーん、アタシの部屋でいいかな?狭かったら御免ね」

え。ええええぇぇぇぇぇぇぇええぇぇ!!!
心の中でまた絶叫。もしかするなら。もしかするならば、俺ってば、今日、大人の階段を上っちゃったりしたりなんかして?!

と、ハヅキさんはジト目でこちらを見やっていた。

「あのね。もし変なコトしようとしたら、すっごい後悔するような目に合うから。するなら覚悟しておきなさいよ」

―――ハイ。

-----------
彼女の部屋は、普通の八畳間。
客間から持ってきたという、かび臭い布団と、彼女のファンシーかつ年季が入った布団を並べ、眠りに付く。

生殺しもいいところだよ……自分で抜くこともできねーし。
見やると、ハヅキさんはしどけない格好で(襦袢というらしい)、無防備な寝顔を見せている。
ううううううううう。

その夜、俺は初めて女子と同衾(別の布団だが)することになり、眠りにつけたのはようやく空が白み始めるころだった……

120名無しさん:2017/10/21(土) 08:59:48 ID:rBd7hXNw0
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翌日、昼。
俺は寝過ごしたことを詫びたが、ハヅキさんは気にするなと笑い、朝食を準備してくれた。

ベーコンエッグとご飯、それに味噌汁。いや、恐縮しきり。
ただで旅館に泊めてもらったようなモンだよ。コレは。
彼女に見つめられながら食べるのも気恥ずかしいし、美味しいと伝えるとほころぶように見せてくれた笑顔も眩しい。

だから。彼女が時折寂しそうな顔になるのを、努めて見ないようにしたんだ。

あの顔を見ると、察しの悪い俺だって分かる、きっと、ナツキは、もう、居ないんだな、と。
―――だって、アレは、居なくなった誰かを懐かしむような、そんな目だ。

「それじゃ、道場で待ってて。食堂からでて、突き当たりを右に曲がって道なりに進むと着くからさ。
 アタシは洗い物をちょっとやってから行くね」
「はい、手伝いましょうか?」
「いいって、いいって。但し―――」
「えぇ。ナツキの所に行くのは、その後。ですよね?」
「そーゆーコト。何か物分り良くなったね?」

きっと、だから。『弟だった』、過去形、なんだ。
そう考えると、この女性に強くでることは出来ず……言われた通りに道場に向かう。


半刻ほど。
胴着に着替え、精神の統一を図っていると、彼女は現れた。

「いや、ゴメンゴメン。ちょっと熱が入っちゃってさ。今着替えるから、待っててね」
「?!」

集中!集中!くそ、集中できない!!

彼女は自然体で服を脱いでいく。飾り気の無いデニムパンツ、無地のTシャツ。
その下からは、グレーのシンプルな下着が現れ、俺の意識を攫っていく……この視線泥棒め!

「あのね?昨日、もっと凄いところも見たし、触りもしたでしょ?なんでそんな意識するのよ、男の子って分からないわね」
「それとこれとは話が違うっす!!」

彼女は心底不思議そうな顔をするが、勘弁してくれよ……そも、まさか下着の上に直接胴着を着るんじゃ……マジかよ!!
目線を切ればいいのか。それとも心のままに凝視すればいいのか。結果として、チラチラと伺う形となってしまい、彼女に睨まれてみたりもして。

「さて、と。それでは―――ナツキ、愚弟は我が道場の免許を求めて、先日ココに現れました」

――ハヅキさんから、武道家の空気が流れ出す。この緩急自在なところは、ナツキも同じだったな、などと血の繋がりを感じてみたり。

「結果として愚弟は皆伝を仕損じ、武道家としての生命を失い、今は療養しています」

―――?!武道家としての、生命を、失い―――??

