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女が男を金的攻撃で倒すSS
119
:
名無しさん
:2017/10/21(土) 08:58:55 ID:rBd7hXNw0
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温泉から歩くこと、さらに半刻。古めかしい邸宅が夜の帳から姿を現す。
「すごい……」
「何も凄くないわよ。もう長年使ってない部屋も多くてボロボロだし、電気も来ないから型落ちの発電機で
どうにか明かりとテレビぐらいを使ってるようなあばら家よ、ウチは。
ほら、そこに軽トラがあるでしょ?あれで、片道4時間かけて、麓に食料を買出しに行ってるの。今日はその帰りで、
久々に荷物を運んだからってことで温泉に行ってみたら、先客……キミが居たという訳」
「え、車が通れる道があるんすか?」
「ハァ、呆れた。何も調べずに来たんだね……遭難しなくてよかったよ。一応、舗装されていない林道があって、
そこから国道に出られるんだ。とはいえ、ウチの私道でもあるから、知らない人も多いかもね」
「私道……凄いお金持ちじゃないすか?!」
「あのね、買い手も付かない田舎の山よ?維持するだけで手一杯。とっとと誰かココ買い取ってくれないかしらって何時も考えてる」
彼女はまた笑うと、玄関の扉を開け放った。
墨で塗りつぶしたような、黒。引き込まれるような、二度と戻れぬ怪物の口のような空間が現れる。
「ちょっと待っててね」
パチンと。ハヅキさんが電源のスイッチを入れると、その空気は霧散し、
薄暗くも歴史の重みを感じる、老舗な旅館のような佇まいの玄関が姿を表す。彼女は謙遜していたけれど、コレも凄ぇぇぇ。
遠雷のように響くのは、発電機の音だろうか。
「はい、いらっしゃい」
「お邪魔します……」
気圧されながらも、靴を脱ぐ。
そうだ、ナツキは――――――――――――
「ナツキは、今、離れで療養しています」
心を呼んだかのように、ハヅキさんが声を掛けてくる。
「明日、私からキミに一つ課題を出します。それを見事に達成できたならば、ナツキに会うことを許可しましょう」
心なしか、彼女の言葉が硬い。
表情は伺えないが、彼女が発する雰囲気も、先程の気さくなお姉さんから、何かしらの捕食者のものに変容していくが。
それも、一瞬。彼女の纏う空気は直ぐに弛緩する。
「ともあれ、それも明日。ウチに使えるお風呂は無いけど、それは温泉に入ったからいいよね?
客間は……どれも老朽化が激しいからちょっと不安……うーん、アタシの部屋でいいかな?狭かったら御免ね」
え。ええええぇぇぇぇぇぇぇええぇぇ!!!
心の中でまた絶叫。もしかするなら。もしかするならば、俺ってば、今日、大人の階段を上っちゃったりしたりなんかして?!
と、ハヅキさんはジト目でこちらを見やっていた。
「あのね。もし変なコトしようとしたら、すっごい後悔するような目に合うから。するなら覚悟しておきなさいよ」
―――ハイ。
-----------
彼女の部屋は、普通の八畳間。
客間から持ってきたという、かび臭い布団と、彼女のファンシーかつ年季が入った布団を並べ、眠りに付く。
生殺しもいいところだよ……自分で抜くこともできねーし。
見やると、ハヅキさんはしどけない格好で(襦袢というらしい)、無防備な寝顔を見せている。
ううううううううう。
その夜、俺は初めて女子と同衾(別の布団だが)することになり、眠りにつけたのはようやく空が白み始めるころだった……
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