「キミの勇気に免じて、キミにアタシに挑戦する権利を与えます。見事、アタシを打ち破ったならば、愚弟に会うことを許しましょう」
「ナツキ、ナツキは生きているんですね!?」
「…………………………えぇ」

また、だ。
また、ハヅキさんから寂寥感を感じた。でも、それでも。

「俺は、ナツキに会いにきました。貴女に勝てば、会えるというならば、俺は、アンタに勝つ」
「いい、心がけです――――警告しとくけど、ウチの流派は何でもありの実戦流。なにがあっても、恨まないでよ」
「望むところです、いや、望む、ところ、だ」

ゆらり、と。彼女は俺と向かい合う。
先程の声音は息を潜め、まるで、コレから少し買い物に行くからと声をかけたような、自然体。

121名無しさん:2017/10/21(土) 09:00:23 ID:rBd7hXNw0
「合図はいいね?好きなところから、かかってきなよ」

だが。飛び込めない。
俺の身体の芯から、得体の知れない警告が鳴り響く。
本能的な、恐怖。

足を肩幅に、かつ片足を半歩前へ。
どのような動きにも対応出来るよう、彼女から視線は切らさない。

「――へぇ、軽率に仕掛けてはこない、か。感心感心」

対する彼女は、鼻歌の一つも口ずさみそうな気軽さ。無造作に此方の間合いに踏み込んでくる……なら!

「ハッ!」

牽制の前蹴り、リーチの差を生かし、彼女の鼻先を制するような一撃を放つ。
ハヅキさんは落ち着きはらったまま、上半身を半歩後ろにそらすことで、その一撃をかわし―――

「イヤッ!」「ダラァ!!」

逸らした上体を戻す勢いで肉薄し、抜き手をこちらの喉笛目掛け、伸ばしてくる。
こちらは蹴り足を戻す勢いを加え、逆脚での二段蹴り。




次の瞬間、俺の『オトコ』が、激痛とともに全霊で危機を訴えてきた。

彼女の手は、空中で生き物のように変化、俺の蹴り脚を巻き込み、制空圏の内側に身体ごと入り込み。
肩で押す形で、俺の身体を強引に正対させ。
俺の蹴足に逆らわず、勢いのまま自身の身体の左右を反転させ。
空いた手で、よもや、まさか、あろうことか、俺の金的を叩き上げたのだ。

「タカナシ流、"釣鐘流し"―――。どうかしら?軽く打ち込んだだけだから、まだやれると思うんだけど」
「な、は、反則だろ……」
「うわ、顔色悪い。やっぱ、キミでもそこは駄目なんだね……コレくらった男の子はみんなそのポーズになるから、恥ずかしがらなくてもいいからね?
 それに、何でもありって言ったでしょ?ウチの流派は、殆どの技がそんな感じだから……」
「卑怯だろ……なんだその流派?!少なくとも、ナツキはそんな技使ったこと無いぞ!」
「うーん、それはアタシに言われても困るなー。逆に聞きたいんだけど、何で男の子って金的を打つのを嫌がるの?やり返されるかもしれないから?
 痛みが分かるから、相手が可哀想になるの?綺麗に金的に入れれば、勝負は直ぐついちゃうのに」
「アンタ……スポーツだからこそ、う!……ルールってものがあるんだろ?!」
「ウチのは実戦派だからさ、なーんて。ゴメンね。ウチが表舞台に上がれないのも、コレが理由。金的で〆る技ばっかだから。
 そもそもがね?刀とかで武装した、いわゆる足軽?みたいなのから、身を守るために始まった流派らしいんだ。相手は武器持ちでこちらは素手。
 だったら、素手でも壊せる急所を狙うしかない……みたいな。破れかぶれもいいとこだよね、ホント。逃げればいいのに。
 こんなだからココみたいな山奥に引きこもってるしかないし、テレビとかでも紹介されないし……そもそも開祖だって、相手が武装した女だったらどうするつもりだったのかしらね?」

青い顔(見えないが、そうに違いない)で股間を押さえ、身悶える俺に平然とした視線を向けつつ、彼女は語る。
この痛みに微塵の関心も払っていないように見えるのは、彼女には一生分からない痛みだからか。

「ホラ、しっかりして。私にはないから想像になっちゃうけど、そこまで痛くないでしょ?小さいんだし」
「このアマ―――」

バネ仕掛けのように飛び起き、未だに痛むタマに喝をいれつつハヅキの顔面に順突を放つ。
相手は一歩後ろに下がり、回避する。
そのまま追撃を仕掛け、腹に逆突を放り込むが、それは彼女が下がりつつも上げた脚に阻まれる。
柔らかい感触を拳に感じ、彼女は逆に顔を顰める。

相手は平手でこちらの顔面を狙う。威力では無く、速度を重視した一撃。
これを食らったら、そのまま金的をいれる気だろ?何度も同じ手をくうかよ?!

顔を伏せ、頭頂部でその一撃を受けると、さらに追撃に移る。彼女も形勢の不利を悟ったか、横に大きく脚を伸ばして位置を入れ替えようとしている。
――させるか!

俺は彼女の機先を制するために、さらに大きなストライドで先回りをしようとして―――

122名無しさん:2017/10/21(土) 09:01:06 ID:rBd7hXNw0
「ほら、キーン」

今度は、恥も外聞もなく、床に沈みこんだ。

「タカナシ流、"釣鐘開き"―――。駄目でしょ?キミにはアタシと違って金的があるんだから、そんなに無防備に足を開いちゃ」
「うぅぅうぅぅううう」
「もう、男の子でしょ?なんで、女のアタシと同じ下半身の立ち回りするのよ……。
 アタシには、金的はついていないの。産まれたときから、タマがないの。昨日触って分かったでしょ?有った、キンタマ?
 無かったでしょ?だから、アタシにとっては、金的って一生他人事なの。痛そーぐらいの感想しか出てこないの。
 どれだけタマキン痛めつけても、絶対にやり返される心配はないんだもん、キミとは違って。だって、仕返しされるところが無いんだもの。
 キミは違うよね?今もキンタマ痛いんでしょ、私には分からないけど。ちゃーんと守らないと、次はもっと痛いよ?
 ほら、女の股間を忘れちゃったなら、もう一度確認してみなさい」

蹲る俺の頭上で、衣擦れの音。
精神力を振り絞って顔を上げると、ハヅキは自ら胴着を脱ぎ捨て、下着姿になっていた。

「見てみなさいよ。無いでしょ、タマタマ。ほら、こんなコトをしても平気!」

片手に胴着を引っ掛けたまま、挑発するかのように、自らの股間を撫でさすり、軽く平手で叩いてみせる。
視線の先には、女性の股間。嘔吐感と眩暈、何故か鳩尾までも上る息苦しさに耐えながらも、
彼女の股間は平坦で、今自分が味わっている苦痛の源泉が存在しないことだけは、ハッキリと見て取れた。

「はいはい、何時までも丸まってないで立ち上がる、オトコノコ!!」

投げ掛けられる声に釣られて立ち上がるが、内股で股間を押さえた酷い有様だ。

「偉い偉い、頑張ったね。きっと、キンタマ凄い痛いんでしょ?
 キンタマが痛くないアタシから、キンタマの痛いキミにご褒美をあげるね?
 はい、これ。脱・ぎ・た・て、だよ☆なんちゃって、うひゃ、こっ恥ずかしい」

と、彼女は笑顔で自分の胴着を手渡してくる。思わず受け取ってしまった次の瞬間―――

「で、これは油断したお仕置きね☆」

一瞬、彼女の笑みが深まり、身体が宙に浮く。刹那の浮遊感、そして。
永遠に続くような、男の激痛。

「まったく……次はもっと痛いよっていったよね?なんで金的抑えた手を外すかな。
 自分じゃ守れないなら、いっそ無くなった方がいいんじゃない?凄い苦しいみたいだしさー」

もはや芋虫のようにもがき苦しむ俺の頭上から、気楽な声音で獄鬼がつげる。

「なんてね。安心して、潰れちゃないハズ。ホラ、昨日、温泉でキミのタマタマの頑丈さも確かめたつもりだし。
 って言っても、どのオトコノコもソコの脆さは大差無い感じだけどねー?実際、そこんとこどうなの?お姉さんにも分かるように教えてよ」

「ぐぐぐ……うぅぅ……」

声が遠い。足に、力が入らない。
土下座するかのような屈辱的な体勢。それでも、身体は言うことを聞かない。

ハヅキさんは、そんな俺を見やり、一つ溜息をつく。

「―――諦めますか?それならば、痛みが引いた後に麓まで送りましょう。それまで冷やしておきなさいね?
 愚弟のことは……最初から居なかったと思っていただければ、きっと、あのコも救われます」

「ふ―――ふざ、けん、な」

それでも。
だからといって。
アイツを忘れることなんて、出来る筈が無いだろう!!??

肉体で足りなければ、精神で。
精神でも足りなければ、意思で。
意思ですら無理だというのならば、魂で。

俺は、それでも立ち上がる。

123名無しさん:2017/10/21(土) 09:02:33 ID:rBd7hXNw0
「ナツキに、会わせてもらいます」
「―――ふぅ―――えーと、キミを思って言ってるんだよ?」

剣呑なイメージは一瞬。また、彼女の声は能天気なものに変化する。
でも、分かったことがある。あの雰囲気自体が、彼女の武器なのだと。
マトモにぶつかってきたのは、最初の一合のみ(それでも不覚をとってしまったが)。
それ以降は、彼女は可能な限り殺気を押さえ、じゃれつくような攻撃のみを放り込んできている。
ただし、全て、男にとって絶対の急所である、金的を狙ってだ。

激しい勢いは要らない。強い力みも要らない。ただ、正確に、正確に金的を狙えば、それだけで要を為す。
実戦的といったが、実戦的にも程がある。女性相手を全く想定せず、純粋に男をねじ伏せるための体術系統。
今にして思えば、最初の立会いから彼女の意識は常に金的にあり、それを本能的に感じ取っていたからこその恐怖。

「お姉さん、悪いけど、コレくらいじゃ俺の意思は、魂は折れない。アイツに、会わせてもらう」
「……あのね。オトコノコの意思を折るのも、魂を抓むのも―――――――――



バチイッッッ


――――それは、突然だった。
なんの前触れも無く、ハヅキさんは自分の両頬を、平手で叩いたのだ。
加減の無い一撃と、離れてみても分かる。気合を入れた?油断をさそっている?
こちらが様子を伺っていると、彼女は言葉を投げ掛けてくる。

「ふーーーーーーーーーーーーーーー。よし、感心感心。それじゃ、ちょっと揉んであげようかな。
 見ての通り、アタシはキミのタマキンを狙うからさ。さっきみたいな思いをしたくなければ、ちゃんと守りなね?
 潰さないように気をつけるけど、ゴメンね。アタシには『ついてない』からさ、もしも、があるかもしれない。
 その辺はさ、オトコノコに生まれた宿命だと思って諦めてね?」



無拍子。
彼女は、再度距離を詰める。俺は迎撃を行おうとするが、股間の痛みで行動が一歩遅れる。

「はい、1タマ」

そのまま懐に潜り込まれ……ハヅキさんは俺の股間を一撫ですると、間合いを空ける。

「なんで……」
「いや、稽古だからさ。その度に打ち込んでたら、キミ、オンナノコになっちゃうよ?」
「舐めるなァッ!!」

裏拳。もはや、攻撃の組み立てもない、我武者羅な一撃。
彼女は片足を支点に上体を逸らし、もう片足で俺の股間を、また一撫で。

「はい、2タマ。駄目だよ、駄目駄目。金的無防備にしていいのは、女の子だけ。
 てゆーか、そもそも女の子に金的は無いけど。次は、ちょっと痛くするから注意してね」

ステップで距離を取る……が、一足踏み込む度に股間が傷む。
ハヅキさんは、まるで共に踊るかのような足取りで、俺から距離を離さずに、貫手で軽く金的を突く。

「はうっ」
「3タマ。アハハ、コロコロしてたよ。まだ二つともあって良かったね?アタシなら要らないけど。
 コレだけでも痛いんだ。大変だね、想像もつかないや。そんな弱点があるのに、何で守らないの?」

覗き込む顔面に膝。
苦も無くよけると、俺のがら空きの金的に彼女の膝が突き刺さる。


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